表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/40

第22話 菓子職人のハニー

本日は、とある職人のお話。


テーマは『ハチミツ』


それでは、どうぞ。



冒険者でも容易くはたどり着けぬ、深い深い森の底。

キラキラ光る“それ”に案内されながら、蜂蜜色の髪と瞳を持つ青年、

ハニーはただただ歩いていました。

(何でこんなことになったんだろう?)

目には見えないけれど、確かにいる、たくさんの気配。

ときどきポスンと背負った大きな背嚢に小さなものが乗り、

すんすんとにおいをかぐ音がします。

それに、嬉しそうにクスクス笑う笑い声も。

彼らは知っているのでしょう。これの中身を。


そして、ハニーはついにそこへとたどり着きます。

「良く来てくれた。ハニー。甘き蜜の申し子よ」

森の中で唯一開けた広場に待っていたのは、黒衣の姫君でした。


雪のように白い肌を夜のように黒いナイトドレスで包んだ、

漆黒の瞳と髪を持つ少女には、一対の触角と翅が生えています。

漆黒のナイトドレスよりなお黒いその翅には、白い髑髏が二つ。

模様に過ぎないはずの髑髏にはぎょろりとした目があって、ハニーを睨みつけます。

それだけで戦の心得など毛ほども無いハニーは、心臓が止まるかと思いました。

そんなハニーを見て、黒衣の姫君は整った、薔薇のような唇の端を吊り上げ、

言いました。

「光栄に思え。我等の森の最奥に立ち入った大地人は君が初めてだ」

それは、この森の96番目の支配者に相応しい堂々とした態度で、

まるで貴族の姫君のようでした。


彼女の名前は、ノイン=ゼクス。

つい先日、ハニーの元に現れた魔物…〈黒死姫〉です。


ノインはハニー…正確にはハニーの背に瞳を向けて言いました。

「さて、見せてもらおう…その良き香りを漂わせているものの出来を」

「は、はい…これが、そうです」

ノインに促され、ハニーは背中の背嚢を下ろし、中のものを取り出します。

漆黒のカステラとクッキー、黒水晶のように透き通った黒い飴、そしてやはり黒い、

広口のビンにたっぷり詰められたジュース。

それらの1つ1つをハニーが取り出すたび、辺りでさざなみのように

はしゃぐ笑い声が起こりました。


―――ドライ=ズィーベン姉上。あの町の大地人だ。約束の品を持ってきたようだぞ


その間にノインは、目を閉じ、心で持って自らの姉…

この森の現在の支配者に話しかけました。


―――分かりました。今、参ります。


辺りにいるもの全員の心に声が返り、竜をも屠る恐るべき魔獣が姿を現しました。

ノインと同じ、白い髑髏の模様が浮き出た、黒い翅の蝶…ただし全長50mの。

それは悠々と空を飛び、ハニーたちの前に降り立ちました。


―――ようこそおいでくださいました。ハニー様。

   此度は我々のお願いに応えてくれてありがとうございます。


その魔獣…37番目の〈黒死女王(ブラックエンプレス)〉であるドライ=ズィーベンは、

ハニーの持ってきたものを宝石のように輝く複眼と、

巨人の頭ほどもある巨大な翅の髑髏の目で見つめ心に直接響く声で話しかけます。


―――ハニー様。貴方が今日作ってきてくださったのは、どのようなものですか?

「えっとこれは…カステラとクッキー、キャンディ、

 それとレモンとハチミツのジュース。全部先日頂いたハチミツで作ったものです」


その声に慌てて、ハニーは今日持参したものの説明をしました。

すべて、ハニーの自信作。

元の材料のよさもあり、これ以上は今の自分には作れないと

確信できるほどの出来栄えでした。


―――なるほど。それでは、味見させていただきます。


ハニーの答えに満足し、ドライ=ズィーベンはしゅるりと黒い口を伸ばし、

ハニーの自信作を味わいだしました。

カステラをかじりとり、クッキーを吸い込み、キャンディーは撫でるように掬い上げ、

そしてジュースを吸い取ります。


そうして少しずつ全ての菓子を味わい、言いました。


―――これは…美味ですね。元の蜜よりも、ずっと。


それは“合格”を表す言葉。

そしてドライ=ズィーベンは言いました。


―――良いでしょう。約束いたします。

   我等〈黒死姫の森〉の民は全ての悪しきモノより、カスガの町を守りましょう。

   この素晴らしきハチミツ菓子がいつまでも我等の口に運ばれるように。


それは、この世界が始まって以来の快挙でした。

ただの力なき大地人が恐るべき『魔物』との間に盟約を結んだのです。

それも魔法に頼ることなく。


―――さあ、森の子供たち。残りは貴方たちに差し上げましょう…

   よく味わって食べるのですよ。


その言葉をドライ=ズィーベンが発した瞬間、わっと彼らが現れます。

小さな翅を持つ、無数の妖精たちと、ノインとそっくりな美しい黒死姫たち。

それらが一斉にハニーのハチミツ菓子に群がり、思い思いに食べ始めます。


―――あまーい!おいしー!

