第一章第二話ラプンツエルの町2 修正版
目線がばっちりあった。何となく目線を逸らす、すると少女の後ろにも見覚えのある女性が居た。
名も無き少女は俺を見つめている。エウリュースの騎士のヴェロッサも俺を見つめている。なんか確実にめんどくさそうな事が発生しそうなので身を翻して逃げる。
「あ!待って!」
呼び止める声がするが無視だ。ギルドの扉を壊すように外に飛び出た後素早くピップボーイを起動。そして装備を変更する。
カツラ(黒の73分け)
メガネ
春服
帽子
これでだれだかわからなくなるだろう。即座に立ち止まり再びギルドの中に戻ろうとすると先程の少女がギルドの外に飛び出し、しばらくキョロキョロと周囲を見回した後、がっくりと肩を落として再びギルドに戻っていった。
俺もその少女に離れて付いていく。見た目が完全に変わったから多分ばれないだろう。・・・なんでだろう、すぐにばれると言う嫌な予感しかしないんだが・・。
少女とは距離を取り聞耳を立てる。
「はぁ、逃げられちゃったかぁ・・。うぅ、悲しい・・。」
「・・仕方ありません。私達は彼に多大な迷惑をお掛けしたのです。逃げるのも当然かと・・。」
「そう・・・だよね。」
すごくがっくりと肩を下ろしてうな垂れている。5メートル離れていない場所にいるんだけどね?さすが俺、周囲に完全に溶け込んでいる。
「飛竜などの移動手段はないのか?」
ヴェロッサが先程の受付嬢に話を聞いているようだ。俺はしっかり聞き取れるように集中する。
「実はですね、偵察に向った飛竜も化け物の攻撃で負傷しまして現在治療中なのですよ・・。」
「そうか・・ありがとう。」
ヴェロッサは少女に向きかえり頭を下げる。
「やはり移動経路は軍の応援が到着するか、山を迂回してエーベンブルグ周りで行くしか無いようです、いかがしましょう?」
「私達・・二人でどうにかならないかなぁ?」
そう少女が呟くと受付のお姉さんが身を乗り出してきた。
「かなりの討伐部隊が失敗しているので無謀かと思われます。正規軍が来るのを待つほうがよろしいかと・・。」
「それじゃ遅いのです。すぐに報告しないと・・。折角エウリュース王国に光が見えて来たのに・・・。」
「申し訳ありません。」
「いえ、いろいろありがとうございました。ちょっと無謀かも知れないけど二人で行って見ます。」
「っえ?無茶です!数十人規模の傭兵団でさえ戻ってこれなかったのですよ!?」
「ええ、それでも行きます。それに私は魔法も使えますし、ヴェロッサも剣の腕が立ちますので・・。それに無理だと思ったら引き返してきます。
「そうですか・・御無事を祈ってます。」
少女とヴェロッサは冒険者ギルドを出て行った。俺はそれに気が付かれないように後を付ける。
はぁ~・・・あの王国の人間って本当に頑固ものが多いんだな、呆れるよ。しかもこの娘ってエウリュースの王の末っ娘だろ?碌な護衛も無しで何をしてるんだよ・・。ここで見捨てると本気で二人でエウリュース王国に向いそうだよな・・・。本気で二人でで町の外まで出て行ったら合流するか・・・。
気がつかれ無いように二人の後を追う。二人は一旦宿屋に戻って行った。しばらくしたら装備を整えた二人が宿屋から現れた。
ヴェロッサは頑丈そうな鎧と長剣を腰にぶら下げて、少女は軽そうな・・皮かな?頑丈そうな服を着て杖を持って出て行った。二人の後を追うとどうやらそのままの足で町を出るようだ。
町を出てすぐに馬車をピップボーイに入れる。そして屈みながら二人を追いかける。
ここで驚いたのは俺の真似をしてドッグミートが伏せの姿勢で付いてくるのと、ランドドラゴンがドッグミート程ではないが足を縮めて追いかけている姿だった。
見た瞬間、大笑いしそうになった。口を押さえて耐え切ったが・・なかなかユーモアがある姿だ。
「はぁ・・・クロイスさん・・・来てくれないかなぁ。でもこれ以上迷惑掛けれないし・・どうにか頑張って家に帰って連絡しないと・・。」
「・・仕方ないかと。私達と関係を持ちたく無いから逃げたのでしょうし・・。追いかけるのも・・。」
「うん、わかってる。わかってるけど・・・・はぁ~。」
町をでて1時間ほど経った、二人は周囲を警戒しながら進んでいる。でも俺が真後ろまで接近しても全然気が付いてないようだけどね。
少し先に敵性生物の気配を感じ、すこし距離を取る。
しかし本当に護衛一人だけで・・しかも徒歩で出るとは思わなかった。ここから徒歩だと到着まで数週間かかるぞ・・。
そんな事を考えていると二人の前に4体のゴブリンが現れた。しかし予想外な事に少女の華麗な魔法捌きとヴェロッサの剣術で出現後僅か数秒で戦闘が終わった。
はぁ、合流するとしますかね?
