クウガ戦記(6/10)縦書き表示RDF


え〜、説明文が長いです。おそらくこの回の半分以上は占めているのではないかと・・・。第三話と同様、長いし読みづらいと思われた方、本当にすみません。ですが、どうか最後まで皆様の寛大なお心でお読みくださればさいわいです。
クウガ戦記
作:zero8



第五話 撃墜


 風が頬をなでるように吹いている。今修一は機上の人となっていた。飛空船の操縦席からは一面の青空と緑で覆われた大地が広がり、防風用サングラスの中からでもその光景は美しいと思える程だった。一度滅びかけたのが嘘だったかのように・・・。
修一が今、自分の飛行船”コンシュレット”を操縦しているのは修一の部下になったアリアが
「しゅういちぃ〜。せっかく私たちが部下になったんだから飛空船の操縦確認も兼ねて、飛んでみましょうよ〜。ね?」
とせがんだためである。飛空船の構造をまだよく知らない修一としては、詳しく説明してもらう事を条件に飛空船に乗る事を承諾しょうだくした。ちなみにアリア、修一に付いてからずっとこんな口調だが、歳は十八である。本人曰く、女性に歳を聞くのは失礼ですよ〜。ぶぅ〜。とほざいていたが。年相応と言ったところか・・・たぶん。
そして、乗船してからセラスに飛空船について詳しく話してもらった。・・・・アリアはどうした?
「千夜少尉。今私たちが乗っているこの飛空船ですが、正式にはドミノ・ラ・コンシュレット型と言います。民間船を改造したものですが、砲撃台は左右に一門ずつ、操縦席に連動されているものが一門の計三門あります。船体を守る装甲板も通常のものより強度が強く、戦闘にある程度耐えることが出来ます。操縦についてですが・・・」
「いや、操縦についてはもう頭に入っているから大丈夫だ。それよりもこの船の動力部について教えれくれないか。」
「そ、そうですか。分かりました。動力部に関してですが、私たちの世界では風石を使用しています。」
「風石?」
「はい。千夜少尉はご存じないでしょうが、この星では風石と呼ばれる鉱石が頻繁ひんぱんに採れるのです。原因はまだ分かっておりませんが、物体を飛ばせる性質があるみたいです。」
「物体を飛ばす性質か・・・・・・・宇宙にも行けるのか?」
飛ばせる鉱石と聞いて、もしかしたらと期待する修一。しかし、
「い、いえ。物体を飛ばすと言っても限界がありますので、大気圏を突破できるほどのエネルギーはありません。残念ですが・・・。」
「そうか・・・。いや、いいんだ。忘れてくれ。」
「・・・では説明を続けさせていただだきます。動力部はこの風石を各船体の大きさに分けて加工したものがエンジン部分に導入され、そこから得られたエネルギーを変換してプロペラを回すという仕組みになっています。コンシュレットのプロペラ枚数は三枚です。次に砲弾についてご説明します。砲弾には現在、徹甲弾・砕煙さいえん弾・烈火弾・雷鳴弾の四種類があります。徹甲弾は装甲の破壊を目的に作られた弾のことで通常弾として使われます。砕煙弾は威力は微弱と言っていい程ありませんが、敵船に命中した時に砕けて霧状になるのでけん制用に、列火弾は砲弾の中にオイルが仕込まれており着弾と同時に発火します。そして、最後は雷鳴弾ですが、これは特殊な砲弾で、この砲弾自体に破壊力はありません。」
「なら、どうやって使うんだ?」
「そのことですが、雷鳴弾というのは敵船のふう「はいはいっ!!!そこからはこの私アリア伍長が説明しま〜す♪」・・・・・・・・・・」
セラスが説明している最中に突然現れたアリア。タイミングを狙っていたのだろう。おかげで肝心な部分をセラスから聞くことができず、修一は少し苛立ちながら
「アリア・・・。お前今までどこに居たんだ?」
「え?え〜と、そうそう、船尾にある弾薬庫で砲弾の手入れしてたんですよ〜。本当ですよ〜?」
アリアは修一の問い詰めるような視線に思わずあさっての方向を見ながら答えてしまった。そんなアリアを見ながら修一は、お前本当に十八なのか?とか、そのいかにも嘘だと言わんばかりの態度は俺を馬鹿にしているのか?とか、軍司令部の選定基準っていったいなんなんだ?とか疑問は尽きなかったが、まぁ、ここは割愛しておくことにする。なぜなら
「・・・・千夜少尉。ご説明の途中で申し訳ないのですが、少し席を外してもよろしいですか?シェル伍長とじっくり話したいことがありますので。(ニコリ)」
アリアの後ろでセラスが微笑んでいた。ただし、空気がてつくような雰囲気をまといながら。
「もちろんですとも!!ささ、どうぞ遠慮なく席を外してくださいませ!!」
修一は大量の冷や汗をかきながら、早口でそう言うと、アリアに顔を向けながら
(短い間だった(紹介してから一時間も経っていない)が、アリア、お前のことは覚えておくよ)とあわれむような表情を浮かべた。そのアリアは後ろからセラスの発する気をもろに浴びて、今にも泣きだしそうな顔をしながら固まっている・・・・ご愁傷様。



