ぱにっく79!恥夜がナニかを思い出した!?
「何故、彼女が“この魔法“を……?」
異端者対策本部。
二十四畳の一部屋だ。
白い塗装が施されたその部屋。必要最低限の物以外は置かれていない。
部屋の中心に長方形型のテーブルが一つ。それを挟むように置かされた椅子が片側二つで計四つ。前方に巨大モニターが一つ。それらが置かれている。
巨大モニターには大河が映し出されていた。
六つ目の巨人を倒す直前からの映像が、繰り返し再生されている。
何度も何度も。同じ場面を巻き戻しては再生していた。
大河が“空虚の魔法“を使用している姿を、恥夜とスコティッシュが観ていた。
現刻は午後十時を回る。二人は午前中のような軽装ではなく、白いワイシャツの下に黒い長ズボンを履いていた。赤青金のストライプ柄のネクタイを巻いている。
だが、恥夜だけは持ち前の乳房が邪魔して垂らせないため、第二ボタンを空けて谷間に入れていた。
大河が居れば、発情期の雄犬並に食い付いてきただろう。
しかし、そこに大河はいない。キャッツもいなかった。
寮で休息しているのだ。二人だけではない。生徒達全員がだ。
魔女との連戦で精根尽きた状態であるため、休息はやむを得ないだろう。
そんな最中に発見した事実。
恥夜は神妙な様子で画面を見ている。
「彼女は以前より学園長との脈絡があったらしいねえ」
スコティッシュは腕組みをしながら頷く。
そのようですが、恥夜が丁寧に言葉を返した。
「リバースは脈絡があるだけで渡せる代物ではありません」
恥夜は巨大モニターの電源を切り、その場を立ち上がった。
テーブルの周りも歩み進める。やけに落ち着きがない。
「卒業試験に合格した中の、一握りにも満たない生徒にのみ渡せる魔法なのですから」
「現に私と恥夜だけだからね。リバースを渡されたのは」
恥夜はスコティッシュの後ろに立ち止まり、肩に手を置いた。
肩を掴まれたスコティッシュが椅子を傾けて、頭を後ろに向けた。
「まあ、異端者襲撃にのみ発動が許された魔法なのだから、正式に渡されたのだろう」
恥夜は納得がいってないご様子だ。
「卒業試験に合格していませんし……本人に訊く必要がありますね」
サッ、と急に恥夜が手を支えた。
スコティッシュが首を傾げる。
「どうした?」
恥夜は顔を赤らめていた。
“ナニか“思い出したのか。
「他にも訊くべきことが多そうですね」
「……?」
恥夜は冷や汗を掻いていた。
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