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杜坂東の事情 作者:おかつ
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杜坂東の事情 ~気配~

【作者より】
このお話は『杜坂東の事情』のサイドストーリー、小話的なものです。
何時もなら、サイドストーリーは読まなくても良い所なのですが、今回は読んでおいた方が良いかもしれません。

尚、今回は終始坂杜様視点となります。

本文は以下から始まります。
-------------------------
何時からであろうか。この『杜坂東中学校』に違和感を感じるようになったのは。
外見は普通の学校。何の変哲もない唯の中学校である。だが、一度目を閉じれば、何かの気配を感じるようになった。……これは何だ? 『霊』が増えてきた事によるものか? ……否、どうやらそれだけでもないらしい。
正体の分からぬ気配に落ち着かず、ホール辺りをうろうろしておると。
「あらー? 『坂杜様』?」
私を呼ぶ声がした。振り向くと、そこには霊界堂彩音の姿があった。
その隣には新見尾登弥もおり、彼は不思議そうな顔をして言った。
「何やってんの『坂杜様』?」
「……貴様等か。何、少し落ち着かぬだけだ。案ずるな」
新見からの問いに私がそう返すと、霊界堂が「んー」と考え、言った。
「……もしかして、何か気配がするんやない?」
「……ほう、それを聞くと言う事は、貴様も感じておるのか」
霊界堂の問いにそう返すと、霊界堂は「当たり前や」とクスクス笑いながら言った。
「うちは霊能者の家系どすえ? 気づかへん訳あらへんやんかー」
「……新見の方はどうなんだ?」
「……正直、俺も感じている。何か、良くない事が起きるような、そんな」
「『霊界堂家』『新見家』『丑満時家』は、有名な霊能者の家系であったな」
私がそう言うと、新見が「ああ」と返事をした。
「丑満時はまだ気づいていないみたいだがな」
そうだ。丑満時真梨恵は、自らの能力にまだ気が付いていない。
彼女は『霊』が『視える』、『霊』と『話せる』。だが、彼女の能力はそれだけではない。『除霊』が出来るのだ。霊界堂と同じように。だが、彼女はそれにまだ気が付いていないのである。
「多分、丑満時はんも気づいとるやろなあ、この気配に」
「だろうな。だが、あやつの事だ。正体までは分かっておらんだろう」
「……そういうお前は分かっているのか、『坂杜様』?」
「……正直、私にも分からん」
そう言って、私はホールの傍にある階段に腰かけた。
――気配。違和感。一体何のだ?
ふと、通りかかった佐藤の方を見る。何か話しかけようと思ったの、だが。
「!?」
奴の様子を見て、立ち止まってしまった。
「? 『坂杜様』? なんぞおしたんか?」
隣にいる霊界堂がそう私に聞いてきたが、返答できずに固まってしまった。

――『佐藤光輝』に、物凄い違和感を感じたのだ。

その違和感の正体は分からない。だが、確かに違和感を感じた。
確かに、佐藤なはずだ。『佐藤光輝』本人なはずなのだ。だが、一体何だ?
「『坂杜様』?」
霊界堂が続けてそう問いかける。私は漸く気が付き、「……案ずるな。考え事だ」と返した。
……『佐藤光輝』に、危機が迫っているというのか? いや、まさかな。
そんな事を考えながら、私は「そろそろ消える。お勤めご苦労」と言い残しその場から消えた。

――思えば、この時気づけば良かったのだ。
『佐藤光輝』に、最大の危機が迫っている事に。

【杜坂東の事情 ~気配~ 完】
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