桃缶ぱにっく!ブレイク・オブ・クロニクル!(45/168)PDFで表示縦書き表示RDF


桃缶ぱにっく!ブレイク・オブ・クロニクル!
作:俺とキルマシーン



ぱにっく45!特大ホームランと見せかけて特大ファーァァル!


「に、逃げるぞ!」

 神戸は情けない声を上げながら、虎鉄の手を引き、ホロに背を向ける。
 一目散にその場から離れた。
 深緑の道を遁走する。背後からは分身ホロが浮遊しながら迫ってきている。

「――何で逃げるん?」

「逃げなきゃ捕まる!」

 実を採取する前に捕まれば、その時点で採取はできなくなる。
 現実世界に転送されてしまうのだ。
 ひゅるりひゅるり、と分身ホロが浮遊している。その後ろからホロが必死になって走って来ている。
 が、どちらも遅い。
 互いに同じタイミングで息を切らしている。

「魔法の実を食べればええやん」

「それはそうだけど――」

 新しい空間に入り、そのまま右折する。
 直後、関西姉妹は木陰に隠れた。
 ホロと分身ホロが長距離を完走した選手みたいに、ぜぇぜぇ、と息を切らしてゴールした。
 しかし、そこに関西姉妹は見当たらない。
 関西姉妹は木陰に隠れているため、そこからは見えないのだ。
 それでも、両者の距離は五メートルくらいしかない。
 見つかれば、終わりだ。
 緊迫した空気を呑む。
 ホロと分身ホロは関西姉妹に気付かなかったのか、そのまま真っ直ぐ走っていった。
 ふぅー、と、安堵の息が溢れる。

「何とか見つからずに済んだな……」

「なあ、何で魔法の実を食べたらあかんの?」

 ああ、さっきのことか、神戸は思い出す。

「実の識別がされてないだろ? 識別がされてないと不安だからね」

「でも、それ言うたら魔法の実ぃ食べれへんやん」

「魔法の実は“いざというとき“食べる。イチかバチかの賭けだからね」

 余裕の見られなかった神戸だが、まだ余裕が見られる。
 意外とポーカーフェイスなのかもしれない。
 神戸はその場を立ち上がり、体に着いた葉っぱを払う。
 虎鉄も立ち上がった。頭に葉っぱを乗っけている。神戸は優しくそれを払った。

「取り敢えず、二手に分かれて採取できる実が成ってるかを調べよう」

 ――キャッツは木陰にしゃがんでいた。
 半ズボンと下着を下ろす。
 視線を下に向けている。

「まったく、お手洗いの一つもないなんて……」

 不満を口にしながら、用を足す。
 予め用意していたポケットティッシュから一枚引き抜き、陰部を軽く拭き取る。
 湿り気とぬめり気が染みる。

「はあ……」

 甘い吐息を漏らす。
 と、その時だ。

「何やってるの? 猫目」

 びくっ、と背中が震える。
 ズボンも下着も下ろしたまま、キャッツは後ろを振り向こうとした。が、案の定、そのままでんぐり返し。
 ひっくり返った股の間から、大河の顔が見えた。
 大河の眼下には、キャッツの赤らめた表情とティッシュの挟まった陰部だった。

「―――!!!!」

 ぽろっ、と挟まっていたティッシュが落っこちる。
 綺麗な割れ目が露となった。
 途端、キャッツは気絶した。












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