桃缶ぱにっく!ブレイク・オブ・クロニクル!(11/168)PDFで表示縦書き表示RDF


桃缶ぱにっく!ブレイク・オブ・クロニクル!
作:俺とキルマシーン



ぱにっく11!初体験は快感?


 遠い暗闇の向こうから滑らかな駆動音が聞こえた。大河は音に反応し後ろを振り向き、キャッツは自信満々な様子で瞳を瞑っている。
 やがて、その音の正体が姿を露にする。
 白と黒を基調としたメイド服姿の人型ロボットだ。
 無愛想な面をしており、感情のない人工的な瞳を瞬きもせずに開けたまんまにしている。

「登録番号の確認を行います。私に生徒手帳を提示してください」

 メイドの目から蛍光色の光線が出る。ここに提示してくださいと言っているのだろう。しかし、大河はそれに気付かずに、いや、気付いているにも関わらずに、

「な、なんてハイクオリティな胸なんだ……」

 メイドの双方の乳房をエプロン越しから鷲掴みしていた。
 適度に指先に力を加えながら膨らみを揉む。

「私達の乳房の大きさは全国平均を基準に作られております。質感は開発に携わった女性のものから再現しています」

 大河は先端に指先を当てる。やはりメイドは無反応だった。

「私達には性感帯がなく、生殖機能などは形のみで再現されています。以上の理由から私達は性交に対応できません。性交を求む場合は本社製品を貸出しておりますが、まずは年齢認証をさせていただきます」

 大河は胸から手を放し、

「い、いや……そこまで求めてないから」

 一歩後退する。

「そうですか。では、引き続き登録番号の確認をさせていただきます。あなた様の生徒手帳を提示してください」

 と、後ろから来たキャッツが大河を傲慢な態度で突き飛ばした。
 わっ、と地面に手を着く大河。

「邪魔ですわ」

 キャッツはそう言いながら、自分の生徒手帳をメイドに提示した。
 大河は獲物を狙う狼のような目つきでキャッツを睨み殺している。
 その目が捉えるもの、それはキャッツの平らな胸板だ。

「登録番号の確認を終えました」

「ほら、あなたも早くして――――」

 キャッツの背後から大河の腕が伸びる。その先に触れるものは平らな胸板だ。
 ブラウス越しから胸板に触れ、慣れた手付きで揉む。

「あ……っ」

 キャッツが瑞ぎ声を発する。胸板に触れていた大河は既に気づいていた。
 キャッツがノーブラであることに。
 ブラジャーを着けていないため、大河はキャッツの胸の突起物をこねくり回していた。
 キャッツはその場にしゃがみ、大河の魔の手から逃れる。
 ハァハァ、と皺の寄ったブラウスを押さえながら叫ぶ。

「わ、私! そういう趣味はありませんからっ!」

「そのわりには変な声出してたよね」

 ブンッ、とキャッツのグーの手が大河を襲う。が、大河は華麗にそれを避ける。
 そして、そのままメイドの方に向かい生徒手帳を提示する。

「登録番号の確認を終えました。これより模擬試験の内容を説明致します」

 そう言いながら、メイドはどこに隠していたのか二丁拳銃を取り出し、二人に一丁ずつ渡した。
 外見に変わった部分はない。

「その銃の中にはペイント弾が装填されております。 色は赤と青と白の三色で一色につき二発装填されています。一回つき撃てる弾数は一発で六発撃ったら弾切れとなります」

 メイドは西洋学区の敷地全体を回りながら指差す。

「弾切れの場合は無作為に配置された弾倉を装填してもらいます。ペイント弾はそれぞれ軌道が異なり、赤はホップアップ、青はダウン、白はストレートとなります」

 照準の付いたプレートを二人の左胸に張り付ける。

「ペイント弾にはそれぞれ点数があり、赤は三点、青は五点、白は一点となっており、二時間以内に合計二十点を取れば合格となります」

 なんだ簡単じゃん。大河が喜んでいるのも束の間。

「ただ、ペイント弾が当たったかどうかの判定は、そのプレートが八割以上着色されない限りは無効となり、点数も加算されません」

「げっ、結構厳しいじゃんそれ……」

「しかし、四割以上の着色が二つ重なり、新たな色を作れば特別ボーナスが加点されます」

 ふーん、とキャッツは頷く。

「赤と青で紫、青と白で水色、白と赤でピンク、この三色が加点の対象となります」

 プレートを洗い流す際は照準の真ん中を押してください。メイドがそう言うと、大河はまだ着色もされていないプレートの照準の真ん中を押した。
 するとプレートの上から下に向けて白い膜のような物が下ろされた。

「大河様のプレートは無着色状態だったので変わりませんでしたが、着色状態であると上乗せされ一新されます」

 バッ! と、メイドは勢いよく腕を挙げて五本の指を開く。

「それでは、これよりカウント5を取らせてもらいます」

 直接的な一本道に並ぶ形態様々な建造物。暗闇に包まれたそこが戦場と化す。

「5、4、3、2、1――――」

 ――試験を開始してください。












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