とりあえずランドドラゴンを馬車に繋いで待機させる。そして気が付かれないように二人の真後ろまで来る。
ほんとエウリュースの王族には迷惑を掛けられてるなぁと思いつつ、それもいいかなと考える。しかしこの少女にしろマリエルにしろ、死に急ぐ感じがするぁ・・。そう考えると段々腹が立ってきた。ちょっくら脅かしてやるか。
少女の両脇に腕を差し入れて持ち上げる。
「わきゃ!な!なんなのでしゅ!?」
急に抱きかかえられてジタバタと暴れる少女。急に抱きかかえられて驚いたのか舌を噛んだようだ。そしてどうにかして振り向こうとさらに暴れてくる。
指が胸に食い込む・・何気に育ってるんだな・・。まだ小さいが。抱きかかえている時にそんな事考えてしまったからか思い切り少女の胸を揉んでしまった。
ふにゅんと柔らかい感触と共に悲鳴に必死さがにじみ出てきた。
「ひゃわ!きゃ痛い!離して!」
「!!貴様!姫様を離せ!って・・」
悲鳴を聞き咄嗟に手を離してしまった。少女は地面に落ちて腰を打ち付けてしまったようだ。
「す、すまん。つい・・」
冷静になるとちょっと可愛そうな事をしたような気がする、まぁ気がするだけだが・・。
「いっいきなり何するんですか!?本気で殺されるかと思っちゃいましたよ!胸も触ったよね?触ったよね!?それどころか力一杯揉むみましたね!?エッチです!もうお嫁に行けません!結婚してください!!」
少女はむくりと起き上がるとマシンガントークしながら詰め寄ってきた。
「いや、落ち着け。名の知らぬ少女よ。」
覚えているのは少女のスケスケネグリジェと青年の御立派様だ。特に御立派様は印象が強すぎて今でも鮮明に思い出せる。
「っな、名も無き少女ってなんですか!?自己紹介しましたよね!?」
「落ち着けマリエル妹。」
「いっ妹ってなんですか!私はマリアです!ま!り!あ!判りました!?」
「ひっ姫様!落ち着きください!クロイスも姫様をからかうのは止めてくれ!」
慌ててヴェロッサが姫様の暴走を止めようとしている。しかし完全に頭に血が上ったマリエル妹は止まる気配が無い、このこ面白いわ。
「そうか、わかったよ。妹じゃなくてマリエル弟だったんだね?」
「弟・・?私が?私っはおんなっのこよ!!」
「え?」
わざとらしく胸を見る、こうじーっと。その瞬間、何かが切れる音が確かに聞えた。
「!!証拠見せてあげる!」
あっと思った瞬間には皮で出来た上着を脱ぎ去り、ズボンも脱ぎ去った。そして肌着を脱ごうとした所でヴェロッサに止められる。
「姫様!おやめください!道の真ん中ですよ!!」
「あ・・うぇ!」
状況を理解したのか一瞬で顔が真っ赤に染まる。そして慌てて脱いだ皮鎧を着始めた。
まぁ、いろいろ見れてちょっと眼福かな。
「む~~~~むむむ~~~・・。」
少女・・・マリアが俺をもの凄い形相で睨んでいる。それはもう穴が開くほどだ。
「・・いや面白いな、この娘。」
「否定はしない。何時も突っ走るのを抑えるがどれだけ大変か・・。」
「そんな!私、そんなに猪突猛進じゃありません!」
説得力全然無いよ・・。ああ、そうだな。
と何となくヴェロッサとアイコンタクトを取る。
「う~~~ううう~~~!!!」
無視されているのが余程ご立腹なのか唸り声がさらに低くなった。
「まぁそんなに怒るなって、一緒にエウリュースまで付いてってあげるから。」
まぁ俺も向う予定だったし、さすがに苛めすぎたかなとおもうしね?
「胸触られたし、裸も見られた・・お嫁に行けません。」
「大丈夫!城にいた時の夜這い騒動の時、しっかり目に焼き付けてあるから!」
青年の御立派様をな!くそったれがぁ!!!!!
