桃缶ぱにっく!ブレイク・オブ・クロニクル!(33/168)PDFで表示縦書き表示RDF


桃缶ぱにっく!ブレイク・オブ・クロニクル!
作:俺とキルマシーン



ぱにっく33!なんでおめーがいるの?


 現世で『魔法』と呼称されるものは実在しない。
 だが、中世には『魔法』が実在していたのだ。
 ただ、その頃はまだ『奇術』と呼称されていた。奇跡の術や奇妙な術という意味がある。
 奇術は主に善用されていたが、悪用する輩もいた。
 秩序の乱れを危惧し、奇術を統べる教会は『魔法という法律』を設立した。
 『魔法』の制定により、奇術を悪用する輩は減ったのだが、同時に善用する輩も減ってしまった。民には魔法が厳しかったのだ。
 奇術を使用するものは激減し、気付けば、奇術の存在は闇に葬られていた。
 民の中では奇術という言葉より魔法という言葉の方が印象強く、やがて、奇術は法とは関係無しに『魔法』と呼称されるようになっていた。
 つまり『魔法』は奇術と法律の二つの意味を兼ね備えているのだ。
 現世では『魔法』を奇術としての意味で通っているのは、ここからきている。
 法律として使用する者は非常に少ない。厳密に言えば『魔女』という輩しか使用していない。
 魔女は現世にも存在する。そう、“ここに存在する“。

「――『魔法』に反する行い、命で償えとは言いません」

 シュプリンガーは上から冷酷な眼差しを見下した。
 インテグラは真っ正面から力強い眼差しをぶつけた。
 心の温度が相違している。

「服従しなさい。人形のようにおとなしく身を授ければ、非道な真似をしないで済みます」

 シュプリンガーは軽く鼻で笑った。

「“まだ非道な真似はしていない“と言うてるように聞こえるのう」

「ええ、そうですが」

 言葉の途中、シュプリンガーの姿が一瞬にして消えた。

「――してるだろう」

 インテグラの背後、シュプリンガーの声が聞こえた。
 背中に片手を当て、片肘で盾を作る。

「学内に潜伏し、私に忍び寄る。まるで暗殺者のようじゃないか。なあ、インテグラよ」

 シュプリンガーは歯を強く噛み締めた。赤い歯茎と八重歯が露となり、それはどこか猛獣のような印象がある。

「言うただろ? サービスは一撃目だけ、二撃目は、ない」

 カッ、と気合いを入れ、白眼となりながらもインテグラの背中を支えていた手を力強く押す。

「マジックアンプリファイ……!」

 刹那、インテグラの体が黒い液体と成り、どろりと重々しく溶けた。
 大きな黒い水溜まりが地面に生まれる。一滴、水を弾く。波紋が広がる。

「今回は御点前拝見が目的です。教会に属する魔女達が裏切り者を捕えに訪れる日もそう遠くないでしょう。近いうち、また会いましょう」

 黒い水溜まりは地下に吸い込まれていき、跡形もなく消えた。
 シュプリンガーを無言のままその一点を見つめている。
 目を瞑り、深く溜め息をついた。
 そして、目を開け――――

「…………!!?」

 目を開けた直後、眼前に大河が立っていた。
 シュプリンガーは全身から大量の汗を流している。
 大河はいやらしい目つきでシュプリンガーを見た。

「全試合終わりましたよ。“シュプリンガー学園長“♪」


 長引くだけ長引いといたくせに大して盛り上がらなかった球技大会編も今回で終了です。次のレベルアップ試験編では盛り上げたいなあ。
 そんなこんなで若干シリアス混じりな展開が入ってきましたが、ぶっちゃけこれはハッピーエンドへの伏線です(笑)
 実は最後は二種類のエンディングを書く予定でして、早い話はハッピーエンドとバッドエンディングです。
 最終話前までは同じだけど、最終話はどっちが見たいか選んでねみたいなノリです。
 もうどっちもできてます。バッドエンディングはヒドイので読む際は承知の上でお願いします(笑)
 そういや作者名の変更なんですが近日中に行います。
 まあこれは作品と違ってあんま気にされさそうだからこっそりと変わってるかもしれません。
 ちなみにネタっぽい感じなる予定。趣味で書いてるから真面目なのは何となく避けたいんです。変にカッコつけた名前も何かイヤだし。
 目についたら覚えてください!
 とにかくレベルアップ試験編は頑張るぞー!











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