―――わあ!カステラってこんなにおいしいんだ!

―――このはちみつバターあめもおいしーよ!

―――あ、ずるい!わたしもジュースのなかにとびこむー!


―――なるほど。これは美味だな…あ、こらアハト=アイン!それは私のものだ!

―――甘いぞ姉上!この世は弱肉強食!血を分けた姉妹といえど早いもの勝ちだ!

―――うぇーん!姉上が私のクッキーとったー!

―――ほらほら泣かないの。カステラあげるから。ほら、あ~ん


騒々しくお菓子を食べる、森の住民達。

それはまるで、夏以降にハニーの菓子屋にやってくる、

甘いお菓子を前にした大地人の女子供のようでした。

この中の黒死姫…否、ただの妖精ですらハニーよりなお強い

恐るべき魔物だとはとても信じられませんでした。

「やれやれ。騒々しいな、まったく。

 妖精どもはともかく母上の血を引く黒き姫ともあろうものが…」

そんな様子を見ながらノインはため息をついていますが、

ハニーは知っています。

この目の前の姫は、数日前からハニーの店をたびたび訪れては

『試作品』をたっぷりと喰い散らかしていたことを。

(…本当に、なんでこんなことになったんだろう…?)

そんな騒がしい森の民を見ながら、ハニーはもう1度、

ことの起こりを考えて見ることにしました。


『第22話 菓子職人のハニー』



イースタルの片隅、カスガという小さな町に、ハニーという若者が住んでいました


ハニーはその名前の通り、ハチミツにのろ…もとい愛されて生まれてきた青年でした。

ハニーの両親はカスガの町の生まれではありませんでした。

元々はもっと西の生まれだった両親は自分たちの一人息子に

ハニーなんて名前をつけるほどのハチミツ好きでした。


父親が菓子職人、母親が貴族という明らかに駆け落ちでしかなさそうな

組み合わせのカップルは、ハチミツを愛するあまり故郷を捨てて来たと公言しながら、

ハチミツが特産品であるカスガの町に居着きました。


そして意外なほどに〈菓子職人(パテシエ)〉の技量が高かった

父親はハチの巣からハチミツを精製したり、

それを使って菓子を作っては行商人に売って生計をたてていました。

父親が作るお菓子は食べると攻撃力とHPの自然回復速度に

ボーナスがつくのでそこそこ需要があり、

またハニーの両親はなんとハニー1人しか子供を作らなかったこともあって、

ハニーの家はそれなりに豊かに暮らしていました。


とは言うものの、ハニーは父親が作るお菓子をほとんど食べたことがありませんでした。


ハニーの両親は赤ん坊だったハニーにハチミツを食べさせて、

危うく死なせかけたこともあるくらいのハチミツ好きでした。

だから知っていたのです。

生のハチミツは、どんな高級な菓子よりも甘くて美味しいと。


ハニー一家はその人生のほとんどをハチミツを食べて過ごしてきました。

ハチミツは季節が変わるたび、里や野山に咲く花が変わるたびに味を変え、

冬は父親が長年の研究で自在に作れるようになった、

他のどんな飴より美味しい(他の飴はどれも作成メニューで作るので当然ですが)

