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掌編小説集2 (51話~100話)

森の分かれ道

作者: 蹴沢缶九郎

旅人が森の分かれ道でどちらに進むべきか悩んでいる。別に目的地を決めての旅でもなく、気ままな一人旅なのでどちらの道を行ってもよかったのだが、これも旅の一興と旅人は道を決めあぐねていた。


その時、突然どこからか誰かの歌声が聞こえてきた。


「♪右だよ~右に進もう~ ラララ右には幸せがいっぱい~♪」


歌声のする方を見ると、木の枝に止まっている小鳥が歌っていた。こんな事もあるんだなと思っていると、今度は別な所から、


「♪左だよ~左に進もう~ ラララ左には幸せがいっぱい~♪」


と歌声が聞こえ、子ぐまが歌っている。旅人は歌い続ける小鳥と子ぐまに交互に視線を送り、一歩一歩ゆっくりと小鳥に近づき、素早く小鳥を掴んで捕まえた。小鳥は「ぐえ」っと声を漏らし、必死に逃げようとするが旅人は逃がさない。

そして旅人は右でも左でもなく、来た道を戻っていった。


旅人からすれば、歌う奇妙な動物の言う事など信用出来なかったし、この不思議な鳥を他の人にも見せようと思ったのだ。たとえ小鳥が人前で歌わなかったとしても、見世物小屋をするわけでもなし、それならそれでよかった。

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