収容所にて
ガタン ガタン
今俺は両手を拘束され馬車で収容所に向かっている
「にーちゃんも馬鹿だねぇ~、姫様に逆らうなんてよう」
俺を護送している衛兵はやけに人懐っこい笑顔しながら話しかけてきた
「まぁ、戦争で死ぬのと収容所となら収容所のほうが長生きできるかなーと思いましてね」
まぁこの時間を使って情報を集めるとするか
「ん~、まぁ確かになぁ~、でも今から向かうケインカッツァ収容所は周りをがけで囲まれた野ざらしの場所さね、おまけに奥にある洞窟からは人の形をした化け物が出てきやがるしよぅ」
「野ざらしなのですか?」
これには驚いた、建物とかは無いのだろうか?
「ああ、野ざらしであばら家が建ってるだけさね。周りも切り立った崖に囲まれていて出れる場所は一箇所のみ、外に出るには切り立った崖を上るか出入り口のと砦を抜けるかしかないからなぁ」
「崖ってそんなにきついんですか?」
崖ならば上れば逃げると思うのだがまぁなにかあるのだろうか?それに化け物と洞窟も気になるな・・
「崖はほぼ垂直に切り立っててな、それでも上がろうとすると上に番犬がいて吼えるのさ、そしたら番人が弓を射掛けてくるか真上で待ち構えているのさね、まぁ崖から脱出成功は聞いたことないな~」
まぁ当然だろうな~砦もやはり無理だろう・・となると化け物の巣と思われる洞窟か・・
「それに砦突破はまぁ無理だしのぅ~。あと出る方法と言えば奥の洞窟が何処かに通じてると言う噂はあるが噂に過ぎないしのぅ」
ふむ・・・もしや意外な出口があるのかもしれないな・・・
「あの?洞窟についていろいろ知りたいのですが?」
とりあえず下手に出て聞いてみるか・・・
「まだ時間があるからなぁいいだろうさね。洞窟は建国当時からあるらしくてのう~、何度か帝国精鋭達が潜ってるのさね、なんせ人の形をした化け物はたまに古代兵器と言うとても強力な武器を持っている事があるのさね、だからその武器を研究目的に手に入れる為に何度か突入してるのさね。しかしさ、中は毒な空気があるようで段々と肌が爛れてくるそうさね、化け物との戦闘、そして毒の空気、肌が爛れただけならまだいいのさね、全身が爛れた者の中には化け物になってしまうものもいるのさね、肌が爛れて生き延びた人は見た目もう凄くて怪我も治らないし肌もぼろぼろ落ちるし頭髪も抜け落ちているという見た目化け物になるものもいるのさね。」
まるでバイオのゾンビだな・・・意識あるのなら違うか・・
「そこをなぜ収容所にしたのですか?」
しかしなぜそんな危ないところを収容所に・・いあ全員殺す為か?
「それは簡単な事さね、洞窟の化け物の中には鼻が聞くのがいるみたいで洞窟からでて人間を食うのさね、帝国はその化け物の武器が欲しいのさね、だから洞窟から出てきたら洞窟の入り口を閉ざすのさね、化け物たちが逃げ帰れないようにさね、そして囚人たちと戦わせるのさね、囚人ならいくら死んでも誰も気にしないさね、んで化け物が怪我を負って弱ったところで帝国兵が突入して化け物を殺すのさね、つまり囚人は帝国の兵隊が来るまでの時間稼ぎと盾役さね」
ふうむ・・・要するに被害を囚人のみで抑える為か・・・囚人も生き残る為に戦えば敵も弱れば帝国兵が怪我をする確立も減るからか・・しかしこう喋ってしまってもいいのかね~
「そんなこと囚人に話してもいいんですか?」
まぁ予想は付くが・・・あの傲慢娘だろうな・・
「普通は話さないさね、しかし姫様からのご命令でたっぷり恐怖に陥れてから送り込むようにと言われたのさね、これも宮仕の辛いことさね」
とまぁにやにやとしながら話しかけてくる、要するにこいつも俺がおびえるのを見たいわけか・・実際は脱出計画練ってるわけだが・・・ちなみに今すぐは無理、両手拘束されてるのもあるが回りに兵で囲まれているので外に出た時点で襲ってくるだろう・・
まぁとりあえず情報収集だな
「他に何かありませんか?洞窟について」
そう聞くと何かを思い出すかのように語り始めた、それは何か昔を思い出すかのように
「さっきも言ったはずさね、もし出れるとしたら洞窟からさね、風の魔法を全身にまとい奥まで行った猛者の話でもするさね?」
奥まで行った人いるのかぜひ聞かねば・・
「その話を聞かせてもらいたいのですが?」
そういうと首を振り
「話す前に聞きたいことがあるのさね?あのレーザーピストルはどこで手に入れたのさね?」
ふむ、これは話しても問題ないかな?
