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宇宙海賊襲撃

作者: 夏川優希


 宇宙船が地球へと接近していた。

 彼らは宇宙海賊。様々な兵器と荒くれ宇宙人が乗ったその宇宙船は地球の財宝を狙っているのだ。

 青い惑星を宇宙船から眺めながら船員の一人が船長に尋ねる。


「この星、結構文明が発達しているようですぜ。大丈夫ですか?」

「なに、ちゃんと考えてある。一般人が武器の所持を禁じられているくせに金をたっぷり持っている地区があるんだ。そこを狙うのさ」

「おお、そんな地区が!」

「兵士が来る前に金や銀を根こそぎかっぱらってトンズラだ。へへ、楽な仕事だぜ」


 そうこうしているうちに宇宙船は大気圏へ突入。上空から宝石店を物色する。


「どこが良いかなぁ。このへんは宝石店が固まっていて良いな」

「せせせ、船長ぉ……」

「なんだよ今忙しいんだ」

「なっなんか変なんですよ。あいつら本当に非武装の一般人なんですか?」

「ああ? ……えっ、そんな」


 船長はそれを見て目を丸くした。

 原住民たちがこちらを見上げ、小型の機械を宇宙船に向けている。


「あれは……武器!?」

「そんな、あんなにたくさん!」


 若い女も老人も子供も、一斉に武器を空に掲げているのだ。しかも慌てているような様子はない。それどころか笑いながら武器を向けているヤツまでいる。


「この星の生物は戦闘民族かなにかなのか!?」

「い、いやそんなはずは……」

「とにかく退散しろ。いくら旧式の武器だろうとあれだけの人数を相手にするのは無理だ」


 こうして宇宙人は地球から逃げ帰ったのだった。




 一方、そのころ日本のインターネット界隈では……


『UFOいたんだけどwww』

『銀座なう。UFOおった!!』

『みんなUFOの写真とっててワロタ』

『どうせ風船かなんかだろ?』

『アメリカの陰謀』

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― 新着の感想 ―
[良い点] 技術の進歩恐るべし。 無血開城ならぬ、無血決着。 [一言] 宇宙海賊で思い出すのはあのお方。 ハードに見えて抜けているあたり、親しみがありました
2014/11/28 13:22 退会済み
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