空室(200文字小説・夏のホラー2016出品)
裏野ハイツ203号室。
築三〇年とはいえ五万円未満の家賃が魅力。
僕が契約を済ませて受け取った鍵を使った時、鍵穴から風を感じた。
ドアを明けて中に入るとそこは青く澄み渡った空。
空へ放り出された僕は、空に開いていたドアが自然に閉じるのを見た。
地面に叩きつけられて頭蓋から飛び出した脳は理解する。
契約したのは空室ではなく空室だったのだと。
そしてまた、203号室には空室ありの看板が。
夏のホラーは3000文字以上なのだと後で知りました(;´Д`A
ていうか、オープンする前はそんなルール出ていたかしら……。
なので、まぼろしの参戦作品になってしまいました(^_^;)
とっぴんぱらりのぷう。