第奈々獣四話 きろ
…いくらなんでも、テキトーすぎる。アリスパパも、話の流れも。
つうか、この話、終わっちゃうじゃん。
…いや、まだだ。
まだ、ヤツとの、男の約束を果たしてない!
アリスと、屋敷の窓から俺たちをずっと見てた家政婦に別れを告げて、俺はみんなの待つ民家へと舞い戻る事にした。
「勇者殿、お騒がせしました。もう魔王に関しては、あなた自身に任せるしかない。しかし、魔王の脅威そのものを取り去ってくださった事は、心から感謝いたします。ありがとう」
ライバッハはそう言って握手を求めてきた。
「やいアホ騎士。お前はマジメすぎる。もう少しジョークを理解しろ。あと、いろいろ女の気持ちもわかってやれるようになれよ」
がっしりとその手を掴む。
「こっちも世話になった。王様にもよろしく言っといてくれ」
「さらばです、勇者ノゾム殿。また、我が国に遊びに来てください」
「のんのんのん。俺は魔王ノゾムだぜ!、大軍勢を引き連れて遊びに行ってやる!食料の蓄えは十分にしとけ!あと、公の場でミヅキに酒を出すなよ!」
高速飛行呪文詠唱、俺はミヅキを抱えて空の帰路についた。
手を振るライバッハの姿は、みるみる小さくなっていった。
ミヅキは、しっかりと俺にしがみついている。
「また、おまえを痛い眼に遭わせちまった。ダメだな俺」
「…ほんと、ダメな男。すっごい痛かった」
「悪い。ほんと悪い」
「…いいよ。今回は、あたしも助けてもらったし」
まあ、原因は俺なんだけどね。つうか、ライバッハも手加減しろよまったく。
「あれで、助けた事になるのか。なんだかなあ」
そしてしばし無言。
「…最初から、あたしをあの人に引き合わせるつもりだったでしょ」
おや。何の事かな?
「あーあ。アンタの言うとおりだわ。ただの憧れだったのかもね」
「ああ、その話か。この尻軽女」
ぽくっと頭をはたかれる。
「…尻軽女じゃないもん」
はぁ?
「あたしの心も体も奪ったくせに…」
頬に柔らかいものが触れた。
「…責任とれ」
なんだか、照れる。おっかしいな。
「あー、まあ、帰ったら、存分にな。これ以上にゃんにゃんされたら、ここで発情する」
「…にゃん」
よし発情した。
「うそうそうそ!ちょっとやめて!前!!前見て!!落ちそう!」
民家に到着するなり、みんなの歓迎を受けた。主にこの妙なヘアスタイルに関して。
「おにいちゃん、なに?その頭」
「流行でござるか?」
「まあ…」
メアリーさん、なんかうっとりしすぎてませんか?
金ピカの俺の頭はさすがにヘンっぽい。
いろいろあって、魔王になった事を説明すると、なんだかみんなもよくわからないらしい。俺だってよくわからない。
「そう言えば、四天王のあと一人は、見つかってないのですよね」
余計な事を思い出させてくれるぜ、メアリーさん。
「まあ、魔王に忠誠を誓った四天王なんだから、もう放置しておいてもいいんじゃね?」
このセリフ、なんだか、また作者の邪な煩悩を感じる。
「とりあえず、国に帰ろう。あのケチケチ王に報告しないと、オッサンもいろいろ困るだろうからな。…しかし、なんて報告しよう。俺が魔王ですけど、多分もう大丈夫です?」
「余計な事は言わぬ方がよいでござろう。魔王の軍勢はもう攻めて来ないわけでござるからな」
「ガイアさん、それはそれで、また問題が起こりそうな気がする」
ミヅキも余計な事をいうな。
ミヅキがお手洗い直行。瞬間移動の準備だ。
さっき血がドバドバ出ても、出すモノは出すのね。なんとかならんのかこの設定。
小説家になろう 勝手にランキング
+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。