甘い甘いハチミツの結晶がハニー一家を楽しませました。

ハチミツと比べれば他の食べ物、特に調理された料理など食べられたものではなく、

ハニー一家は年中ハチミツばかり食べていました。


両親がハニーが成人したばかりのころにあいついで天国に召されたのは、

その片寄りすぎた食生活のせいもあったかもしれません。


さて、両親を失ったハニーは泣いてばかりもいられないので、

二人が残した店を継いで菓子屋を再開しました。

ハニーは父親から菓子職人の手解きを受け、

菓子職人のスキルで蜂の巣からハチミツが精製できるLv30に達していました。

更に父親から学んだハチミツ菓子のレシピも豊富にあり、

まずい(と言っても他の料理と同じ味ですが)けど有用なハチミツ菓子と、

甘くて美味しいハチミツを商うことでまあそれなりの暮らしをしていました。


そんな彼に転機が訪れたのは、彼が18歳になったばかりの頃、

5月も半ばのことでした。



5月も半ばのある日のこと、ハニーの店は珍しいお客さんを迎えました。


「おいおいマジかよハナちゃん。ハチミツ専門店なんてもんが、

 ホントにありやがったよ」

「だから言ったじゃないですか。前に銀剣にいたころ黒モス狩りの

 レイドやったときにハチミツ売ってる店があったって。

 信じて無かったんですか、課長」

それは大きな剣を担いで黒いコートを着た中年の男と、

巫女装束を着た女の2人組でした。

彼らはハニーの目の前で、まるでハニーなんてここにはいないと言う様に

話をしだしました。


「だってよ。ハチミツだぜ?アキバで絶賛値上がり中の生で喰えるアイテム。

 しかもさらに貴重な甘くてうまいハチミツ。

 他の連中にも知られてたら速攻売り切れ確実だったぜ」

『カチョウ』と呼ばれていた男の方が興奮隠せずといった様子で、

ハナと呼ばれている女に話しかけます。

どうやら彼らは遠くからハチミツを買いに来た商人のようでした。

「まあ、ナスノハイランドじゃカスガの町ってどマイナーですから。

 黒モス森からも〈傾国九尾〉のいる殺傷石の社からもちょっと離れてますし。

 結構便利だったんですけどね。

 〈狂騒飴〉とか〈甘癒水〉とかが普通に売ってましたし」

「なんだそりゃ?」

「なんだって…エンチャント系の食品アイテムですよ。

 攻撃力上昇と、自然回復率アップの」

どうやら女は父親の代からこの店のことを知っていたようで、

父親が得意としていた魔法の力を持つ菓子のことを男に説明していました。


「ふぅん…ま、いいや。それよかハチミツだよハチミツ。

 たっぷり仕入れてかなきゃな」

「約束、忘れないでくださいよ?私のリアル知り合いなんて課長くらいなんですから」

「わーってるって。うまくいったらヤマモトヒロシの経営にも一枚かませてやらあ」

そこで話をきり、男はようやくハニーの方に向き直り、言いました。

「おう。ハチミツをくれ。数は…とりあえず100瓶。

 値段は…確か1瓶金貨70枚だったよな?」

男は商人らしく、相当数のハチミツを要求してきた上に、

割と金にはうるさかったハニーの母親が以前決めた、

超吹っかけの値段を提示しました。

「…は、はい!?」

相場の倍くらいの値段をポンと提示されたことに、ハニーは驚きました。

一体どれだけ金満の商人なんでしょう?

…と言うか本当に商人なんでしょうかこの男?


