夢と現と幻・一
現実を楽しく生きる人だって、つまらなく生きる人だって、いろんな人がいる
だって、そんなに簡単に夢が叶うなんて…。
夢が叶っていたことに気づかず、破綻した。
というのも、夢が叶ったことは、連絡が来ていた。
『星を買う』
叶うわけがない。当然そう思っていた。誰だってそう思うだろう。
しかし、それは叶った、いや、叶っていた。
ある冷え込んだ日だった。
私の家は貧乏で、暖房なんて、買えるようなお金はなかった。
しかし、私には、お金がなくても、夢があった。
星を買う。自分だけの星を。自分だけの世界に行けば、こんなにうんざりする現実から脱却できる、そう思ったのだ。
家にはパソコンもなかった。ただ、最低限携帯は買ってもらえた。
買ってもらえた日は、とっても嬉しかった、が、時が過ぎると、やはりなんとも感じなくなってくる。
携帯で、インターネットを見ていたある日、
《あなたの夢を叶えます。》
という、胡散臭い広告が目に入った。
私は、適当にメールアドレスを作り、携帯に通知するようにし、それに登録した。
ニックネームを書き込み、メールアドレスを入れ、夢を入力した。
[自分だけの星に住みたい。]
もちろん、当たるなんて思ってはいなくて、ふざけ半分で。
学校生活に飽きたり、そんなことはなくて、人間関係も、うまくいっている、と思う。もちろん、そんなものは、人間、皆表面上は取り繕うので、きっと錯覚なのだろう、国家間が戦争するのは、表面を取り繕っても、裏には、黒い陰謀を抱いてるからなのだろう。
それから数ヶ月、あの広告を忘れかけてた頃に、適当に作ったメールアドレスにメールが来たようだった。
おめでとうございます、あなたの夢は叶えられることになりました。
登録したくせに、そんなわけない、と思った。何を考えたか、私はそのメールを見なかったことにした。
数日後、ふと思い、あのサイトを覗いた。
自分の知らないニックネームの人が、自分の国家が欲しい、という夢を叶えたらしい。
メールボックスを覗くと、何もなかった。メールを削除した覚えはない。
…もし、あのメールを開いていたら、きっと、自分だけの星が手に入ったのだろう。
私は、普通の現実に、つまらない日々をくり返す、ただの一般人になってしまった。
…くだらない先入観によって。
現に生きる人なら、夢を持つことも、節度のある決断だって必要だけど。
それでも、幻に包まれて、思い切った決断だってしてみたい。
幻から逃げ、思い切った決断をせず、夢を逃がして後悔した少女のおはなし。