第16話
警視庁…捜査一課、沢山の刑事が慌ただしく動いている。目暮は、部下と喋っている。
「目暮警部。」
高木が走りながら目暮に近付いて来た。
「おぉ、高木君。何か分かったかね?」
近付いて来た高木に目暮が尋ねた。
「焼死体の件ですが…、被害者は尾野川英孝さんだと思います。」
高木が警察手帳を開きながら目暮に伝えた。
「誰なんだね、尾野川英孝って?」
目暮は、疑問に思い高木に尋ねた。
「東都大学の教授です。」
「あの焼死体、本当に尾野川英孝さんなのかね?」
目暮は、不審そうな顔をしながら尋ねた。
「あの日、米花サンプラザホテルで学会の発表会に尾野川英孝さんが出席していたみたいです。しかし、トイレに行くって言って会場から出てから行方不明になっているようです。」
高木が目暮に報告した。
「なるほど、それであの焼死体が尾野川英孝さんという訳だな。」
「はい、そうです。」
「それで、怪しい人物を見た人は居なかったのかね?」
目暮は、真剣な目をしながら尋ねた。
「そういう情報はありませんでした。」
「そうか…。」
目暮が小さな声で言った。
「一応、尾野川英孝さんの周辺を調べている所です。」
高木が目暮に伝えた。
「何か分かったら報告してくれ。」
「分かりました。」
高木は、真剣な顔をしながら言った。
学校の授業が終わり、コナン達は家に帰ろうと道を歩いている。歩美、元太、光彦は歩きながら喋っている。歩美達から少し後ろに奈月が歩いている。奈月の後ろにコナンと哀が歩いている。
「え?阪井の様子がおかしい?どういう事だ、灰原。」
コナンは、奈月に聞こえないように小声で哀に言った。
「授業中ずっと、外を見てたでしょう?」
哀も小声でコナンに言った。
「ああ…、休み時間も外を見てたよな。でも、それだけで様子がおかしいっていうのは…。」 「ご飯も余り食べてないみたいよ。」
哀がさらりと言った。
「…あいつの様子がおかしくなったのは、いつ頃からだ?」
「米花サンプラザホテルの爆破事件があってからよ。」
哀がコナンの質問に答えた。
「あの時からか…。」
コナンは、腕を組みながら言った。
「ねぇ、まさか…。」
哀は、言葉を止めた。
「奴等が原因だって言いたいんだろ?けど、奴等があいつの正体に気付いた訳じゃないし、居場所がばれた訳でもないだろ?もし、ばれていたら…。」
「殺されているわね、私や博士も…。」
哀は、表情を変えずに言った。
「そうだな…。でも、あいつの様子がおかしいのは奴等の事じゃないみたいだから心配する事ねぇよ。」
コナンは、哀に笑みを浮かべながら言った。
「でも、様子がおかしいのは心配ね。」
「あいつに直接聞いてみるか。」
コナンがそう言った。
「そうね…。」
哀が小さな声で言った。 |