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その9 ドジの功名(後編)
ドジの功名(後編)

●美智代のブログより

 みっちっちの好き勝手ぶろぐ♪

 そこで森田がやらかしちゃったのよ。何も焦ることないのにさ。
 奴が自転車のカゴに荷物を載せようとしたときにね、前につんのめって本人&自転車モロとも倒れちゃったの。
 全くもうドジの本領発揮ってとこね。
 それだけならまだしも、アタシの自転車の横にはまだ20台近くの自転車がズラ〜っと並んでたのよ。
ってことはぁ。。ね、ここまで言えばもうわかるでしょ?w
 そうなの。自転車がドミノみたいに次から次へ倒れていったのね。
 森田はもう焦りまくり。
「しまったぁぁ!僕としたことがぁぁ…」
「何言ってんの。アンタらしいわよ」
とアタシははクールに返したのw

 で、そこからがもっと大変だったの。
 並んでる一番最後尾の自転車が倒れると、そこはもう歩道なのね。
 勢いよく倒れてるから、結局最後まで止まらなかったの。
 しかも案の定、ちょうど歩道を走って来た30代くらいの男の人と見事にビンゴ!
 倒れた自転車に蹴つまづいて大転倒しちゃったの。
 森田の慌てようったらなかったわ。
「うわーっ!ごめんなさぁぁぁい!!」
 奴は倒れた男性のところにダッシュで駆け寄っていったわ。
 でもそれより先に、歩道を全力で走って来た二人のおまわりさんが、なぜかその男の人に飛びかかって取り押さえたの。
「よしっ!捕まえたっ!無駄な抵抗はよせ!」
 わけわかんなくてアタシと森田は静観してただけ。
『なんなの一体。。?』
って思ってると、次におまわりさんが言った一言にもうびっくり!

「お前を強盗殺人未遂で逮捕するっ!」

 Σ|ll( ̄▽ ̄;)||lええええええ〜〜っ?!!

 アタシも森田もあぜんとしたわ。そして歩道をよく見たら、男の手からこぼれ落ちた包丁が転がってたの。しかも血がベットリ。。

(゜ロ゜; 三 ;゜ロ゜)ヒイイイィィ!!

 超ビックリしたアタシは、地面にしりもちついちゃったわけ。
 森田は森田で、どう見ても立ったまま固まってたわ。

 で、その後すぐにパトカーが来て、犯人とおまわりさん一人が乗ったの。
 そのときゾッとしたのが、犯人がパトカーに乗る直前に、振り返って森田を睨んだのね。こわーって思っちゃった。森田もかなりビビってたようだし。

 そして現場に残ったもう一人のおまわりさんが森田の方に向き直って言ったの。
「助かりました。あなたのおかげです。あの容疑者は足が速くて取り逃がすところでした。あなたのとっさの機転に感謝します」
「え?…あ、ハ、ハイ。。(^_^;)」
「あそこでわざと自転車を倒すなんて、普通考えもしないですよ」
「いやいやいや・・ハハハ(^□^;」
 アタシ、それ聞いて噴出しそうになっちゃったw
「あちらの女性は奥様ですか?」
 突然アタシを見るなり、とんでもないことを言うおまわりさん。
 アタシ、すかざず速攻で返事したわ。
「全然違いますっ!ただの隣人ですっ!」
 森田もそれに合わせて言ったの。
「とんでもない。絶対にあり得ません!」
 なんか森田の口からこう言われるとカチンとくるのよね。
「では改めて署の方からお礼があると思いますので、お名前を聞かせて下さい」
「はぁ。。それはまぁ。。」

 これから先は大した面白くない会話だから書かないけど、ホント今日はこんな刺激的な?一日だったわww、
 帰り道の途中で森田が不思議そうに言ったの。
「僕のドジが良い結果に繋がるなんて、こんなの初めてです」
「あんたに最近運が向いてきたのかしらね?」
「いえ、それはないと思います。おとといは部長にこっぴどく怒られましたし、昨日は具合悪くて寝込んでたし」
「部長の前でなんかドジしたの?」
「いいえ、部長にどうしても急用があって、探してたんです。見つけましたけど」
「それが何で怒られるのよ?」
「たぶん部長が通っているカップル喫茶まで僕が尋ねて行ったからかもしれません」
「たぶんじゃなくて、絶対そうよ(⌒-⌒;あんたもバカね。前からわかってたけど」
「だから僕は運がい良いとは言えない人間なので、ホント今日は意外でした」

 アタシこのときふと思ったの。一時的でもゆりかが森田に惹かれたわけ。
 森田は純粋素朴でウラがない。ありのままの姿をそのまま信じればいい。
 タカビーにもならないし、人にはちゃんとお礼や感謝の言葉を言える。
 いい人なのは確かなのよね。でもいい人過ぎると人生損をすることを知らない。
 だからアタシは、森田を絶対好きにはならないし、なれない。
 ここがゆりかとアタシの違うところね。

 じゃあ今日はこのへんで。みな様おやすみなさい。
 (_ _)(-.-)(~O~)ふぁ・・(u _ u) クゥゥゥ。o ◯
               (続く)
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