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第三話 とりあえず

 うっひょー、色っぺー

「…勇者殿、余計な詮索かもしれませぬが、鼻の下が伸びきっておりますぞ」
「そんな事はどうでもいいんだよオッサン、とりあえず主要NPCっぽいから事情聞いてみようよ」
「え、えぬぴーしぃ?」
「おう、なんか話しかけたら、同じことしか言わない人」
「…私にはわかりかねますが、とにかく、話を聞いてみるでござる」

 こんな人口2ケタしかいないような村に、露出度全開のバインバインねーちゃんがそこらへん歩いてるってだけでもうサイコ―だね。
 
「私は、この村で占い師をやっております、メアリーと申します」
 
 こんなチンケな村で、占い師って商売、成り立つのかねえ。
 
「あ、俺、瀬織ノゾム、勇者だ。んで、こっちがこの国一番強いらしいオッサン」
「ガイアと申しまする」
「で、さっきからずっと惚けてるのこの幼女が、レイチェルちゃん。マスコットな」

 あ、また泣きそう。
「レイチェルちゃん、泣かなくていいんだよ。何にも出来なくても、いるだけで存在が許される人だっているんだから。あー、そうだな、ちょうどレイチェルちゃんぐらいで、釘声でツンデレなら、主役も張れるって」
「…くぎ、ごえ?つんでれ?」
「ってなわけで、今、魔王を倒す旅をしてる所なんだよ」
「勇者殿、人と話をするときは、まず相手の顔を見て話されてはいかがかな」

 おっとやべえ、爆乳しか目に入らなかったよ。
 
「つうかさ、なんで他の村民には目もくれずにネーちゃんだけ襲われるようなハメになってるのよ。まあ、確かにそんな格好してたら、魔物じゃなくたって襲われるかもしんないけどさ」
「…実は、私の家に代々伝わる家宝が、魔王の秘密を暴く鍵になっているのです。家宝のありかを言わなければ殺すと、脅されておりました」

 あーなんだ、無駄に止まってたわけじゃないんだ、あの魔物達。
「俺たちはその魔王を相手しようって事だから、その家宝ってヤツ、見せてくんない?」
「いつになく真面目ですな勇者殿」
「余計なこと言うなよオッサン」
「あなたのような人に、あの家宝を役立ててもらえれば、我ら一族も家宝を守り続けていた甲斐がありました」
「…んーで、その家宝は?」
「この先の森にあるほこらに、隠されております」
「よし、じゃあ今日はもう遅いから、あした取りに行こう。案内してくれない?」
「喜んで、お供させていただきます」

 あー、まあ、ありがちだけどさ。めんどくさそーだな。まあね、俺が魔王を倒す勇者だって言ったら、簡単に家宝のありかを教えてくれるこのネーちゃんもネーちゃんなんだけどね。こういう人がオレオレ詐欺とかに引っかかっちゃうんだよ。うん。間違いない。

「いつになく行動的ですな勇者殿」 
「じゃあさ、もうこんな時間だから、ネーちゃんの家に泊めてよ」
「…それが目的でござったか」
「はい…狭い家ではございますが、命を助けていただいた手前、心よりおもてなしいたします」

 イェス!ナイス展開!エロRPGっぽくなってきた!
 
「…勇者殿、私は何か作為的なものを感じるのでござるが…」
「なんだ、文句あるのか?」
「無理矢理、そっちの方面に持って行こうとしているのではござらぬか?」
「なんだよ、こういう展開、あってもいいだろ?後は夜のベッドシーンとかあると最高だな。15禁だし、結構いいとこまでイけそうだぜ?」
「…じゅうごきん?」
 あーもうめんどくせえな。役得だよ役得。問題は、どーやってあのネーちゃんを落とすかだな。
 
「…ノゾム様、何かよからぬ事をお考えではありませんか?」

 あ、レイチェルちゃん、いたんだ。しょうがないよ。確かに美人しかいない世界だからレイチェルちゃんだって十分可愛いんだけど、お前を襲ったら児童ナントカ法で逮捕されそうだし、これぐらいの役得あってもいいだろ?
 ん、何々、俺ぐらいだったら黙ってればオッケー?誰も通報しない?高二×中三ぐらいなら社会的に許容範囲?ほうほう。
 
「…ノゾム様?」
「レイチェル、ごめん、俺が間違ってた。これからは真面目に魔王を倒す努力をするよ」
「ノゾム様!?」
 俺はレイチェルを抱きしめた。
「空気キャラだっていい。いつも俺の側にいてくれ…」
 俺の唇が、彼女の唇に近づくと
 
 殴られた。
 
「わっ、私は神に身を捧げたのです、何をお考えなのですか?!」

 ああ、いいカンジにキャラ立ってきたじゃないの。でもなあ。俺としてはやっぱ爆乳の方が。
 
「…勇者殿、男として最低ですぞ」
 たぶん、俺のこのチートな能力を使えば、15禁とは言わずガチガチの年齢制限付きにするのも朝飯前だろ。

「ぬ、どうやらもてなしの準備とやらが終わったようですな」
「よっしゃ、じゃあ本番行くとしよう」
「?」
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