第廿話 おねえさま
なに?せっかくいい雰囲気にしてやろうと思ってるのに俺が下品すぎて引く?わかったよ。俺だってヤルときゃヤルよ。見てろ。
布団をかぶりながら悶々と二人が寝静まるのを待つ。
さあて、どっちが先に眠るかな~
と、ミシリ、という床がきしむ音。あれ?もしかして逆夜這い?
おっと。冷静に冷静に。単にトイレかもしんねーだろ。
「…ゆうしゃさま、勇者様」
それはか細く響いた。爆乳ネーちゃんか。ククク。そら、来いよ。いつでもいいぜ。
彼女の気配は俺のベッドに上がり込み、徐々に枕元に近づこうとしていた。俺の体に、覆い被さるように。
「勇者様…」
幼女には聞こえないような小さな声。
俺はゆっくりと布団から顔を出す。
「メアリーさ…」
色仕掛けで俺をたぶらかそうとする彼女の妖艶な表情を想像した俺は、その表情に面食らった。それは深く、悲痛な面持ちだった。
「おねがいが、あります」
心の底から絞るような声。
「正直に、申します。あの、我が家の家宝を、返していただきたいのです」
ストレートにそう言った。
「…いやです」
「お願いでございます。私とて、平穏に暮らしたいのでございます」
俺は、わざと意地悪に答えた。
「力ずくで、奪い返してみたらどうですか?」
「どうあっても、返していただけないのですね」
「そうです」
「…わかっております。私の体が目当てなのでしょう」
否定できなかった。
「…もちろん」
俺がそういうと、彼女は、自分の夜着を、胸からゆっくりとはだけていった。
窓から差し込む月の光に、それは艶めかしく映えた。
綺麗だった。
「どうぞ、お好きになさってください」
その声は、震えていた。
俺は、答えた。自分でも残酷な宣言だと思った。
「俺をその気にさせてみたらどうでしょう?」
彼女は、少し躊躇うと、その両手で、ゆっくりと俺の頭を抱え起こす。
そのまま、その柔らかい唇は、そっと俺の唇にあてがわれた。
「…こんなことしか、できませんが…」
彼女の唇は、頬に、そして首筋に、順につたっていく。
「っく…」
俺は、湧き起こる快楽を、じっとこらえた。時折漏れる自分の声が不安になる。
レイチェルは、こちらに背を向けて寝息を立てていた。
「メアリー、あなたは、いけない人です」
「勇者様に、言われたくはありません」
そのまま、俺は彼女をゆっくりと押し倒した。
彼女の夜着は、下腹部まではだけ、その機能を失っていた。
俺は両手でゆっくりと、たわわに実った彼女の双丘を味わった。
やわらかなそれが蠢くたびに、彼女の閉ざされた唇に籠もる力が増していった。
先端のつぼみはぷっくりと熟れ、俺が舌先でころがすと、ほどよい弾力を返してくれた。
「ううっ」
彼女のこらえきれなくなった呟きが、俺の耳を擽った。
薄い茂みを覆った下着を指でなぞる。
その指は、下着の隙間から、彼女の大切な部分へ滑り込んでいった。
あたたかな肌の感触。でも。
「メアリーさん。あなたはよほど、俺が嫌いなんですね」
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