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ラブカクテルス その33
作:風 雷人


いらっしゃいませ。
どうぞこちらへ。
本日はいかがなさいますか?
甘い香りのバイオレットフィズ?
それとも、危険な香りのテキーラサンライズ?
はたまた、大人の香りのマティーニ?

わかりました。本日のスペシャルですね。
少々お待ちください。
本日のカクテルの名前は冗談親父でございます。

ごゆっくりどうぞ。


俺は親父が嫌いだ。
なぜなら親父はおふざけが好きだからだ。
好きと言うより、性分らしい。
間違いない。
俺の小さい頃から自分で自分を、お前のお父さんはバカだからな。そう言って、自分のようになるな。なんて言っていた。
俺が物心付いた頃はそれが全然おかしい事だと思わなかったが、俺が年頃になると、いつもやり過ぎる親父を軽蔑するようになってきて、嫌いになったのだった。
やはり、普通と違うというのは、年頃の子供にはキツイものだった。
でもそれがもし、普通と違うといっても、ヤケに若く見えるとか、普通と違ってお洒落に決めてるとか、かっこいいとかなら別だが、俺の親父はバカなんだなんて、自慢になるどころか隠したいのが事実だった。

確かに小さい頃はそのバカさ加減が楽しくて、笑ってばかりいたし、母親も楽しそうだった。
食事の時は、特に笑いが絶えなかったのは記憶にある。
親父は食事を始める前に必ず屁をこいた。
母親はそこですかさず、笑いながら、あら、今日も調子いいわね。とかいいながら、いただきますと手を合わせた。
そして親父は凄い形相で飯を掻き込み、俺の皿から料理を一品取ろうと、叫ぶのだった。
あっ!大変だ後ろに大きいカブトムシがいるっ!とか言って。
そして俺が驚き、振り向いている間に、ヒョイッと適当なものを箸で持っていくのを、母親が俺に気付かせてくれ、俺は親父の箸から手でそれを取り返す、なんていう冗談じみた親父の行動は日常茶飯事だった。
そんな時の親父は子供そのものだったし、だからという訳ではないが、俺の家では食事の時にはテレビが付いてなかった。
その当時はテレビより親父の方が面白かったから必要なかったのかも知れない。
そんな気はする。

そして親父そんなことの他に、何を思うにも大袈裟だった。
俺が初めて字を書いた時なんて、親父は本気で俺を学者にすると騒いだらしい、俺が積木で遊んでいるのを見ると、親父は本気で俺に芸術家の才能があると騒いだ。
今でいう、親バカってやつだ。
それにスキンシップが大好きで、仕事から帰って来ると、真っ先に母親にキスをしてから俺に抱きついてきた。
小学校の四年生くらいまではいい遊び相手だったが、それ以降は段々とその抱きついてくる行為がしつこくて、思わず手で払い退けることもよくあった。
そんな時の親父の顔は寂しそうだったが、その頃の俺にはとても情けなく見えて、とても嫌だった。

でもそんな親父も、俺にあまりこうしろとか、ああしろとかは言わなかったが、一つだけ耳にタコができるほど言ったことがあった。それは痛い時、辛い時、苦しい時は笑え。だった。

ある時、俺がジャンルジムから落ちた時も、親父は俺に駆け寄るやいなや、
笑え!泣かずに笑ってごらん!と親父も笑顔を作って俺を抱きかかえた。
俺は痛かったが、涙を流しながら顔を歪ませて笑ったものだった。
親父はそれを見ると、いい子だと嬉しそうに笑って、
ほら、段々と痛くなくなってきただろ?と、言いながら走り、病院へ連れていくのだった。
その頃の俺には、親父がとても頼もしく思えたが、今はなんて適当な親だったんだと腹が立つ思いだ。
しかし、俺はさすがに小さい頃からそんな事を躾られたせいで、痛い時は涙が出る前に笑いが出たし、辛かったり、苦しい時も決して下を向かずに、前向きに物事を解釈する癖がついていて、周りには人がいいなとか、心が広いなお前はとか、よく言われた。
そんな俺は、クラスの中ではなかなかの人気者で、悲しいかな、遺伝かなで、お調子者。
面倒見の良さも手伝って、いじめられる事もいじめることもなく、小学校は過ごし、中学校も過ごした。
俺は良く笑った。
すると、周りもつられて笑った。
でも、俺の心の中では、かっこ良く決めてモテてるキャラの方がいいと思っていて、たまにこの性格が嫌にもなった。
そんな事も俺を親父嫌いにさせる理由の一つになっていた。


