表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

夢と現と幻・一

作者: 黒金 樹

現実を楽しく生きる人だって、つまらなく生きる人だって、いろんな人がいる

だって、そんなに簡単に夢が叶うなんて…。

夢が叶っていたことに気づかず、破綻した。

というのも、夢が叶ったことは、連絡が来ていた。

『星を買う』

叶うわけがない。当然そう思っていた。誰だってそう思うだろう。


しかし、それは叶った、いや、叶っていた。

ある冷え込んだ日だった。

私の家は貧乏で、暖房なんて、買えるようなお金はなかった。

しかし、私には、お金がなくても、夢があった。

星を買う。自分だけの星を。自分だけの世界に行けば、こんなにうんざりする現実から脱却できる、そう思ったのだ。

家にはパソコンもなかった。ただ、最低限携帯は買ってもらえた。

買ってもらえた日は、とっても嬉しかった、が、時が過ぎると、やはりなんとも感じなくなってくる。

携帯で、インターネットを見ていたある日、

《あなたの夢を叶えます。》

という、胡散臭い広告が目に入った。

私は、適当にメールアドレスを作り、携帯に通知するようにし、それに登録した。

ニックネームを書き込み、メールアドレスを入れ、夢を入力した。

[自分だけの星に住みたい。]

もちろん、当たるなんて思ってはいなくて、ふざけ半分で。

学校生活に飽きたり、そんなことはなくて、人間関係も、うまくいっている、と思う。もちろん、そんなものは、人間、皆表面上は取り繕うので、きっと錯覚なのだろう、国家間が戦争するのは、表面を取り繕っても、裏には、黒い陰謀を抱いてるからなのだろう。


それから数ヶ月、あの広告を忘れかけてた頃に、適当に作ったメールアドレスにメールが来たようだった。


おめでとうございます、あなたの夢は叶えられることになりました。


登録したくせに、そんなわけない、と思った。何を考えたか、私はそのメールを見なかったことにした。


数日後、ふと思い、あのサイトを覗いた。

自分の知らないニックネームの人が、自分の国家が欲しい、という夢を叶えたらしい。

メールボックスを覗くと、何もなかった。メールを削除した覚えはない。


…もし、あのメールを開いていたら、きっと、自分だけの星が手に入ったのだろう。


私は、普通の現実に、つまらない日々をくり返す、ただの一般人になってしまった。

…くだらない先入観によって。

現に生きる人なら、夢を持つことも、節度のある決断だって必要だけど。

それでも、幻に包まれて、思い切った決断だってしてみたい。

幻から逃げ、思い切った決断をせず、夢を逃がして後悔した少女のおはなし。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