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第燦獣七話 はだか

 えーと、空中で、全裸の○女を抱きかかえてる俺って。絵的にマズくない?
 …あ、判定が出ました。おっけえだそうです。ありがとうございます。がんばります。
 
「大丈夫か?レイチェル」
 とカッコよさげにキメたところで風圧で大変な顔に。
 とにかく下に降りた。うっかりだいぶ遠いとこまで飛んでしまったようだった。あの湖も見えない。
 
 しばらく放心状態だったレイチェルは、目の焦点が俺に合うと、そっと呟いた。
「おにいちゃん…」
「アイツが前言ってた、魔王軍のセバスちゃん。まあ、覚えなくていいからね」
「うん。助けてくれて、ありがと…」
 彼女はしっかり俺にしがみついて離さない。全裸で。もうだいぶ暗くなったからあんまり見えないけど。
「あー、ごめん。寒いか」
「うん…」
 俺は適当に首から引っかけてあっただけの外套を外して、彼女を包んだ。俺の膝に座り込んだまま、しがみついて離さない。
 
「さーて、みんなのところに帰るぞ」
 …返事がない。
 よく見ると、今にも泣き出しそうな顔してる。
「あー、怖かったか。よしよし」
 まだ水に濡れてるあたまをくしゃくしゃと撫でてやった。
「うん…怖かったよう」
 子供みたいな顔で涙をこぼしてる。その瞳は、じっと俺を捕らえていた。
 気恥ずかしくなって、俺は顔を背けた。
 
「あぁ、一応、こうやって抱きかかえてたら、酷い目に遭わずにすむのか。飛行魔」
「…かみさま…ごめんなさい…」
 俺の唇に、柔らかいものがふれた。
 一瞬、何が起こったのか、わからなかった。
 
「…ま、これぐらいは、かみさまも、許してくれるんじゃな…」

 再び。ずっと、口づけたまま、彼女は離そうとしなかった。
「ちょ…む」
 口を離しても、彼女のそれは、激しく、俺を求めてきた。
 俺の口腔は、彼女の舌に、唇に、激しく蹂躙された。
 その吐息には、激しい熱がこもっていた。
 
 ようやく、彼女の唇は俺を自由にする。だが、しがみついてたその腕は一向に離れなかった。

「もう、だめ」
 どしたの?
「がまん、できないよう…」
 彼女の眼にある、大粒の涙。
「おにいちゃん、たすけて…」
 
 彼女の足が震えている。彼女の足を支えている俺の手に、わずかに滑りを帯びたものが触れた。
「…かみさま…たすけて…」
 それは、彼女の中心から滴ったものだと気付いた。
 
「レイチェル、お前…」
「…だきしめて、ほしいの。おにいちゃんが、ほしいの。もう、だめ、がまんできないよう…」
 
 心当たりはあった。彼女は、信仰を盾に、自分の欲望を押さえていただけだった。
 
「バカなこと、言ってるんじゃないの。こんなヒドいおにいちゃんに、お前が何されたか、わかってるの?」
「おにいちゃんは、酷くないよ。ちょっと、えっちなだけだもん。やさしいもん。いいこいいこ、してくれるもん。私を守ってくれてるもん。私、おにいちゃん、だいすきだもん」

 俺は、何も言えなくなった。
 
「どうしたらいいか、わかんないよう」

 俺の体は、そのまま、レイチェルに押し倒されていた。彼女の手は、俺の上着の中に滑り込み、肌の感触を確かめていた。

 
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