ぱにっく70!血肉が湧き踊る……!
お天道様にも見放された、真っ暗闇な空間。
周囲に物は置いてあるのかさえ分からないその場所は、埃臭さが酷く鼻についた。
人が住むべき場所ではない。寧ろ鼠が住むような場所だ。
しかし、そこに人が住んでいた。いや、住んでいたと言うより置かれていた、と言った方が正しいかもしれない。
凹凸の激しい石壁。拘束する鋼鉄の輪が四ヶ所、それぞれ手足の当たる部分に設置されている。
人が大の字になって架けてられていた。
衣服も食事も水すらも与えられず、それどころか排泄行為まで許されることのない、囚人以下の扱いを受けていた。
体のあちこちに白い塊が付着している。蝋だ。蝋が固まったものだ。
更には鞭のようなもので打たれた痕がある。赤く腫れ上がった蛇の脱け殻のような痕が。
この悪環境に置かれている人物。シュプリンガーだ。
教会の地上では、パイプオルガンの重低音が鳴り響いている。見習い魔女達が聖歌を合唱している。
そう。つまり、シュプリンガーがいる場所は“地下“だ。
教会とは別には円柱型の図書館がある。
重要書物が保管されている。焼けが付かないように陽射しを遮っていた。
全長五百メートル程の図書館を行き来するのは容易ではない。
中心にある、魔力を原動力にして起動する機械を使って移動する。現代で言う、エレベーターのようなものだ。
壁に書物が収納されている。大の字型に繋がった通路を渡って、目的の場所に移動する。
その最下階に、シュプリンガーが置かれた場所があるのだ。
筒状のカプセルに乗って地下に移動する、一人の女性がいた。
シェリルだ。白い外套を羽織っている。
双方の袖に手を入れて、中で腕を組んでいる。
カプセルは地下へ向かう。シュプリンガーの置かれ場所へ。
――小石をすり潰したような鈍重な音が轟いた。
獣の鼾にも似たそれは、地下の扉が開いた音だ。
魔法で火を灯す。真っ暗闇の部屋が薄暗い部屋に変わった。
「――なにか用か?」
衰弱しきった声で、シュプリンガーは訊いた。
シェリルはゆっくりと前進していく。
「贖罪をしてもらいます」
シュプリンガーの元に迫り、懐から扇子を取り出した。
股の間に扇子を押し付け、更に強く押し付ける。
くちっ、と陰部が鳴く。強引に開かれ、淡紅色の其所を露にされた。
下で手を動かしながら、腹部から乳房へ――乳房から首の根に舌を滑らせる。
そのまま唇を重ね、数秒間、シュプリンガーの口を封じた。
口を離す。しかし、粘り気のある糸が二人を引き離さない。
愛液を帯びた扇子を上に運び、シュプリンガーの口に強引に突っ込んだ。
「主にではなく、全ての元凶に」
「……!! 生徒達に手を出すな……。殺すなら……私を殺せ……、っ!?」
シュプリンガーの視界が歪んだ。まるで己の眼球を洗濯機に放り込まれたように。
「魔女不足で頭を悩ます今日。主が死ぬ選択肢は有りません。全ての元凶が死ぬ。その選択肢以外は有りません。“有り得ません“」
がくん、とシュプリンガーから力が抜けた。
陰部から地に、半透明な糸が垂れた。
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