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『幸運』の定義
作:夜行達界



 あらすじ
とある海に、大きく突き出た崖が一つあった。崖に当たる波の音しかしない、ある種の静寂が一体を支配していた。しかし、ふと崖の上を見直すと一人の青年がいた。一瞬前まで存在していなかった彼は、物寂しげな瞳で海面を眺めている。―チリン―透明に響く鈴の音。青年は背後を振り返る――


 Nコード
N1643A


 文字数(読了時間)
4301文字(約9分)


 種別
通常小説[短編作品]




 ジャンル
ファンタジー

 キーワード
天草四郎 幸運 


 出だし150文字
時は現代、夕暮れに差し掛かろうかという時間。沈もうとする太陽に照らされ、海は黒々とした底の見えない紫に変貌していた。渦巻く闇のようなそれは、覗き込もうとも見えるものではない。しかし、海に大きく突き出た崖の上に、見透かすかのようにじっと見つめる青年がいた。年の頃はおそらく二十歳前後。艶やかな黒髪




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