そんな表情をしているハニーを見て、何かを感じとったのか、男は再度言いました。

「…あれ?もしかして高すぎたりする?値引き交渉とかOK?」

「なに言ってんですか課長。そもそも課長のサブ、商人系じゃない…」

「で、では1瓶辺り金貨50枚でどうでしょう?」

一応商人らしく、値引き交渉が始まったことに安心しながら、

ハニーは値引き(それでも大分吹っかけた値段ですが)した価格を提示しました。


「ええっ!?スキル無いのにそんなのありなの!?」

何故かそのことに女はのけぞるほど驚いていましたが、

ハニーはとりあえず気にせず、相手の男の反応を待ちます。

「う~む…ま、いいや。とりあえず今日のところは顔つなぎだし、

 その値段で買うよ。んじゃ、100瓶で金貨5,000枚な」

そう言うと男はポケットから無造作に金貨を取り出し、並べていきます。

驚いたことに全部貴重な100枚金貨。

ハニーの店でも滅多に見ないそれが栃の樹で出来たテーブルに並べられます。

数えやすいよう10枚ずつ5つ。きっかり金貨5,000枚でした。


「わ、分かりました。少々お待ち下さい」

そう言うとハニーは地下の倉庫へ向かい、ハチミツの瓶を抱えて並べて行きます。

100瓶だとハニーの体重並の重量となるハチミツを20瓶ずつ箱に詰めて運ぶこと5回。

カウンターの上にはどっしりとしたハチミツ入りの箱が並べられました。


「どうぞ。ハチミツ100瓶です。お確かめ下さい」

「…ん?なんだいこりゃ?なんか箱ごとに微妙にハチミツの色が違うけど?」

その中身を確認した男が、瓶を取り出して眺めながら言いました。

「あ、はい。ハチミツは季節ごと、花の種類ごとに色と味が違うんですよ。

 まあ、料理に使ってしまえばどれも同じですけど」

なんでそんなことを気にするのかと思いながら、

ハニーは両親が長年の生活で見つけた『発見』のことを説明しました。

「マジで?ちょっと味見してみっか…ほら、ハナちゃんも」

「いいんですか!?いただきます!」

そう聞いて男は女にも勧めながらさっそくとばかりに

買ったばかりのハチミツを1瓶ずつ開けて、舐めてみます。

「ほう…!確かに違うな」

「ほんとですね。こっちのは甘みが強くて、

 こっちのはさっぱりしてる感じがします」

そんなことを言いながら、男がハニーに向き直って言いました。

「あんがとな。いいこと聞いたよ…っと、俺は…」

そう言いながら、男は懐に手をやり…顔をしかめました。

「…参ったな。名刺なんてこっちにゃ無いんだった」

「何やってるんですか課長?この人、NPCですから名乗っても意味無いですよ?」

そんな男の様子に女が呆れながら言いました。

「おう。そういやそっか…つーか最近のゲームはすげえな。

 俺がガキの頃は何回話かけてもおんなじことしか言わなかったんだけどな」

それで男も納得したのか。

頷きながら、早速とばかりに100瓶近いハチミツを一度に抱え上げ、言いました。

「売り切ったらまた来るよ。んじゃな」

「はい。お待ちしております。カチョウ様、ハナ様」

とりあえず、新しいお得意様になってくれそうな男に、ハニーは丁寧に礼をしました。

「いや、俺は山本って言うんだけど…」

「私はローズリーフです…ていうか課長、リアル渾名呼ぶのやめません?」

…どうやらこの2人の先ほどまでの呼び方は、

仲間内でのみ通じる呼び方だったようです。



カチョウ改め山本の初めての来店から2ヶ月が過ぎました。

「よう!また買いに来たぜ!」

今ではすっかり顔なじみになった山本が気さくに挨拶をしてきました。

「はいはい。今日はどちらを?」

ハニーも慣れたもので、山本に今日の注文を尋ねます。

「あーうん。今日は『菓子』の方をくれ。

 黒猫のおっさんが砂糖キビをアホほど持ってきたせいで

 生ハチミツはちょい値崩れ中だ。

 レモン入りとバター入り、あときなこのとハチミツオンリーの飴を20瓶ずつ。

 あとはクッキーを10缶ってとこだな」

山本も慣れたもので、素早く『調理済み』の方を注文してきました。


山本が、まったくの常識外れである『作成メニューを使わない料理方法』を

ハニーに教えたのは、6月のことでした。


驚いたことに、山本と彼の助手であるローズリーフは〈冒険者〉でした。

(今思えば金の使い方と言い、名前が書かれた小さな紙を渡すという

 奇妙な習慣と言い、大地人離れしていたのも事実ですが)

