第11話
空が赤くなり、夕陽が町を紅く染めている。その紅く染められた町を黒いポルシェが走っている。
「米花サンプラザホテル?そこに、何かあるんですかい?」
助手席に座るウォッカがジンに尋ねた。
「そこに、次のターゲットがいる。」
ジンが煙草を吸いながら車を運転している。
「誰ですかい?次のターゲットって…?」
「こいつだ。」
ジンは、ポケットから写真を出してウォッカに渡した。
「この男…、誰ですかい?」
「尾野川英孝、東都大学の教授だ。」
ジンが冷たい目で言った。
「しかし、兄貴。この男も組織と関係あるんですかい?」
「ああ…、例の事にな。」
ジンが冷酷な笑みを浮かべながら言った。黒いポルシェがその町を駆け抜けていく。
「分かった、直ぐに行く。」
ジェイムズはそう言い、電話を切った。
「何かあったのか、ジェイムズ?」
赤井がジェイムズに近付きながら尋ねた。
「ジョディからの連絡で、彼等の手掛かりが見つかった。」
ジェイムズが真剣な目で言った。
「……………。」
赤井は、何も言わず黙って聞いていた。
「今から米花サンプラザホテルに向かう。彼等が現れる可能性が高いからな…。」
「……………。」
赤井は黙って、笑みを浮かべた。
米花サンプラザホテルの地下駐車場には、沢山の車が止まっている。ジョディは、空いているスペースを見つけ、そこに車を止めた。
「じゃあ、博士、灰原、阪井は此所にいてくれ。」
コナンが車を降りながら言った。
「分かったわい。」
博士が真剣な顔で言った。
「何かあったら、こっちから連絡為る。」
「気をつけてよ。彼等が何処から現れるかは分からないんだから…。」
哀が真剣な目で言った。
「ああ…、分かってる。」
コナンとジョディは、博士達が乗る車から離れて行き始めた。
「ホォー、東都大学の教授が奴等の仲間ですか…。」
赤井が車を運転しながら言った。
「君が見つけて来た写真に、その教授が写ってたそうだ。多分…、彼等の仲間の可能性が高い。」
助手席に座るジェイムズが腕を組みながら言った。
「それで…、何故、米花サンプラザホテルに?」
「そのホテルで学会の発表会があって、その発表会に出席してるそうだ。」
ジェイムズが真剣な目付きで言った。
「なるほど…。」
赤井はアクセルを踏み、車のスピードを上げた。車は、米花サンプラザホテルに向かって行った。 |