SF奇兵隊 伝法斑の狗(33/34)PDFで表示縦書き表示RDF


SF奇兵隊 伝法斑の狗
作:隆伊



エブラハム・リンカーン新聞演説


7.米大統領候補エイブラハムリンカーン新聞演説
 私は、私のこの小さな声が過日訪れた遠い東洋のあの美しい島国の友人達に届くことを願ってやまない。私がその国を思うとき、必ずやこの私の思いが彼の国の友がらに届くことを願ってやまない。今では私は朝な夕なその国を思わずにはいられない。その国の子供らを思わずにはいられない。見知ってしまった今、知らねば気付かずにいたような遠い国のことを、血を分けた兄弟姉妹のように感じずにはいられない。そこで流される幼い子供達の血と涙を、我が子の流す血と涙のように感じずにはいられない。事情を知る人は言うであろう。彼の国で起こっている虐殺は政府軍と反政府勢力の争いであると。アメリカ軍は極力その内戦に係わらぬようにしていると。だが、はたしてそうであろうか?私は我がアメリカが政府軍側に大量の武器供与を行っている事実を暴くことも出来る。その材料はある。しかしここでは敢えて取り上げる事はしない。もっと重要な事実がある。それは、我がアメリカ軍が反政府勢力の領地の一部を占拠しているという事実である。それが為、それが引き金となり、今日の混乱と内戦を生んだという事実から我々は眼をそらしてはならない。
〜中略〜
 罪なき民衆の虐殺に、直接的にせよ間接的にせよ、我がアメリカがかかわる時、幼き子供らが命を落とすとき、我がアメリカの正義は、正しい選択をせねばならぬ。今、我々は二者択一を迫られているのだ。
 賢明なる我が同胞よ。我が愛するアメリカ国民よ。
 私は、我がアメリカの正義と自由を信じる。我が同胞の正義と自由を愛する心に訴える。今こそ決断すべきときである。即時撤退か否か、全ては正義と自由の名のもとにおいて。
     












ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP | NEXT


小説家になろう