その冒険者である山本は、アキバで新たに開発された秘伝の技術をハニーに教え、

あちこちから伝手を辿って集めたと言う新たな料理の方法のレシピを授けました。


それは今まで新しい料理方法を知らなかったハニーにとって

非常に難しいものでしたし、幾つかのレシピは未だに満足の行く出来には

なっていませんでしたが、それでも完成された『新たな料理』である

ハチミツ菓子の数々は生のハチミツより美味しく、

ハニーはその技を身に着けることに夢中になりました。

最近ではその美味しさがカスガの町の民や噂を聞きつけた行商人にも伝わり、

ハニーの店は今まで以上に繁盛していました。しかし。


「…う~ん。それだけの量となると…難しいですね」

山本の注文に、ハニーは顔を曇らせました。

「なんでだい?作るのが大変ってことか?」

新しい料理の方法だと、作れる量に限りがあることは山本も承知済みだったので、

そっちかと思い尋ねます。

しかし、その問いかけにハニーは首を横に振りました。

「いえ。それより材料ですね…実は、父さんが残したハチミツのストックが

 少なくなってて。町からも買い上げてはいるんですが、それでも…」

ハニーの店には父親の手でものすごい量のハチミツが貯蔵されていました。

毎日自分達が食べるからと言うのもありましたし、辺鄙な町で売っているものなので、

そこまで売れるものではなかったというのもあります。

カスガの町はハチミツが特産品、と言っても基本は農業で成り立ってる普通の町です。

そんなに沢山は作っていませんでした。


しかし、山本が大量に買い付けていくようになってから貯蔵分は見る見る減りました。

さらに『新たな菓子』がとても美味しいことが分かってからは、大地人の商人…

それも普通なら絶対にこんな辺鄙な町には来ないような貴族様御用達の商人まで

来るようになり、ついに父親が20年かけて貯めたハチミツが尽きようとしていました。


「なるほどな。生産量が足りないか…うん、待てよ?」

その話を聞いて、山本は考えて…ふと気づきました。

「今、ハチミツってどうやって作ってんだ?」

「ハチミツの作り方ですか?」

山本の問いかけにハニーは何でそんなことを聞くのかと考えながら答えました。

「そりゃあ、樹に作られたハチの巣とか、壷とかに作らせたハチの巣なんかを、

 作成コマンドで精製して作るんですが…それが何か?」

「なるほどな」

それだけ聞くと、山本はにやりと笑い、言いました。

「もしかしたら、今よりハチミツ作れるようになるかも知れねえ…

 この手のもんなら〈海洋機構〉だな。まあ、そろそろ繋がっといたほうが得か」

どうやら山本は何かを考え付いたようで、ハニーに言いました。

「わり。今日はハチミツはいいや。ちょっとアキバに戻って、話してみらあ」

そう言うと冒険者の秘術で、一瞬にして消え去りました。

「…一体、何を思いついたんだろう?」

ハニーがポツリと呟いたその疑問が解消されるのは、10日後のこと。


「おう、ハチミツ作りなんだけど、コイツを使ってみてくれ。

 ラングなんたらっつうハチミツ作り用の箱と、遠心分離器。

 使い方はこいつに聞いてくれ。実家が養蜂やってたって奴連れてきたから!」

そう言って押し付けられた四角い箱と、手回しのハンドルがついた、謎の機械。

傍らには、ハニーと同い年くらいに見える、軽装の戦士といった感じの少年。

「僕は弥助やすけと言います。よろしくお願いします。

 …しかしヤマモトヒロシ印のハチミツの秘密は、ここでしたか。

 これからは僕ら〈海洋機構〉も1つかませてもらいますよ」

その少年…弥助が来てから、カスガの町でのハチミツ作りは大きく進歩しました。

冒険者の異形の知識で発明された、ハチミツ作りの木箱と手回しの機械によって、

今までとは比べ物にならないほど大量のハチミツが作れるようになったのです。


最初は半信半疑でしたが、実際に弥助がやってみて、

今までとは比べ物にならないほどの量のハチミツが作られるのを見て、

町中のハチ飼いの間で新しいハチの飼い方が広まるまでには、

およそ1ヶ月ほどの時間しかかかりませんでした。



当社比5倍近いハチミツを作る方法が確立し、

カスガの町で大量にハチミツが作れるようになった夏の終わりの頃。

「すみません。ハチミツ菓子の買い付けに来ました」

山本の助手であるローズリーフが毎日のように訪れるようになりました。

「やあ、こんにちはローズリーフさん」

ハニーも慣れたもので、愛想良くお得意様に応じます。


最近は彼女の雇い主である山本はまた別の仕事…

ハチミツで大もうけした金で新しく建てた店の経営に専念しているらしく、

ハニーの店の買い付けにはローズリーフが来るようになりました。

「今日はどうしますか?」

「そうですね…とりあえず、アメを1ビンずつ。クッキーを1缶。

 それと…あ、カステラも作れるようになったんですか?」

「はい。お陰様で。火加減に苦労しましたがようやくまともに作れるようになりました。

 今日から売ることにした『新発売』ですよ」

「じゃあそれも。1斤くらいでいいです」

「はい。分かりました」

最近のローズリーフは、余り大量に買い込むことをしなくなりました。

(う~ん。やっぱりアキバの菓子もおいしいからなあ)

ハニーは以前山本に貰った、アキバの菓子が進んでいるお陰と考えていました。

万能の存在である冒険者の中には菓子作りに長けたものもいて、

『甘い氷の菓子』や『泡立てたクリームで飾られたケーキ』など、

ハニーの想像もつかないような菓子が次々と売り出されていると

ハニーは知ってました。

「こちらになります」

「ありがとうございます。代金はいつも通りで」

「はい。毎度ありがとうございます」

いつものように一抱え程度のお菓子をローズリーフに渡し、

ハニーは深々と頭を下げます。

「じゃあ、また明日来ます。そのときはよろしくお願いしますね」

そう言い残すと、ローズリーフは店を出て行きました。

「…一体、何をやってるんだろう?アキバに持ってくにしては買う量が少ないし、

 わざわざ毎日買いにくるなんて」

そんなローズリーフを見て、ふと抱いた疑問。

それが解消されるのは…その日の夕方のことでした。



夕刻。今日も多かった客の応対を終え、そろそろ店を閉めようかとしていた頃。

「た、大変!」

泡を食ってローズリーフが店に飛び込んできました。

「…あの子たちが暴れたらハニーさん死んじゃう!〈祓魔の障壁〉!」

ハニーを見て聞き捨てならないことを言いながら、

ローズリーフが魔術の障壁をハニーに施しました。

「ろ、ローズリーフさん!?一体何事ですか!?」

ハニーが慌てて尋ねると、ローズリーフは顔を真っ青にしながら言いました。

「ここにこれから、モンスターの大群が来ます」

ものすごく物騒なことを。

「はぁ!?なんでうちに!?」

「…すみません。バレたんです。

 まさか透明化の魔法使ってバックの中に隠れるなんて…」

ローズリーフが自分の失態に唇を噛んでいると。


バァン!