そんな俺は高校になると、性格をガラッと変えられる訳もなく、相変わらずお調子者であった。
だが、俺を変える出来事が待っていたのだった。
それは母親の死だった。

母は、俺が高校二年の冬に風邪をこじらせたと言いながら、頭痛を訴え病院に行くと、しばらく様子をみて薬を飲む様に言われたが、翌日も痛みがなくならないと言い、再び病院に行と、検査の結果、髄膜炎だった事が分かり、緊急入院する羽目になった。
親父は慌てて俺に病院に来るように電話してきた。
俺は自転車をこいで病院に行くと、母の容体はかなり悪いようで、親父はベッドの横に座って母親の手を握っていた。
親父は俺の顔を見るなり傍に来るように手招きをした。
母親は薬で痛みを抑えているようだったが、顔色はやはり良くなかった。
しかし俺の顔を撫でながら、
幸せになってね。お父さんを頼むよと言った。
俺は突然の事で何を言われているのかわからなかった。
親父は横で、
俺が着いてるから大丈夫に決まってるじゃないか。安心しとけと、笑った。
そして母親の手をまた握って、言った。
そろそろ迎えが来てるのか?見えるのか?
お前は必ず天国に行ける。大丈夫だ。いい所らしいから期待しとけ。
俺が先に行きたかったが、先を越されちまったな。
あっちで待っててくれよ。コイツが幸せになったら直ぐに追っかけていくからその時は迎え来いよ。
そう言って、俺の頭をゴシゴシと撫でた。
俺は場所と場合を考えろと、その手を強く払った。
母はそれを見ながら微笑み、
わかったわ。まだ迎えは見えないけど楽しみにしてるわ。
あなた。ありがとう。頼みますよ。
あっ、何か光が見えるわ。お迎え来たみたいね。
と言いながら、眠るように目を閉じた。

えっ?
俺は母を呼んで体を揺すったが、母親はそれっきり目を開けようとしなかった。
俺は泣いた。初めて激しく泣いた。
しかし、親父は母親の手を握ったまま微笑んでいた。
なんとも幸せそうな微笑みに俺はムカッとして、親父の襟首を掴んだ。
しかし親父は、せっかく安らかに眠っている母さんの前でうるさくするなと、鋭い目で俺を叱った。
俺は泣きながらぶつけ損ねた怒りを抱えたまま飛び出し、走った。
俺はその時、また親父が嫌いになり、母親の葬式を堺に親父と顔をなるべく合わせなくするようになった。

昼間は学校。夜はバイトを掛け持ちして、家には風呂と着替えくらいしか近寄らなくなった。
しかし、そんな俺に親父は何も言わなかったし、顔を合わせても、なんだ居たのかと言ったきり、俺を放っておいた。
俺も必要な時以外は親父に声さえ聴かせなかったし、学校でも孤立しだして、あまり笑わなくなっていった。

なんとか高校は卒業した。
母親の亡くなった手前、いい加減なことはしたくはなかったのが一応あり、フラフラしているながらも、やることはできるだけやった。
そして将来の進路なんかも、親父には何の相談もせずに自分だけで決めてしまったが、親父はそのことも何も言わなかった。
そして俺は就職と言う道を選び、バイトの延長でビル管理の仕事に就いた。といってもフロア清掃が主な仕事だったが。

俺はそこで社員になって給料をもらい始めると、部屋を借りて家を出ることにした。
その時も親父は頑張れよと言うだけだったが、たまには母さんに顔見せに来いよと淋しい気に言った。
俺は簡単に返事をして家を後にした。
引っ越し屋さんの車のバックミラーを俺は見た。
親父は俺の乗るこの車が見えなくなるまでこっちを見て立っていた。
俺も親父が見えなくなるまでバックミラーから目が離れなかった。

それからしばらくして俺に彼女が出来た。
働いている管理していたビルのテナントに勤めてた彼女は、毎日挨拶をすると、輝く笑顔で俺に挨拶を返してくれ、いつの間にか俺はほの字を顔に出して顔を赤くして挨拶するようになっていたのだった。
そんなある日、彼女が重そうにゴミを持って運んでいたので、俺はすかさずそのゴミを奪い取り、代わりにやりますと言うと、その緊張した体は大袈裟に動いてしまい、そのゴミの袋を破いてしまった。
俺は慌ててそれを集めると、彼女はその姿を見て笑った。
その笑顔は俺に魔法を懸けた。
付き合って下さい。
ゴミだらけの俺はそんな事も気にせずに口に出してしまった。
彼女は、びっくりした顔をしたが、また輝く笑顔で頷いたのだった。
俺はゴミを握ったまま飛び跳ねた。笑顔の彼女の前で。

