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ちょっとエッチな勇者様ドキドキ性ライフ 第五話

 目が覚める。メアリーは、俺を抱きかかえたまま、まだ眠っていた。
 ああ、もったいない。また寝ちゃったよ。結局俺、メアリーさんとセックスしてないじゃん。
 豊満な胸に窒息しそうなぐらいに抱きかかえられてる。
 このまま、襲っちゃおうか。
 
(早く出てけ)

 ミヅキの声が頭の中でリフレインする。
「ん…おはようございます…勇者様…」
 メアリーの目がゆっくりと開いた。バツが悪くなって、俺は起き上がってしまった。
「おはよう。メアリー」
 彼女は、俺にとって都合のいい女である事を演じている。本当は、彼女だって、俺が他の女にいろいろ手を掛ける事を快く思っていないんではないか、そう思えてきた。
「顔洗ってくる」
 奇妙な罪悪感に苛まれ、俺は早々に彼女の側から離れた。
「いってらっしゃいませ」

 ああ、らしくない。とても俺らしくない。
 まだ昨日の事を引きずっている。
 さっさと顔を洗ってすっきりしたかった。
 
「おはよう、クズ勇者」
 ばったり出会った。
「おはよう、魔法少女ゲロ子」
 ミヅキは何事も無かったように、乾いたタオルで顔を拭いている。
「あー最悪だ。あたし。頭ガンガンする」
「飲み過ぎだテメエ。補導だ補導」
 ああ、記憶が飛んでてくれればいろいろ面倒なことにはならなさそうなんだがなあ。
「勝手にすれば…ところで、昨日アタシを部屋に運んでくれたの、誰?」
「俺」

 両拳が俺の頭を抉った。
 
「マジ?!」
 俺はすっとぼけた知らんぷり。
「起きたら素っ裸だったんだけど!!」
「ふふんふふんふふん」
 適当に誤魔化す。
「本気と書いてマジ?!ウソでしょ?」
 ギリギリと俺の頭を締め付ける。そんなものはお構いなし。
「お前、人にさんざんスケベスケベ言っといてさ、昨日はスゴかったぜ?」

 あー、なんか顔面蒼白。コイツ面白い。
 
「ノゾム君、お願いっ、アタシを抱いて、大好きなのっ…って」
「うっそだああああああ!!!」
「もうバッコンバッコン出し入れ出し入れ」
「あう…そんな…」
 がっくりと崩れ落ちる。
「なかなかお前も可愛い声でヨガるじゃねえか。すっげえよかった」
「…ライバッハ様…」

 ヒヤッと来た。これは冗談じゃすまない。
 
「…なんて、ウソに決まってるだろ」
 崩れ落ちたミヅキは疑惑の目で俺を見る。
「…アンタ…」
「いや、わりい、ジョーク。勇者ジョーク。スーパージョーク、ごめんなさいミヅキ様、からかっただけです。ちょっと、やめて、暴力反対、人類皆兄弟、穴兄弟!」

「ふーん」

 あれ?怒ってない?
「やっぱ、アンタ、案外お人好しだね」
「は?」
「ちゃんとその辺りは気遣うんだ」
「なんの話よ?」
「風邪引かなかったよ。昨夜はからかってごめんね」

 そういうと、タオルをかっさらって、さっさと自分の部屋に戻っていった。
 
 あのミヅキが、ごめんね、だってよ。アルコールで脳細胞破壊されたか。
 
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