窓が真横に吹っ飛びました。そして。


「あったあああああああああああ!おかし、あったー!」

「いいにおーい!おいしそー!」

「あ、ぼーけんしゃのおねーさんがいる!これ、あげる!」

「たべよたべよ!」

「りょーきんはここにおいとくね!」


ブンブン、パタパタと言う無数の羽音と、子供っぽい声。

それは店中を飛び回り、売れ残りのお菓子を食い荒らして行きました。

まるで蝗のようなその集団…それは全て、翅が生えた小さな子供のように見えました。

「ローズリーフさん、これはうわあ!?」

突然ハニーの目の前で雷光が弾けました。

びっくりして見回すと近くにあった椅子が完全に炭化していました。

どうやら小さな子供のようなものがお菓子の取り合いをして放った魔法のようです。

…魔法の障壁が無かったら即死していたことでしょう。

「…本当に、なんなんですか!?これ」

身を潜め、小声になりながらハニーは再度ローズリーフに尋ねました。

「…ごめんなさい。実は…」

ローズリーフは本当にすまなそうに、事情を説明しました。


カスガの町からちょっと離れた場所に『黒死姫の森』と呼ばれる森があります。

そこは、無数の虫や植物、そして妖精系のモンスターが住む森であり、

腕利きの冒険者でないと生き残ることは難しい魔境の1つでした。

しかし、ローズリーフは考えました。


―――大地人がああなったのなら、それはモンスターでも同じかも知れない。


妖精は召喚術師が契約する魔物の定番であり、温厚なモンスターとされています。

実際、モンスターでありながら、冒険者に頼みごとをしてくることも多い。

…妖精が好きそうな甘いお菓子ならば貴重な品々と交換できるかもしれない。

そう、考えたのです。


それにあの地域の妖精種ならばLvは60程度です。

曲がりなりにもLv90であり、こちらの世界の戦闘経験もあるローズリーフならば、

こじれても逃げるくらいは余裕で出来る。

そう踏んで、ローズリーフは計画を実行に移したのです。


ローズリーフの目論見は、当たりました。

彼らは揃って甘いお菓子に目が無く、甘い飴玉1つ、クッキー1枚、カステラ一切れを

幸運の四葉のクローバーや銀色甲虫、爆裂団栗と言った貴重なドロップ品と

交換するようになったのです。

それらはアキバの街へと持ち帰れば、高位の素材として相当な値段がつきます。

お互い得する算段…の、はずでした。


彼女の誤算は、彼らの貪欲さにありました。

妖精は見た目よりずっと…あるいは見た目どおり、小さな子供のように貪欲でした。

ローズリーフが毎日持ってくる少しだけのお菓子では、満足しなかったのです。

そして、ローズリーフの『お菓子の隠し場所』を探し当てるために、

小妖精がローズリーフの荷物に隠れ、ついにハニーの店が

妖精たちに知られることになったのです。


冒険者であるローズリーフならばともかく、戦いなんて縁の無い大地人である

ハニーでは、あの妖精一匹にすら勝てないでしょう。

下手をすると、妖精たちに延々お菓子を作り続けさせられる奴隷にされる

可能性もあります。

ハニーの未来は今や風前の灯火でした。

「とにかく、こうなったらカスガの町を離れるしかないかも知れません。

 …アキバでの生活は保障します。課長に掛け合います。私の責任ですから」

大地人と触れ合う機会の多いが故に大地人に詳しいローズリーフが、

決意を込めてそう言った、そのときでした。


―――静まれ!黒死姫の森の民たちよ!


心に、大きな声が響き渡りました。

ハニーとローズリーフがその声にビクリと震え、妖精たちも一斉に動きを止めました。

いつの間にか店の入り口には、1人の美しい少女が立っていました。

手入れが行き届いた絹糸のような黒髪と、こんな田舎町では見ないような

美しい黒いナイトドレスを着た少女。

…彼女の額には2本の触角が、背には白い髑髏が浮かんだ黒い羽が生えていました。

これはまさしく…

「ぶ、黒死姫(ブラック・プリンセス)…」

ローズリーフが呆然と呟きます。


黒死姫。


それは黒死姫の森に住まう、Lv85を越える妖精種のモンスターであり…


―――ドライ=ズィーベンの姉上。見つけたぞ。

   ここがドライツェーンたちが言っていた

   『ものすごく美味しいハチミツ菓子』の出所だ。


森の支配者の妹の1人でした。


…遠くから、大きな翅音が聞こえてきます。

それは音よりも速く飛び、瞬く間に近寄ってきます。

地響きすら立てながら地面に降り立ったそれは、

先ほど妖精たちがあけた穴から、店の中を覗き込みました。

「あ、あれはなんですか!?」

窓から見えた、異形の存在…恐ろしく巨大な複眼に覗き込まれ、

ハニーはローズリーフに尋ねます。

しかし、ローズリーフは答えず、震えながら呟きました。

「嘘…でしょ…黒モスが森の奥から出てくるなんて…」

ローズリーフは知っています。

あの魔物がどれだけ強いかを。


黒死女王(ブラックエンプレス)