今思い出すとシースルー過ぎて丸見えだったからな、胸の先っちょから下の・・ゲフンゲフン。青年の御立派様が印象強すぎて全然記憶に無いがね・・・・。
「うああ・・・あぅぅ・・・。」
マリアは真っ赤になって動きを止めてしまった。
「まぁ、とりあえず護衛という事で勘弁してくれ。」
「うぅ、仕方ないです。」
「よろしく頼む。」
なんだかんだ行って合流する事になったので大声で馬車を呼ぶことにする。
「ランドドラゴンこーい!!」
それなりの声量だが十分聞えるだろう。しくみはこうだ。俺が呼ぶ、耳のいいドッグミートに聞える、ランドドラゴンに合図を送る、移動を始める、だ。
「「??」」
二人は俺が呼んだ理由が判らないようだがすぐに判るだろう。馬車はすぐに土煙を上げて見えてきた。
「すごーい!立派な馬車だね!」
「これはまた・・・更に強化をされたのですね?」
二人を馬車に乗せて俺は御者台に。姫様は荷台に女の子座りしてヴェロッサは淵に腰掛けている。飛ばすわけでは無いので十分だろう。
俺は通常の馬車程度の速度でエウリュース王都に向って馬車を走らせ始めた。この速度なら5日もあれば辿り着けるかな?それ以前に戦場は何処だろう?
さてと、ぼちぼち頑張りますか。
「さて、とりあえずなぜあそこにいたのか離してもらおうか?」
「うぇ?えぇ~~!?」
だって気になるしね?
長寿種エルフ族
対人友好は意外なほど高くエルフとは子をなす事が出来る。基本男女共に美形であり、魔法力が非常に高い種族である。
寿命は人間の数十倍と言われ、1000才を超えるエルフの話を聞くこともある。
長い年月を生きるエルフは精霊に非常に慕われやすい為、強力な魔法を連続で使用できる。
エルフの肉体は魔力の通しが非常に高く、エルフの肉体を秘薬にすれば精霊の加護が付きに非常に効果の高い秘薬が製作できる。(全ての毒無効化や失った手足なども修復できる程。)
特技等
魔法技術に精通している為に魔石の加工は目を見張るものがあり、途轍もなく高容量、高出力の魔石を製作する事が可能である。普通の魔道士が精製する魔石の数百倍の出力が出る。今までの調べでエルフの加工した魔石、人間の掌程度の大きさの魔石で大型の飛行戦列艦を丸一日浮かせる事が出来る。
エルフ族は長寿であり、知能も非常に高い為に薬の製作技術が非常に高く、効能が非常に高い。エルフの肉体を使った秘薬ほど凄くは無いが、それでも普通に人間が秘薬という物程度の効き目はある。
それによってエルフ族は国によっては魔物扱いであり、捕獲の対象である。若ければ奴隷として飼う、または薬を作らせる。そしていざと言う時に殺して秘薬にする。など利用方法は多数あるため乱獲されて現在は見つける事が非常に困難である。もし見つけてもエルフ自身に魔法戦闘力が高い為に殺される可能性も非常に高い。
魔石
魔力を蓄える事の出来る石。魔力の放出が終わると唯の石になる。魔鉱石を精錬して作る物であり、魔鉱石さえあればそれなりの魔術師でも精錬は可能である。
魔力の容量と最高出力は製作者の技術次第で激しく上下する。たとえば例え大容量の魔石を精錬できても出力が低く、全然役に立たない魔石もあれば、最高出力は城さえ浮かせる事が出来るとしても、一瞬で魔石の魔力が枯渇するような魔石もある。
ただ現在は他の浮遊石などに送る魔力をコントロールする技術が出来たので現在だと一定の魔法容量と最高出力が大きければ大きいほど扱いやすいとされている。(旧型の艦船では、魔石の出力が制御出来無かった為、同じ出力で揃えないといけなかったが放出量調整できる弁が開発されてからその制限が下がり更に扱いやすくなった。
魔石⇒魔力の放出量調節弁⇒放出機関
放出機関リスト
浮遊石 魔力を流すと重力に逆らい浮こうとする性質がある。飛行船には格部品にこれが練りこまれていて船を浮かせている。放出量調整弁を弄る事で上昇や加工が出来る。
浮遊石の指針 最近になって開発された物。これを浮遊石に付けるとくっ付いている浮遊石はそちらの方に引っ張られるようになる。 これの開発によって飛行船の前につけて指針用の機関室を使えば無風でもそれなりの速度で移動する事が出来る。ただ制御機関が二箇所必要で燃費も二倍になる為に一部の船と魔力飛行機くらいしか使われていない。
+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。