放課後のコーンポタージュ(二百文字お題小説)
沢木先生のSなお題「放課後のコーンポタージュ」に基づくお話です。
昨日までの陽気が嘘のような今日。
厚い雲が空を覆い尽くし、今にも雪が降り出しそうだ。
窓の外ばかり気にしていたので先生の怒りを買ってしまい、居残りを命じられた。
何だよと思いながらも、授業終了後も教室に残る。
誰もいないからか余計寒くなる。
「差し入れ」
クラス委員のあの子が缶入りのコーンポタージュを俺のほっぺに押し当てた。
「ぎゃ!」
熱さで悲鳴を上げるが、彼女の笑顔に照れ臭くなって、
「サンキュ」
とだけ返した。
なあんてね。