ぱにっく45!特大ホームランと見せかけて特大ファーァァル!
「に、逃げるぞ!」
神戸は情けない声を上げながら、虎鉄の手を引き、ホロに背を向ける。
一目散にその場から離れた。
深緑の道を遁走する。背後からは分身ホロが浮遊しながら迫ってきている。
「――何で逃げるん?」
「逃げなきゃ捕まる!」
実を採取する前に捕まれば、その時点で採取はできなくなる。
現実世界に転送されてしまうのだ。
ひゅるりひゅるり、と分身ホロが浮遊している。その後ろからホロが必死になって走って来ている。
が、どちらも遅い。
互いに同じタイミングで息を切らしている。
「魔法の実を食べればええやん」
「それはそうだけど――」
新しい空間に入り、そのまま右折する。
直後、関西姉妹は木陰に隠れた。
ホロと分身ホロが長距離を完走した選手みたいに、ぜぇぜぇ、と息を切らしてゴールした。
しかし、そこに関西姉妹は見当たらない。
関西姉妹は木陰に隠れているため、そこからは見えないのだ。
それでも、両者の距離は五メートルくらいしかない。
見つかれば、終わりだ。
緊迫した空気を呑む。
ホロと分身ホロは関西姉妹に気付かなかったのか、そのまま真っ直ぐ走っていった。
ふぅー、と、安堵の息が溢れる。
「何とか見つからずに済んだな……」
「なあ、何で魔法の実を食べたらあかんの?」
ああ、さっきのことか、神戸は思い出す。
「実の識別がされてないだろ? 識別がされてないと不安だからね」
「でも、それ言うたら魔法の実ぃ食べれへんやん」
「魔法の実は“いざというとき“食べる。イチかバチかの賭けだからね」
余裕の見られなかった神戸だが、まだ余裕が見られる。
意外とポーカーフェイスなのかもしれない。
神戸はその場を立ち上がり、体に着いた葉っぱを払う。
虎鉄も立ち上がった。頭に葉っぱを乗っけている。神戸は優しくそれを払った。
「取り敢えず、二手に分かれて採取できる実が成ってるかを調べよう」
――キャッツは木陰にしゃがんでいた。
半ズボンと下着を下ろす。
視線を下に向けている。
「まったく、お手洗いの一つもないなんて……」
不満を口にしながら、用を足す。
予め用意していたポケットティッシュから一枚引き抜き、陰部を軽く拭き取る。
湿り気とぬめり気が染みる。
「はあ……」
甘い吐息を漏らす。
と、その時だ。
「何やってるの? 猫目」
びくっ、と背中が震える。
ズボンも下着も下ろしたまま、キャッツは後ろを振り向こうとした。が、案の定、そのままでんぐり返し。
ひっくり返った股の間から、大河の顔が見えた。
大河の眼下には、キャッツの赤らめた表情とティッシュの挟まった陰部だった。
「―――!!!!」
ぽろっ、と挟まっていたティッシュが落っこちる。
綺麗な割れ目が露となった。
途端、キャッツは気絶した。
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