それからの俺の生活は、彼女の笑顔を作ることが一番になった。
すれ違う時は必ず、バカ顔や、仕草をし、彼女はその度に笑ってくれた。
初めてのデートも、待ち合わせした喫茶店でそれまで考えていたデートプランを細かく説明していたら、それだけで夕方になってしまい、俺は失敗したと叫ぶと、彼女はこれはこれで楽しいと笑うので、とりあえず喫茶店で夕飯を食べた。
それから俺たちは安いデートを繰り返した。
俺は彼女に色々してあげたかったが、彼女は一緒にいるだけで飽きないからお金は貯めといてと言った。
俺は決まって、じゃあ将来の為に貯めといてあげると言った。
彼女は笑ったが、俺は本当にお金を貯めたのだった。

その内に俺は担当するビルが変わることになり、しかもそこの副所長になる事になった。
そこで俺は思い切って彼女にプロポーズをすることにした。
彼女は二つ返事だった。
が、しかし、幸せの影にある憂鬱が俺の心にあった。
それは彼女が俺の家族、親父に挨拶したいと言っているのをどうしたものかと、悩んでいた事だった。
しかし、会わせない訳にも行かずに、俺は親父に簡単に、電話で予定の日にちと時間を知らせた。
親父も簡単に返事をして電話を切った。
俺は、はしゃぐ親父を想像していたので、意外な反応にこっちがあっけに取られてしまう結果となった。


そして、久しぶりに顔を出した実家はまるで人がいないかのようにひっそりとしていた。
玄関の握り取っ手が新しくなっていた。
それを見ただけで、俺はかなり長い間実家に来ていなかったことを実感して、なぜか淋しくなった。
まるでここには俺の知っているものが何もないんじゃないか、全然知らない誰かがここには住んでいるんじゃないだろうか?
そんな気が襲ってくるようだった。

俺はそれでも、玄関のドアノブを回して中に入った。
中はやはり懐かしい臭いがしたが、とても殺風景でなんと言っていいのか、淋しい感じがそこいら中に転がっているように思えた。
ただいま。
俺が味気ない声で言うと、その淋しい国のただ一人の住人であろう親父が奥から出てきた。
上がって上がって、と促す親父はなぜか小さく見えたのだった。

居間に行くと、慣れないであろう、掃除がきちんと成され、お膳の上には茶菓子が丁寧に置かれていて、まるで予想外だった。
親父はキッチンからお茶を用意して、並んだ俺達の前に、まるでレストランの店員みたいにして、どうぞと、そのお茶を出してきた。
彼女は深々と頭を下げて、すみませんと、小さく言った。
その後、お膳を挟んだ俺達と親父の間に沈黙が寝そべった。
しかし、それを起こして退かしたのは親父だった。
よろしくお願いします。コイツを幸せにして下さい。
彼女はまた、深々と頭を下げて、かしこまって言った。
こちらこそ、不束か者ですがよろしくお願いいたします。と。
そして、顔を合わせた二人。
すると親父は満面の笑みを洩らして笑い、彼女もそれに攣られて笑った。
何か、消えていた明かりが、久しぶりに付いたみたいに思えた。

親父はいきなり古いアルバムをお膳に上げてきた。そして、彼女に写真を見せながら、昔話を始めた。
俺はいきなり始められたその光景に焦り、慌ててそれを隠そうとしたが、彼女に制され、親父に静かにしろと言われて、しぶしぶ引っ込むしかなかったのだった。
親父は彼女に一ページ一ページ丁寧にアルバムを捲りながら、赤ん坊の頃からの思い出を事細かに話した。
彼女は楽しそうに笑いながらそれを聞いた。俺は恥ずかしいながらも、それを一緒に聞くしかなかったのだった。

そんなこんなで日が暮れて夕飯時になってしまい、帰ろうと提案する俺に親父は、
もう寿司を頼んでしまったから食ってけと、引き留めた。
俺は親父がしつこく言い始めるとみっともなくなるので、仕方なく頷いた。

それから間もなくして親父の言った通りに寿司屋さんがやって来た。
彼女はそわそわしながら、気を使ってお茶を入れてくれた。
支度が出来たお膳に三人が席に付いて、食事が始まった。
遠慮がちに箸を進める彼女に寿司を取らせて、皆が一口目を口にした途端、親父はなんと、彼女もいる前で屁をこいた。
わざと音がでるように、親父は少し無理したらしいせいで、変な音しか出せなかったみたいだが、彼女を笑わせるには充分だった。
俺はムカッとしたが、彼女の笑顔を見てほっとして、軽く愚痴ったくらいで口を閉じた。そしてあまりのバカらしさに結局昔みたいに笑ってしまったのだった。
親父も久しぶりに、その俺の笑う顔を見て優しく笑うのだった。
それはまるで、俺達二人を祝福し、包み込むかのようだった。


