第222話-エンジェル島
間もなく、白海の向こうから一隻のウェイバーが戻ってきた。
「父上!へそ!」
「コニスさん、へそ!」
ルフィなどはまだ驚いているが、ナミらは既にこれがおそらく空島での挨拶なのだろうと薄々察していた。
所変われば品変わる。
ここは空の遥か彼方、雲に浮かぶ島なのだ。挨拶ぐらいで驚いていては仕方がない。
ちなみに、既にルフィだけでなくウソップやナミまでこの上空の薄い大気になれていた。未だ海兵達は慣れずに苦しんでいる者がいるというのに、だ。ここら辺、ナミも何だかんだ言って家に染まったのだろう。
「やあ、お客さんですか?」
その人物はパガヤと名乗った。
気のいい人物で、白海きっての海の幸、スカイロブスターなど採れたのでご馳走しましょう、と誘ってくれた。
「そっかあ……悪いな、お前らー」
「「「「いえ、どうぞごゆっくり」」」」
高度1万メートル。
この高度は我々の世界のエベレスト山頂より更に高い。
そんな高度へ一気に駆け上がったお陰で、酸素マスクなどを併用して、何とかここまで頑張ったものの、高山病に近い症状を起こして食欲なぞ到底ない、という状態の海兵達は一斉に手を上げて彼らを見送った後、力尽きた。
もちろん、こんな連中を放っておく訳にもいかない。
結局、責任感から居残りを選んだのはコビーとヘルメッポだった。
ルフィはフリーダム以前に、住民に招待された以上は艦長たる彼が出向かないと失礼に当たる。
ウソップはどのみち戦闘という面では武装頼り。
この2人となると不安だからナミがくっついていく。
元・海賊の3人は彼らの命令系統には属していないから、メシに誘われたならついていく。
そんな感じだ。
さて、食事は美味かった。
原作と異なり、サンジはいなかったから、ナミが手伝った程度だが、素材が良い。
新鮮採れ立ての海の幸を用いた料理だ。
シンプルだが、豪快な料理の数々に皆、舌鼓を打った。
この間に、ナミはコニスと色々と話を続けていた。
既に、青海の出身であるという事は知られていたから、会話は弾む。
日常で用いられている様々な貝にウソップ共々興味津々だった。
しかも、パガヤは貝船のエンジニアであり、マシラが引き上げた既に残骸といった方がいいようなウェイバーも有難い事に修理してくれるという。
何だか悪いような気もしたが、この親子が非常に世話焼きで親切なのは理解していたから、ここは素直に感謝を受けておいて、後で何かお礼をしようという判断をしていた。
そんな時だった。
ルフィが突然立ち上がったのは。
「「ルフィ?」」
ナミが、ウソップがどうしたと言う意味を込めて問いかける。
ルフィからは明らかに戦闘の気配が立ち上っている。
まだ慣れているナミやウソップはいいが、特に戦闘などに慣れていないコニスとパガヤは冷や汗が伝っている。
だが、それを気にする様子すら見せず、ルフィは呟くように告げた。
「船が攻撃されてる」
次の瞬間、ルフィは空を駆け、ストローウィック号へと一直線に向かった。
……時はこの瞬間より少し遡る。
留守番を引き受けた者のする事もなく、海兵らを船室に運び込んだ後、後は未だ酸素マスクをつけたままのドクターに任せて、コビーとヘルメッポの2人は甲板でカードゲームをしていた。
「あ、くそ、腐ってやがる。ワンペアだ」
「じゃあ、僕の勝ちですね。スリーカードです」
それなりに長い付き合いだ。
楽しく遊んでいたが、そのまま黙ってカードを片付け始めた。
「何人だ?」
「10人は下りませんね。でも、歪んだ感じはしない……どちらかと言えば、僕らに近い」
コビーが読み取った彼らの思考には歪みはない。
むしろ、憎まれようとも為すべき事を為す覚悟がある。
「ってそりゃやりにくいな」
ヘルメッポがぼやいた。
既に見えつつある彼らの姿は統一された制服に身を包んでいる。おそらくは、このスカイピアにおける何らかの組織なのだろう。こうして出てきた以上は治安に関わる組織か。
これが権力に溺れた横暴な連中ならば、叩きのめすのに躊躇はない。
だが、それが何らかの決意を持って、憎まれ役を引き受けている、というような事であれば……それは一概に否定するのは間違っている。
「しゃあねえ、まずは話し合って……それでも駄目で、やりあう事になった時は多少手加減してやるか」
「ですね、なるべく怪我はさせないよう気をつけましょう」
そうして。
ホワイトベレー隊と2人は対峙する。
どうしても眠くて仮眠のつもりが気付けば朝
……やっぱり眠い時の仮眠なんてあてになりませんね
起きれない
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