「簡素にいいますと敵だった人間が持ってまして、戦って殺した際に奪い取った奴です」
すると意外そうに目を見開き
「あれを使ってた敵を殺したのさね?殺せたのさね?どうやったのさね?」
かなり驚きらしくまくし立ててきたので出来るだけごまかす方向で話すことにした
「相手も人間ですから夜の闇にまぎれて後ろから襲いまして苦戦の末勝ちました」
すると残念そうな顔になり興味なくなったのか
「あのレーザーピストルとやらは化け物ではなく人から奪ったのさね?」
「えぇ、普通の人間でした」
「そうさね、化け物から奪い取れるほどの腕前なら収容所で生き残れると思ったのさね」
「そうですか」
たしかにあの銃は結構強く扱いやすかったが・・・化け物相手にどこまで通じるか・・
「では洞窟の猛者のこと話そうさね」
おっといけない、肝心なことを忘れるところだった、今は取り合えず情報を集めることか
「お願いします」
「数年前の事さね、有名な魔法使いが全身に風を纏い奥まで行ったのさね、真っ暗な洞窟で奥に進むと突然不思議な光が満ちている場所があったそうさね、そこは不思議な場所で金属ともなんともいえない壁で一面覆われた場所で天井の部分には白く光を出し洞窟を照らしていたそうさね化け物もうようよいて見つからないように必死に進んだそうさね、そしてある場所で古代兵器やよく分からない物が沢山おいてある場所を見つけたそうさね、その魔法使いはそれを持てるだけ持って脱出して王都に駆け込んだそうさね、それがきっかけでその後幾度と無く突入隊を送りこんだそうさね、しかしその魔法使い以外はまともに風を纏えるものなどいなくて次々に倒れ死んでいったそうさね、それで魔法使いは逃げ出したそうさね、しかし死んだ兵が起き上がり化け物になって襲ってきたそうさね、そして脱出して近くにいた兵に助けを求めて事の次第が明かされたのさね、しかし帝国の面子に関わるということで無かったことになったのさね、その後魔法使いは姿を消し、収容所が出来化け物を出待ちするように変わったのさね。」
「そうなのですか?しかしなぜ出口があるかと思うのですか」
ふと気付く、魔法使いは出口を見つけたとは言ってないはず
「それは洞窟が空気を吸い込んでいるからさね、入り口で煙を炊くと洞窟の中に吸い込まれて行くのさね、つまり何処か出口があるかもしれないってことさね、出口云々は本当に噂さね」
なるほど・・・洞窟の中で空気の流れがあるのか・・それを追えば外に出れるかも知れないが問題は毒だな、ピップボーイの中に何かあったか向こうについたら見てみるか・・
「さて、切りのいいところで収容所に到着さね」
「ええ、いろいろお話ありがとうございました」
すると苦笑を浮かべて「収容所に連れて来てお礼を言われるなんてはじめてさね」
と笑いながら答えてくれた
「今ならまだ忠誠を誓うと言えば戻れるのさね、どうするのさね?」
多分これが最後のチャンスだろうが俺は笑顔で
「いえ、あの傲慢娘に従うくらいなら自力で何とかしますよ」
と答えてやったら「そうか、そうか」と笑いを堪えながら俺を収容所の監視に引き渡して引き返して行った
「おい!おまえ!こっちだ!はやくこい!」
監視のおっさんに蹴飛ばされつつ収容所という名の広場の真ん中に連れて行かれた、そして鍵をはずされ「まぁ、頑張って生き残りな、死にたければ洞窟にいけ、うまくすりゃ楽に死ねるぜ」と邪悪な笑みを浮かべて去っていった。
ぐるっと周りを見回すと木材で出来たまるで廃屋のような建物がありそれを囲むようにバラックが立っていた
「まるで被災地か難民キャンプだな・・・」
と一人呟いているとへらへらと笑いながら一人の男が近づいてきた
「おい、そこのお前!お前だよ新入り!ボスがお呼びだ!こっちについて来い!」
どうやら早速歓迎されるようだった
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