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もしも本当に初音ミクが消失したら  作者: Alice@ベリーベリーグッドペリー。
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どうも、Alice@ベリーベリーグッドペリー。です。

この作品は、ふに(妹)様の「本当に初音ミクが消失したらニコ厨がどのような反応を起こすか」という曲の歌詞をお借りしたものです。

よーくご理解いただいた上、お読みくださいますようお願いいたします。

では。

○月☆日 月曜日


眠い。

なんていうかもうひたすらに眠い。

しかし起きなくてはならない。学生の宿命、というやつである。

私はのそりのそりと起き上がり、顔を洗い、朝食を食べに一階に降りた。


テーブルにはメモ用紙が残されていた。

見慣れた母の筆跡で、「起きるのが遅い!」と、それだけ書いてあった。

母は既に出勤したらしい。

しかし、遅いといっても今は6時。それより前に起きるなんてことが私にあったなら、それは…そう、我が愛するVOCALOIDが消失するぐらいありえないことだろう。


戸棚から食パンを取り出し、もちゅもちゅと食べる。

そして空いている左手でリモコンのボタンを押した。

JHKにチャンネルが合わさっていたようで、ニュース番組「おはようジャパン」が流れ出した。


『新・内閣総理大臣が決定しました』


キャスターが無機質な声で原稿を読み上げる。

私ももう18歳、選挙権だって持っている年齢だ。政治に興味を持つことは悪いことではないだろう。

前の大臣より年をとっていて、なんだか堅苦しい人だ。

日本が少しでもいい方向に進む政治を期待します、とキャスターが締めくくる。


『次のニュースです。xx市で起きている連続殺_____』


生命が絶たれるような内容のニュースは嫌いだ。私はTVを消し、ノートパソコンを開いた。

開いたサイトは、言わずもがな「ニコニコ動画」。


「あっ、雑談枠」


お気に入りの歌い手の雑談枠を見つけ、視聴を始める。

その間にも、朝食を済ませ、制服に着替え…


気がつくと、時計は6時45分を示していた。


「おっと、もう出なきゃ」


名残惜しいが、「学校行ってきます」とコメントして生放送を閉じ、リュックに入れる。


「いってきまーす」


帰ってくるはずのない挨拶を小声でつぶやく。

そしてしっかりと施錠。

よし、オッケー。














この時私は知る由もなかった。

日常が奪われるなんて。

人間の表現の自由がひとつ、奪われるなんて。

私の大好きなものたちが________奪われるなんて。

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