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第四話 ウハウハ

 占い師メアリーの食卓
 豪勢な食事が並んでいる。
 
「おー」

 テーブル真ん中に七面鳥の丸焼き。何かの魚の包み焼きやら、山盛りのサラダその他、きらびやかな食器と共に並んでいる。
 
「これは豪勢な食卓ですな」
「この短時間によくここまでそろえたモンだ。七面鳥の丸焼きなんか5分で出来るわけないぞ」
「まあそれは時間的都合というものでござろう」
「あと、十三世紀ヨーロッパっぽいとか言ってるけど、その時代ってこんなナイフやフォーク無かったからね。一応覚えておいて」
「誰に言っているのでござるか?」
 
 占い師のネーちゃんは、相変わらず扇情的なスタイルで俺たちを招き入れたのだった。
「これぐらいの事しかできませんが、ゆっくりおくつろぎください」

 ちなみに、このネーちゃんの巨大なチチを支えてるブラジャーもなかったから。映像化されてる作品では「薔薇の名前」とかがこの時代の描画に定評あるから。クリスチャンスレーターの若い頃の生チンチン見たい人も是非観てやってくれ。
「さっきから誰に向かって言ってるのでござるか?」
「気にするなオッサン。せっかくだからいただこうじゃないか」

 勇者として招かれた王宮でも、こんな豪勢な食事をもらったことはない。あのやる気のないケチケチ王の事だからな。裏で何食ってるのか知らないけどよ。
 ここは何かの法則に従ってガツガツと食いたい所だが、これら全部平らげて胃拡張ってレベルじゃないぐらいに腹がふくれる(当社比3倍)描写ってのもありきたりだから、俺は控えめに食うことにした。
 隣では幼女が黙々と祈りを捧げてる。天に召します我らのナントカってやつ?
 オッサンは俺の代わりにガツガツ食い始めたし。
 
「勇者様?…お口に合いませんでしたか?」
 問題はこのどう見ても俺を誘ってるとしか思えない格好をしたネーちゃんだ。
 さあ、、どうやって攻めよう。
 
 幼少の頃に親元を離れて、剣の修行に明け暮れた。いざ成人して(この世界では俺の歳はもう成人扱いらしい)国に帰ってきてみれば魔王の軍勢に襲われてて両親は他界、俺は魔王へ復讐を誓った薄幸の美少年、普段ははかなげで、母性本能くすぐりまくり。死んだ母親の話をすると可愛そうになって、ぎゅっとあのおっぱいに
「勇者殿、あまりその鼻の下が伸びきった下品な顔は人に見せない方がよろしいでござるな」
「人が戦略を練っているときに下品とはなんだ下品とは」
「おお、魔王の軍勢を退ける、何かいい算段でも浮かびましたかな?」

 占い師はじっとこちらを伺っている。
「ありがとうございます、メアリーさん。こんなおいしい料理は、久しぶりで…」
「最初の態度と偉く違うでござるな」
「喜んでいただけて、光栄ですわ」
「(おっけ、印象は悪くなってない)あなたの料理をみてると、死んだ母親のことを思い出しまして…」
「まあ、お母様が」
「はい、あの憎き魔王に殺されたんです」
「初耳でござるな」
(空気読めよオッサン!)
「まぁ、可愛そうに…」
「…あ、しんみりさせちゃいましたね。この話は忘れてください…」

 占い師のネーちゃんは哀れんだ目で俺を見つめてる。
 よーし、あと少しだ。
 
「ノゾム様に、そんな過去があったなんて…」
 幼女まで涙ぐんでる。
 まて幼女、俺が異世界から来た勇者だって、無理矢理盲信してるの忘れたのか。

「今日はご馳走様でした」
「いいえ、命を助けていただいたこと、とても感謝しておりますの。お風呂を用意してございますわ。よろしかったら、是非、お召しになってくださいまし」
 
 いいいいいいいいェェェェェエス!!最高!大喝采!
 おっとコイツは予想外だぜ…思わずヨダレが出てきちまった…
 俺は命の恩人、背中を流すぐらい、わけないよなぁ?クックック…
 
「勇者殿、何か、目が血走っているように見えるのでござるが」
「ゆっくり浸からせていただきます」

 あ、どうでもいいけど、本当はこの時代に個人宅で風呂とか無いからね。念のため覚えといて。

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