第2話
地下室は電気がついてなくて、薄暗い。部屋には、パソコンや色んな資料がある。その薄暗い部屋に哀が居る。哀は電気をつけずに、椅子に座っている。
「(どうして…。)」
哀の目からは、涙が出ていた。
「(お父さんが…どうして、彼等のボスなの?)」
「(お姉ちゃんを殺す様に命令したのもお父さん?)」
哀は、何処かに問い掛け続けた。
「(どうして…、そんな事をしたの?教えてお父さん?)」
哀の目には、大粒の涙が出ていた。
学校での授業が終わって、歩美達と別れて、コナンと奈月は家に帰ろうとしていた。
「今日も来るんでしょ?」
奈月が歩美達が居ないのを確認してからコナンに尋ねた。
「ああ…。あいつの事が心配だからな。」
「地下室から出て来ると思うの?」
「何とかしてあいつを学校に連れて行かねぇと、博士が心配為るだろ?」
コナンが奈月の方を見て言った。
「そうね…。」
奈月が冷静に言った。
「ただいま。」
奈月はそう言い、家の中に入った。
「お帰り、奈月君。」
博士が奈月に近付いて言った。
「新一君も一緒か。」
博士がコナンに気付いて言った。
「博士、灰原居るか?」
「何時も通り、地下室に閉じこもって居るわい。」
「そうか…。」
コナンが小さな声で言った。
「新一君、哀君大丈夫かの?元気もないみたいじゃし…、御飯もあまり食べていないし…。」
博士が心配そうな顔をしながらコナンに尋ねた。
「心配すんな、博士。何とかしてあいつを元気づけるからさ。」
コナンは、笑みを浮かべて言った。コナンはそう言い、地下室に向かい始めた。奈月と博士も地下室に向かい始めた。
コナンと奈月と博士は階段を下りて、地下室の前で歩くのを止めた。
「灰原、俺だ。」
コナンが地下室の中に居る哀に言った。
「…歩美達が心配してたぜ。お前が学校に来ないって…。」
コナンが続けて哀に言った。
「心配しないで…、ちょっと具合が悪いだけだから…。」
哀が元気のない声で言った。
「お前の気持ち、分からなくもねぇよ…。」
「私の気持ち何か…、誰にも分からないわ。」
哀が声を上げて言った。
「大切な人を失えば…、誰だって悲しい気持ちに為る。」
コナンは、真剣な目で言った。
「でも、ずっと悲しんでても意味ねぇと思うだ。一歩ずつ進まねぇと駄目だと思わねぇか?」
コナンは、地下室の中に居る哀に問い掛けた。しかし、哀からの返事はなかった。
「生き残った人には、亡くなった人の分まで生きる意味があるんだ。お前には…、お前の両親とお姉さんの分まで生きる意味があるんだよ。」
コナンが真剣な顔で哀に言った。
「…灰原、早く学校に来いよ。あいつら本当に心配してるからさ。」
コナンはそう言い、歩き始めた。
「新一君、哀君を元気づけるんじゃなかったのかね?」
博士は、コナンに尋ねた。
「……………。」
コナンは何も言わず、黙って階段を昇り始めた。 |