「それで雷鳴弾だっけ?一体どんな弾なんだ?」
十五分ほど経ってやっと弾薬庫から出てきたセラスに尋ねる修一。それに対しセラスは非常にすっきりした表情で
「はい。雷鳴弾は先ほども話したように砲弾自体に破壊力はありません。ですが敵船の風石が生み出すエネルギーを阻害する働きをもっています。これにより速度や旋回といった船体性能が著しく劣るため、狙いやすくなるわけです。」
「なるほど。それは強力だな。」
「はい。しかし、問題もあります。雷鳴弾は確かに風石のエネルギーを阻害しますが、風石に近いところでないと効果が薄いため、正確に敵船のエンジン部分に打ち込まなければなりません。あと、貴重品ですから所持できる砲弾の数も一隻に三発までと決められています。使うときは十分に気をつけてください。私から説明できることは以上です。」
ここまで長い時間(アリアを説教した時間を除く)丁寧に説明してくれたセラスに感謝の意を述べながら一つ一つ頭の中で整理していく修一。そして、最初の冒頭に戻る訳であるが・・・

「セラス!!レーダーに反応があるがあれが敵船なのかっ?!」
冒頭に戻った瞬間、やっと説明が終わったかこの野郎と言わんばかりの敵船発見?宣言である。
「はい!千夜少尉。あれはバルナと呼ばれる敵国ダスカニアの主力船です。しかし、一機だけというのは偵察でしょうか?」
「偵察にしても一機だけなんて余裕だね〜。その余裕、後悔することになるよ?」
セラスの説教から復活したアリア。かなりストレスが溜まっているようだ。せりふに気迫がこもっている。どうやら標的(主にストレスの)を敵船に定めたのかもしれない。
「よし、敵船と分かればためらう必要は無い。全員戦闘配備!偵察機を叩きのめすぞ!!」

敵船バルナと修一の乗ったコンシュレットの戦闘が今ここに火蓋ひぶたを切って落とされた・・・。

  




(区切りが良いので終わりかと思いきやまだ続きます。)







修一と敵船の距離は開いていたが向こうも気がついたようで、進路こちらに向けて飛んでくる。
「セラス、バルナの正面には砲門は何門付いてるのか分かるのか?」
操縦席に備えられた船内用のスピーカーを通して修一が質問する。
「確か、五門です。このまま行けば砲門の少ない私たちが不利ですが、バルナは側面と背後に砲門がない前面集中型の戦闘船です。ですから、そこを狙えば私たちが有利に戦えるでしょう。」
「了解した。あとは任せてくれ。」
修一はそう答えると、船体を急上昇させ始める。それに釣られるかのように敵船も上昇し始めるが、いかんせん先に上昇したほうが制空権を取りやすい。
そして、射程距離に入ったときには二つの船体の高さはかなり開いていた。敵船が砲撃してくるも高さが足りず、修一の船までは届かない。

(よし、今だ!)