俺達はその三ヶ月後に晴れて挙式を行い、夫婦となった。
式の時の親父はかなりの緊張で、最後の挨拶の時なんかは、コケるは、咬むは、泣くはで、新郎新婦よりも目立ていた。
そして、二次会では酔いも手伝って、はしゃぎまくって、歌いまくって、後の面倒を見るのが大変だったが、俺はそんな親父が、ナゼか嫌いに思えなかった。
彼女に親父の事を謝ると、彼女は笑っていい思い出が出来たと言ってくれた。
俺はそんな優しい彼女にキスをしたのだった。


そして俺達の間に子供が、赤ちゃんができた。

俺は親父に早速報告しようと電話をした。
だが、親父のその声は喜んでくれてはいるものの、何か口調に曇りがある感じがして、電話を切った後も俺は胸騒ぎがして、結局その後直ぐに実家に行くことにした。

玄関を開けて居間に入っていくと、嫌な予感の原因が倒れていた。
親父が居間にある母の仏壇の前で、位牌を抱きながら倒れていのだった。
俺は慌てて救急車を呼んでから、親父を呼びながら体を揺すった。しかし、親父は苦しそうに唸るだけで、救急車がくるまで起き上がることも出来なかった。

そして親父は病院に搬送されたが、運ばれた先の病院の医師告げられた結果は、もう手遅れの末期癌だということだった。
俺はそれを聞いて愕然とした。
今は薬で何とか痛みを抑えているので少しならお話ができますが、長くはもたないかと思います。
その医師の言葉を聞いて、あまりの突然の事に、俺は肩を落すしかなかった。
しかし、その様子を見て医師は俺に聞いてきた。
まさか聞いていませんか?と。
首を横に振る俺に、医師は教えてくれた。
その話では親父はもうこの事を知っていて、以前病院に来て診察した際に、薄々感じているので、もしそうなら病名を告知してほしいと言ったそうだ。
知らなかったと言う俺の言葉に、逆に医師のほうが目を丸くした。
そして、強くて優しい立派なお父さんですね、と医師は俺の肩を優しく二度叩いた。


俺は肩を落としたまま親父の病室に向かうと、親父は安らかな顔で天井を見つめていたのた。そして俺の顔を横目で見ると、弱々しく俺に手招きをした。
俺は腰を下ろして耳を親父の口の側に近づけた。
かなり喋るのも大変らしく、俺の視線の先にある親父の腹は大きく上下していた。
それでも親父はかすれた声で俺に言った。
おめでとう。お前達の子供だ。きっといい子だな。
最後にそれが見れなくて残念だが、そろそろお迎えがきてしまう。
不思議と怖くないんだ。きっと母さんが着てきてくれるからかな。
あれから化けて出て来ないところを見ると、間違いなくあっちはいい所だということだろうしな。
俺は、そうだな、としか言葉に出せなかった。
親父は一旦また息を大きく吸うと、
お前にとっては大していい父親でなかったが、お前は俺のようになるなよ。
いい父親になりなさい。母さんとあっちで見ているから。
あんまりチャランポランな事してると化けて出るよ。二人仲良くな。
そう言って親父は笑った。
それを見て俺は、堪えていた涙を流してしまった。
親父はそれを見ると、大変であろう、腕を上げて、俺の頭を最後の力で荒っぽく撫でた。
仕方ない。今日は泣いてもいいぞ。
そう言った親父の目からも涙が出ていた。
そして親父は天井を見つめ直すと、
本当だ。光が見える。綺麗な光だ。母さん、もうそこに来てるのかい?
さぁ、それなら俺の手を引いてくれ。さぁ。
きっともう、力など余っていないはずの親父がそう言うと、親父の体は不思議と少し浮いたように見えた。
俺は親父に向かって吠えるように言った。
ありがとう。ありがとうございました。
親父の息子で良かったです。と。
親父の顔はとても安らかだった。


それから翌年、俺は一児の父親となった。
自分からしてみても親バカな父親だった。
妻は少し母親らしくなり、しかし相変わらずかわいい彼女のままで、俺はたまらなく愛しい彼女に必ず仕事帰りに家に着くとキスをした。
子供にも決まって抱きついて愛情たっぷりの頬ずりをした。
その時の子供の笑顔は天使そのものだった。
そんな時に俺はふと思う。親父もこんな気持で家族を愛していたのかと。
そして俺は、親父そっくりになっている自分に、たまにいい父親ができているかが気になり、夜中に辺りを見回して親父と母親が化けて出てない事を確かめ、来てないっていうことはとりあえず大丈夫かな?と思うのだった。
でも、たまには化けて出て来てほしいとも思ったりすると、子供が何もない所を見ながら興奮しているのを見て、きっと近くにいて、二人で子供をあやしてくれているのかも、なんて想像してみるのだった。


そして、俺は不思議と食事中におならをするのが日課になった。


おしまい。


いかがでしたか?
今日のオススメのカクテルの味は。
またのご来店、心よりお待ち申し上げております。では。














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