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黒い罠
作:紅佐洲仮



第31話


コナンは博士の家の外で、壁にもたれ掛かりながら奈月が出て来るのを待っている。数分したら、奈月が外に出て来た。
「話ってなに?」
奈月は、小さな声で尋ねた。
「散歩しねぇか?外に出てなかっただろう?」
コナンはそう言い、歩き出した。奈月は黙って、コナンの後ろをついて行き始めた。









「奈月君…、元気になるかの?」
博士がパソコンをしながら言った。
「大丈夫よ、博士。彼女なら元気になるわよ。」
哀は、雑誌を読みながら言った。









「なぁ、阪井。あの夜、何故あそこに居たんだ?」
コナンは、後ろを歩く奈月に尋ねた。
「………………。」
しかし、奈月は何も答えなかった。
「金城先生に呼び出されたんじゃないのか?」
「…それがどうしたの?」
奈月がコナンに向かって言った。
「やっぱり呼び出されたんだな。金城先生が奴等の仲間だって知ってたんだろ?」
コナンは歩くのを止めて、奈月の方を見て尋ねた。
「知ってたわよ…。」
奈月も歩くのを止めた。
「じゃあ何故、俺に言わなかった。もしかしたら、殺されてたかも知れないんだぞ。」
「あの人は、組織とは違うわ。」
奈月が鋭い目をしながら言った。
「阪井…、話してくれないか?お前が、殺したって言った意味を…。」
「シルフィアが私の前に現れたのは、組織を抜けようとしていたからよ。」
奈月が空を見上げながら言った。
「シルフィアって、金城先生のコードネームか?」
「ええ…。」
「でも、何で組織を裏切る為にお前に会いに来たんだ?」
コナンは、奈月に尋ねた。
「話があるって言ってたわ。」
「話って何だったんだ?」
「…………………。」
奈月は黙って、俯いた。
「金城先生を殺したのはたぶん…、奴等かも知れない。だから、お前が殺したんじゃねぇから。」
「違う、彼を殺したのは私。私があそこに行かなければ彼は殺される事はなかった。」
奈月は、後悔したような表情で言った。
「なぁ、阪井。お前と金城先生がどんな関係かは知らない。けど、金城先生はお前に会う為に、組織に殺されるかもしれない危険をおかして帝丹小学校に来たんだ。だから、お前をあの夜に呼んだんだ。お前と話をしたかったから…。」
コナンは、奈月に必死に言った。
「でも、私がシルフィアを…。」
「金城先生は、お前が殺したとも思ってないと思う。それに、お前に会えて良かったと思うぜ。」
コナンは、笑顔で奈月に言った。
「組織の中にも、お前や灰原のように組織を恨んでいる人がいる。その人達の為にも、組織を潰す必要があるんだ。金城先生も奴等を恨んでいたから組織を裏切ろうとした。だから阪井、何かあったら俺や灰原や博士に相談しろよ。俺は、お前の味方だからな。」
「…信じて良いの?その言葉?」
奈月は、顔を上げながら尋ねた。
「ああ…。」
コナンは、笑みを浮かべて言った。












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