修一が操縦桿についている発射スイッチを押すと、それに連動している砲門から弾が行き良いよく発射される。弾は大空に奇麗な弧を描きながら降下し、その場を行き過ぎようとした敵船の操縦席の真上に着弾する。砲弾は砕煙弾である。セラスの説明通り着弾と同時に砕け周囲に黒煙をまき散らした。
言葉で言うのは簡単だが、最高速度ではないとはいえかなりスピードが出ている上に、操縦席はどの船も狙われないように厳重に装甲で囲まれ目立たないように作られている。
それを考慮して砕煙弾を選択し、操縦席が何処にあるか初見で見破り命中させる。こんなこと手練てだれの戦闘乗りでも絶対に出来ることではない。

そして修一の放った、たった一発の砕煙弾は敵船にとっては致命的ともいえる一発だった。敵船の操縦者が視界を奪われて修一を(正確には修一の船を)見失ったのである。修一はそれを見越したかのように互いがすれ違ったところで急降下と急旋回を同時に行ない、敵船の後方に船を付ける。

「一斉射っ!!!」

修一の声に呼応するかのようにセラスとアリアが砲撃を開始。
修一もそれに加わり、徹甲弾や烈火弾の集中砲火が襲いかかる。戦闘船の装甲がいくら頑丈とはいえ、至近距離で雨あられのように、しかも無防備の背後を狙われればものの数分で撃墜される。この敵船もその例に漏れず、真っ赤な火と黒煙を上げながら緑の大地へと落ちて行った。
「一機撃墜だ、セラス、アリア。ご苦労さん。」
落ちて行く敵船を見ながら、修一はとりあえず作戦が上手くいったことでねぎらいの言葉を自分の部下達にかける。しかし、スピーカーからは何も聞こえてこない。疑問に思った修一が振り返ると、そこには部下の二人が砲撃台から離れ、こちらを信じられないような目で見ているではないか。
「な、なんだよ。ちゃんと敵船は撃墜しただろ?」
「・・・・・」
「・・・・・」
何も答えない部下二人・・・。修一はそんな二人に焦りながら
(もしかして俺なんか変なことでもしたのか?)
と考えてると
「「すごいですっっっっ!!!千夜少尉(修一)!!!」」
といきなり大声で二人が賞賛の声を上げるものだからびっくりしてその場で飛び跳ねしまった修一。
「な、なんなんだ?いったい?」
二人とも興奮していたがとりわけまだ冷静であるセラスが
「初めての戦闘で、しかも敵船を一機とはいえ無傷で撃墜するなんて誰にでも出来ることではありません!それにあの砕煙弾!あんなに見事に決まったのはこのセリア、軍に入ってから今だかつて見たことがありません!!ぜひ、私にもご指導のほどよろしくお願いしますっ!!!」
と頭を下げながら修一に頼み込む。女性に頭を下げられた修一は断る訳にも行かず、ため息をつきながらその願いを聞き入れたのであった。
・・・・オルガナ島へ帰還するまでの間中、アリアが騒いでいたため、修一の疲労が戦闘よりも大きかったのはここだけの話である。


作者:やっぱりやりましたか。まったく仕方がありませんね。
如月:本当ですよ。もう手が早いですね、マスターは。(呆れる)
修一:何言ってやがんだ、お前らは。アリアは知らないがセリアに関してはただ、砲撃技術を指導してくれと頼まれただけじゃないか!
如月:あこがれから一転激しい恋に落ちる・・・なんて事もありますが?
作者:そうですね。その可能性は十分ありえます。やっぱりハーレム決定ですか?修一?
修一:勝手に言ってろ!!・・・そんなことよりようやく戦闘シーンに入ったな。これで戦記ものらしくなるんじゃないか?
作者:ええ、次回の話で集団戦闘も入りますからそうなりますね〜・・・・次はなんとあの人が活躍してくれますっ!!!
修一:誰なんだ?
作者:それは次回のお楽しみと言うことで。(にやり)
修一:じゃあ、次の更新はいつごろになるんだ?
作者:そうですね・・・・三日後?
修一:・・・・・・・・・・
作者:・・・・・・・・・・
如月:どうしたのですか?二人とも?
修一:・・・・・・・・・・おい。
作者:は、はい?
修一:更新が遅いのはこの際置いといて、なぜ今、この場で期待させるようなことを言うんだ?
作者:・・・・・・・・・・・・サービス?
修一:ふざけるなっ!!!
(徹甲弾と烈火弾乱射)
修一:そ、それはさすがにまずっ「ドッカーン」・・・・・・・・・・・(沈黙)











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