冒険者の間ではその見た目から『黒モス』と呼ばれるその魔物は、

適正Lvが87だと言う黒死姫の森の最奥に陣取る森の支配者(レイドボス)であり、

冒険者が束になってようやく勝てるほどの力を持っています。

…ローズリーフ1人、あるいは街でハチミツの作り方を教えている弥助を含めた

2人で挑んでも、到底勝てる相手ではありませんでした。


―――怖がらないで下さい。私は、貴方がたに危害を加えるつもりはありません。


意外なほど落ち着いた声がハニーたちの心に響きました。

「こ、怖がるなと言われても…」

「大丈夫だ。我等は本来争いは好まぬ。

 冒険者のように土足で森を踏み荒らしたりせねばな」

ハニーの震える声に、鈴を転がしたような美しい声が重ねられました。

「え?」

「私はノイン=ゼクス。96番目の姫だ。貴様も名乗れ。そこの冒険者の女もだ。

 …私はともかく、37番目の女王であるドライ=ズィーベンの姉上に

 勝てないことくらいは分かっているのだろう?」

貴族のように尊大な態度を崩さず、黒死姫…ノイン=ゼクスが言いました。

「あ、僕はハニーと言います」

「わ、私はローズリーフです」

その無言の圧力に押され、2人は名を名乗ります。

「なるほど、ハニーか。ハチミツ菓子の職人としてはこれ以上無き、良い名だな」

その答えに満足そうに黒水晶のように澄んだ黒い目を細め、

ノインが頷きました。



「え?ハチミツ菓子を?」

「そうだ。黒死姫の森ではハチミツは手に入っても

 ハチミツ菓子を作れるものはおらぬ。

 ハニー、お前のように菓子作りの技を持つものがいないからな」

すました顔でハチミツ入りのクッキーを食べ、

ハチミツ入りの黒葉茶を飲みながらノインが言います。


「ふむ。うまい。普通のハチミツでここまでのものが作れるのなら、期待できそうだ」

妖精たちや幼い妹たちが魅了されたことに納得しながら、

ノインは持参してきたビンをテーブルに置きました。

それは一切の光を吸い込む漆黒のどろりとした液体で、

かすかに甘い匂いを漂わせていました。


「これは…ハチミツですか?しかし、こんなに真っ黒なハチミツなんて見たことが…」

その正体をあっさり見抜いたのは、長年ハチミツと共に暮らしてきた

ハニーだからこそでしょう。

「だろうな。これは暗黒の蜜。黒死姫の森の底でしか取れぬ、貴重なハチミツだ」

ハニーの答えに満足しながら、ノインはその正体を明かしました。

「暗黒の蜜!?〈天上の雫〉とかに使うレア素材じゃないですか!?」

その答えを聞いて、ローズリーフは驚きました。

「確かに黒死姫の森の〈髑髏蜜蜂(スカルホーネット)〉のレアドロップですけど…」

「うむ。あれらは元々我等が飼っているものだ。

 …冒険者が狩って行くから迷惑しているのだがな」

ノインは冒険者には若干冷たい視線を向けます。


彼女の母親と36番目までの女王となった姉たちは冒険者に殺されており、

ノインも含めた姫たちは何度か酷い傷を負わされながら、

死んだフリをして逃げたことがあるので当然と言えば当然ですが。


「まあそれは今は良い。ハニーよ。お前にはコレを使い、菓子を作ってもらいたい」

気を取り直し、ノインはハニーに詰め寄ります。

「報酬は良いぞ。まず、暗黒の蜜をお前にやろう。菓子の材料としてな。

 それだけではない。姉上にも認められるほどの菓子が作れれば、

 この町は我ら黒死姫の森の姫と民で守ってやる」

ノインが森で定められた報酬を提示します。


強力な魔物による、守り。

それは他の大地人たちの町や村と同じく、

モンスターの脅威に怯える町には大きな報酬でした。

…無論、妖精が牙をむくと非常に危険でもあるのですが。


そして、ノインの問いかけにハニーは…

「…まずは、このハチミツを味見しても?」

「元々持参した分は受ける受けないに関わらずくれてやるつもりのものだ。好きにしろ」

ノインの言葉にそっとビンを開け、ハチミツ匙を突っ込みます。

とろりとした黒いハチミツ。それをそっと口に運びます。

「…おいしい」

それは今まで食べたどんなハチミツよりも美味しいハチミツでした。

「…分かりました。引き受けます」

その味にハニーの菓子職人としての好奇心がうずきました。

この世界で手に入る、最上級のハチミツ。

それを使ったハチミツ菓子が、どれだけ素晴らしいのか。

想像するだけで、唾が出てくるほどでした。

「よろしい。では、満足行く出来のものが出来たら言ってくれ。

 …出来次第では暗黒の蜜を追加で持って来てやろう」

ハニーの様子にノインも内心喜びながら頷きます。


甘い甘いハチミツ菓子。


