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黒い罠
作:紅佐洲仮



第12話


米花サンプラザホテルの一階の発表会の会場前にコナンとジョディが居る。
「まだ、終わってないみたいね。」
ジョディが時計を見ながら言った。
「終わるまで此所で待ってよ。」
コナンがそう提案した。
「そうしましょう…。」
ジョディはそう言い、会場の扉を真剣な顔で見た。



米花サンプラザホテルの地下駐車場に止めてあるジョディの車の中で博士達は、コナンとジョディからの連絡を待っている。
「新一君、大丈夫かの?」
博士が心配そうな顔で言った。
「……………。」
奈月は黙って、目を閉じていた。



米花サンプラザホテルから少し離れた所に黒いポルシェが止まっている。
「兄貴、そんなに上手くいくんですかい?」
ウォッカは、腕を組みながらジンに尋ねた。
「ああ…、必ずな。」
「もし、失敗したらどう為るんですかい?」
ウォッカは、少々心配そうに言った。
「フッ…、その時はその時だ…。」
ジンは、米花サンプラザホテルの方を見ながら笑みを浮かべた。



「30分経ったわ、まだ終わらないのかしら?」
ジョディが時計を見ながら言った。その時、会場の扉が開いて、会場に居た人達が出て来た。
「終わったみたいだね。」
コナンがさらりと言った。
「とにかく、尾野川英孝さんを見つけたら直ぐに保護しましょう。」
「うん…、そうだね。」         コナンが真剣な顔で言った。


「駐車場に沢山の人が来たみたいじゃ。」
博士は、車の窓から外を見ながら言った。
「学会の発表会に出席してた人達じゃないの…。」
哀も窓から外を見ながら言った。
「そうかもしれんの…。」
博士が哀にそう言った。



発表会の会場からは、沢山の人が出て来ている。コナンとジョディは、会場から出て来る人達を見ながら尾野川英孝を探していた。
「尾野川英孝さんは、出て来た?」
ジョディがコナンに近付いて尋ねた。
「まだ、出て来てないよ。」
コナンは、真剣な目付きで言った。
「おかしいわね…。もう、出て来ても良い頃なのに…。」
ジョディがちょっと心配しながら言った。コナンは辺りを見回して、会場から出て来た客に近付いた。
「ねぇ、おじさん。」
コナンは、幼い笑顔でその客に近付いた。
「ん?何か用か、坊主?」
その客は、優しい声で言った。
「尾野川英孝さんって、この会場に来てるよね?」
「ああ、来てたよ。でも、それがどうしたんだ?」
「その人の姿が見えなくて、探してるんだ。」
コナンは、さらりと言った。
「そういえば…、トイレに行くって言ってたから見てないな…。」
その客は、思い出しながら言った。
「それ、本当?」
コナンは、その客に尋ねた。
「ああ、本当だよ。」
客はそう言い、ロビーに向かって歩き始めた。
「どういう事?トイレから戻って来てないって…。」
客が去ったのを確認してから、ジョディはコナンに近付いた。
「………………。」
コナンは黙って、何かを考え始めた。
「私とコナン君が此所で待ってる間、誰も会場から出て来てない筈…。じゃあ、何処から…。」
ジョディは、腕を組みながら考えた。
「ジョディ先生、とにかく尾野川英孝さんを探そう。」
コナンは、真剣な目をしながら言った。
「ええ…、そうしましょう。」
ジョディも真剣な目をしながら言った。



「見えて来た、あのホテルだ。」
助手席に座るジェイムズが、車を運転する赤井に言った。
「………………。」
赤井は黙って、冷静な目をしながら運転していた。



「もう直ぐですぜ、兄貴。」
助手席に座るウォッカが腕時計を見ながら言った。
「ああ…、奴がこの世から消えるタイムリミットまでな…。」
ジンは、不敵な笑みを浮かべながら言った。



米花サンプラザホテルの五階のエレベーターホールにコナンが居た。
「(尾野川英孝さんは、まだホテルから出てない筈だ。早く見つけねぇと…、殺されるかもしれねぇ。)」
コナンは、心の中で焦っていた。
「(とにかく、早く探さねぇと…。)」
コナンはそう言い、近くにあったトイレに向かい始めた。その時、トイレの中が光出して、その瞬間…、


ドォン…、


凄まじい爆音がトイレの中から聞こえて来た。












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