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突然の彼女3・ファイナルエピソード
作:ヒロヒト.JJ



その2 妙なやつ発見


 妙なやつ発見

茜崎凉あかねざきりょうの私的記録より

 探偵の仕事はそんなカッコいい仕事ではないと聞いていた。
と言っても別に人から聞いたわけではなくて、テレビの密着取材番組の中で実在の探偵がそう言っていただけの話。
 でもこうして自分が探偵になってみると、実際その通りだった。
 見習い探偵でまだ駆け出しのこの俺が、今回で4件目になる仕事の依頼も、またまたよくあるつまらない浮気調査。
 特に嫌気が差しているわけではないが、人の裏切り行為を探るのは正直いい気持ちはしない。
 まして依頼を受けた結果が潔白だったということはほとんどないから尚更だ。
 妻が夫の浮気に疑念を抱いての依頼はほぼ100%の確率で黒。
 女の直感というのは男よりも数段、研ぎ澄まされていることを痛感する。

 この日はカップル喫茶前でターゲットが出てくるのを外で待機。
 依頼主は、とある会社の部長の妻。亭主の行動の一部始終の報告と、浮気相手の女の素行調査。
 この店の内容についてはすでに調べがついている。カップル喫茶というよりSMクラブに近いかもしれない。
 お気楽な部長さんは昼休み時間を利用して、真昼間からここでプレイを楽しんでいるようだ。
 ここで問題になるのは、部長と連れの女との間に愛情関係があるかどうか。
 単なるプレイパートナーというだけの関係なら、それは浮気と言えるのだろうか?
 まぁこの判断は依頼主に任せたほうがいだろう。俺は事実だけを報告すればいい。
 俺はカレーパンとコーヒー牛乳を飲みながら空いた小腹を補っていた。
 今日は女を尾行して行動パターンを探る予定。

 だが最初に出て来たのは部長だけだった。女の姿はまだ見えない。
 彼は足早にこの場から立ち去ろうとしていたが、遠くから大声で叫ぶ声に立ち止まった。
「ぶちょおぉぉぉ〜!ぶちょおぉぉぉぉぉ〜!!」
 部長が慌てふためくのも無理はない。
「あ、も…森田っ!バ、バカ!でっかい声で呼ぶなこらっ!」
「す、すみませんっ!お得意様から部長に急用のお電話がありましてっ!」
「だからでっかい声で言うなって!!」
 部長は辺りを気にしながら焦りまくっている。裏通りということもあって通行人がまばらなのが幸いしている。
 それにしてもこの森田と呼ばれた部下らしき男もマヌケな男だ。上司に恥をかかせることくらい計算できないのか?

「森田、な、なななんでここがわかったんだっ?」
 走って来た森田という男は息をきらしながら答える。
「たぶんここじゃないかと思って…ハァハァ。。カバンお持ちしましょう。」
「うむ。。だがそれじゃ答えになってないぞ(^_^;)」
「僕も前にここ来たことあるもんで…ハァハァ。。」
「Σ( ̄□ ̄;なにっ?」
「それより部長、○○様にすぐ連絡して下さい!」
「あ、あぁ、それはわかるが…だがそれくらいのことなら私のケータイに電話すれば済むことじゃないのか?」
「ええ、そうしたんですが出られなかったので。。」
「ん?…あ、しまった!ケータイはそのカバンにマナーで入れたままだったか」
「出しますか?」
「頼む」
 森田という男は、部長のカバンを開けようとしたが、その動作が無造作だったため、中身を道端にバラまいてしまった。
「うわーっ!森田なんてことすんだっ!!(◎0◎)」

 部長はさっきよりもまして慌てふためき、一目散に地面にしゃがんでブチまけられた所有物を拾い集めた。
 そう、それもそのはず。部長のカバンから出てきたものはSMグッズがズラリ。
「森田っ!絶対誰にも言うなよ!いいな?わかってるな?」
「は、はいっ(^□^;A すみませんぶちょお!」
「だからでっかい声で私を呼ぶなって!」
「あ…(⌒-⌒;」

 俺にこんな部下がいたらすぐにキレそうだ。
                 (続く)







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