それは、妖精種でもあるノインにとっても、大好物なのです。

そして、それからハニーは1週間店を閉めて暗黒の蜜を使ったお菓子つくりに励み…


見事に黒死女王に認められる美味しい菓子を作るのに成功したのです。



カスガの町が妖精たちの守る町となったあと。

「おい。ハニーよ。またアキバからローズリーフが買い付けに来たぞ。

 ハチミツバター飴…暗黒の蜜を使ったほうを瓶で30個ほど欲しいそうだ。

 明日取りに来るから、作っておいてくれとのことだ」

ノインが奥の菓子工房に篭っているハニーに声を掛けました。


ノインは黒死姫の森の名代兼ハニーのお手伝いとして、カスガの町に住み着きました。

黒死姫の特徴である触角と翅は魔法で隠しているので、

まるで普通の人間族の少女のように見えます。

…人間離れした美貌から、貴族から妾になれと命令された時は、

その恐るべき力で半殺しにしていたりもいましたが。

(彼女曰く『あのような無礼な物言い、殺さぬだけ温情だ』とのことです)


「代金は1瓶辺り266枚…全部で金貨8,000枚でまとめておいた。

 相場より値切られたが、大口なので許せ」

尊大な中にもすまなそうな気配を込めてノインがハニーに言います。

驚いたことにノインは、読み書き計算が全部こなせるようになっていました。

どうやら〈黒死姫〉と言うのは高位の魔物だけあって善なる種族よりも頭が良いらしく、

ハニーがちょっと手ほどきしただけであっさりと身に着けてしまったのです。


「あ、うん分かった。それくらいなら良いよ」

ノインの報告に、ハニーは頷きを返し言いました。

ローズリーフ…もとい山本には普段から世話になっていますし、

ハニーは何よりお金にはほとんど拘っていません。


「じゃあ、アメは在庫にあるのを渡すとしてっと…そうだ、ノイン。

 新しいお菓子、今から試食するんだけど」

「食べる。すぐにくれ」

即答でした。

「はいはい。ちょっと待ってて…」

ビン詰めされたそれを木皿に盛ってノインに渡します。

「ぬ。全部でも良い。むしろそっちのが嬉しいのだが」

「ダメ。僕も食べるし、ローズリーフさんと弥助さんにも味見てもらうから」

相変わらずのノインに苦笑いしながらハニーは自分の分の

桃とイチジクのハチミツ漬けを木皿に盛り合わせました。


春先までは、住むところと食べるものは(ハチミツが)あったものの、

お金はあんまり持っていなかったハニーは、今や大金持ちとなりました。

5月からずっと山本をはじめとした金持ちの冒険者と付き合ってきた

ハニーの店には今、恐らくはマイハマ辺りに移り住んで一生遊んで暮らせるほどの

お金がありますが、ハニーは今日もカスガの町でお菓子作りを続けています。


ハニーにとって、ハチミツを使ったお菓子作りは人生そのものでした。


手に入れたお金も高品質のハチミツを作れるようにするための設備を

花が枯れてハチミツも取れない冬の間に町に作るために使う予定です。

新しく作る施設の予定地もモンスターのいる場所でしたが、

妖精たちがハニーのハチミツ菓子と引き換えに見守ってくれることになっています。


さらに、カスガの町やよその町(驚いたことに近隣の城下町からも

何人か来ています)から、これはと言う才能があるものを集め、

お菓子作りを教えることにしました。

それもこれも。

「今回のは、自信作なんだ」

「そうなのか?」

「うん。前にクラウドさんが言ってた、桃とイチジクのハチミツ漬けを作ってみた。

 何でも冒険者だけに伝わる物語に出て来るお菓子らしいんだけど、

 ほら、匂いだけでも甘くておいしそうだろ?」

「なるほど。確かにな。これは期待できそだ」

誰よりもハニーが、美味しいハチミツ菓子を食べたいために。


イースタルの片隅、とある大きく発展しようとしている町に、

ハニーと言う若者がいました。

彼は、ハニーと言う名前の通り、ハチミツに愛されて生まれてきた青年でした。

…そして、ハニーもまた、ハチミツを愛して暮らす青年でした。

彼の食卓からは、今もハチミツが絶えた事は無く、

また次々と新しいハチミツ菓子を作っては暮らしていました。


彼にはまた、新しい事件とお話がいつか起きるかも知れませんが…

とりあえずこのお話は、ここでおしまい。

本日はここまで。


ちなみに黒死女王はLv87のレイド2モンスターです。

以前出た『海の死神』や『傾国九尾(全力)』と

ガチでタイマンして勝てるクラスの強さを誇ります。


…そして元ネタはアレ。

マグロ食ってないほうと対等に渡り合える奴です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