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異世界はスマートフォンとともに。  作者: 冬原パトラ
第32章 めぐり逢えたら。
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#619 休養、そして草野球。





 二泊三日の温泉旅行から帰ってきた僕らだったが、さすがに次の日はどこかに出かけるのはやめて、休養を取ることにした。

 と、言ってもまったく外出しないわけじゃなく、何人かと連れ立って、近所に散歩がてら買い物などにいくことになったのだけれども。

 メンバーは僕に久遠にアリス、八重に八雲、ヒルダにフレイ、エルゼにリンネだ。

 久遠を除いては、『身体動かすの大好きチーム』である。

 残りのメンバーはお留守番だ。ルーとアーシアは今から料理をするらしい。まあ毎食二十人以上も必要になるからな……。今から作らないと間に合わないのかもしれない。

 リンゼとエルナは実家にあった父さんの書斎から漫画を借りてきて、ずっと読んでいる。スゥと桜、ステフにヨシノもだ。みんなそれぞれジャンルは違うんだけどね。

 リンゼは恋愛漫画、エルナはほのぼの四コマ、スゥは冒険漫画、ステフはギャグ漫画、ヨシノは学園漫画、桜はファンタジー漫画を読んでた。

 それが好みなのかはよくわからないが、一巻を読んだら止まらなくなったって感じかな……。

 父さんも職業柄、研究のためと言いつつ、ヒットした作品は押さえているからなあ。どれもこれも面白いのだろう。

 リーンとクーンも読書だが、こっちは専門書を読んでいた。父さんの書斎は資料も含めてジャンルが幅広いからな。

 リーンは『オーパーツ・超古代文明の遺産』、クーンは『潜水艦入門』なんて本を読んでいた。

 クーンのやつ、まさか潜水艦を作る気か……? 博士がヴァールアルブスを作ったから、自分も、と思っているのかもしれない。

 ユミナは冬花の子守りを買って出てくれた。父さんも母さんも仕事があるとはいえ、そこまで忙しくはないが、やはり子供の面倒を見てくれる存在はありがたいと感謝していた。リンゼや桜と交代で面倒を見るらしい。

 僕も残りたかったが、近所とはいえ引率する人間がいないとどうにも不安だからなあ……。

 とりあえず僕らは近所の公園へ向かっている。

 半数は家に残るとはいえ、九人ぞろぞろと、それも子供たちばかりで歩くとそれなりに目立つな……。

 八重、ヒルダ、エルゼのお姉ちゃん(に見える)組三人に、小さな子供が六人って組み合わせだけども、はたから見たら謎集団だよなあ。

 僕・八重・八雲以外はどう見ても外国の子だし。この町はそこまで都会じゃないから外国人はさらに目立つ。まあ目立つけど声をかけてはこなかったりするけどな。外国語を話せる自信がないからだろう。

 一人、ヒルダに英語で話しかけてきたチャラい兄ちゃんがいたが、彼女が翻訳機能のある結婚指輪を外し、異世界言語で捲し立てるように返したら、すごすごと退散していった。


「やるね」

「お義母様に教わりました」


 なるほど。母上、グッジョブだ。

 しばらく歩くと目的地の公園が見えてきた。ここらでは割と大きく、今も子供たちを連れた親御さんたちがちらほらといる。

 年齢的には久遠や僕よりも小さな子たちだな。まあ平日だし、それより上の子は学校や保育園に行っているのだろう。

 ここの公園には滑り台に鉄棒にブランコ、木材でできたちょっとしたアスレチックコースみたいなものがある。ベンチや四阿あずまやもあって、休憩するにも良さげなところだ。

 広い場所でボールを蹴っている子供たちもいる。昨今規制規制とうるさい公園だが、ここはそれなりにまだゆるいらしい。

 昔、じいちゃんとラジコンを走らせにここへ来たっけな……。


「おとーさん、遊んできていい!?」

「へーか! ボクも!」

「公園からは出ないようにな」

「「はーい!」」


 リンネとアリスが真っ先に遊具へ向けて駆けていった。当然のごとく久遠も引っ張られていく。


「八雲とフレイは行かないのか?」

「遊具ではしゃぐ歳でもないので……」

「私たちはお姉ちゃんなんだよ」


 ふむ。八雲とフレイは長女と次女だが、歳は同じである。数日早く八雲の方が先に生まれたらしい。

 お互い十一歳。十一歳といえば小学五年生か? 確かに滑り台とか公園の遊具で遊ぶ歳じゃないか。

 あれ? じゃあなにしについてきたんだ?


「広い場所なら剣の稽古ができるかと思いまして。父上、木刀を出してもらえますか?」

「あ、私の木剣もー」

「いやいやいや、待って待って、それはマズい」


 しれっと恐ろしいことを言う八雲とフレイにストップをかける。いくら規制がゆるいっぽい公園だからって、こんなところで木刀や木剣を持った者同士、チャンチャンバラバラやってたら間違いなく通報されるわ!


「え? 真剣ではなく木刀ですよ?」

「日本じゃ木刀でもマズいんだよ……」


 たとえチャンチャンバラバラしてなくて、木刀で素振りをしていただけでもお巡りさんが来る可能性がある。


「徹底してるでござるな……。武器という武器は禁止されているのでござるか」

「魔獣がいない世界ですからね。武器は必要ないということでしょうか」

「ねえ、冬夜。ガントレットもダメなの?」

「ガントレット……も、たぶんダメかなあ……」


 いや、ダメってことはないのかもしれないけど、間違いなくお巡りさんに見つかったら職質はされる。

 まあ聞かれたら『コスプレです』と答えれば誤魔化せるかもしれないけどさ。

 メリケンサックくらいなら……いや、それもアウトか。どっちかというとそっちの方が凶悪だ。

 持っていても怪しまれない武器なんてないだろ……いや? アレがあるか?

 僕は公園内に設置してある大きなトイレに行き、個室の中で【ストレージ】に入れてあった『それ』を二本取り出して戻ってきた。


「冬夜様、それは?」

「じいちゃんちの物置にあったやつだけど……これならいくらかは怪しまれない……と思う」


 ヒルダの前に差し出したのは、発泡ウレタンと布カバーでできた小太刀、いわゆるスポーツチャンバラ用の竹刀だ。

 これなら柔らかく、当たっても痛くない。持っていても危険だとは思われないと思う。

 ひょっとしたら職質はされるかもしれないが、『近々試合があって……』と答えれば大丈夫なんじゃないかな……?

 やわらか竹刀を手にしたヒルダと八重が二、三度軽く振る。


「なんとも頼りない武器でござるな……」

「まあ、相手を傷つけない為の武器だからね。ルール的には相手に一撃を入れたら勝ち、っていう感じかな」

「単純なルールですね。八重さん、一回やってみましょうか」

「そうでござるな」


 やわらか竹刀を手にした二人が、二メートルほど距離を空けて対峙する。

 二人が竹刀を構えると、途端にピリッとした空気が周りに漂い始めた。え、なにこれ? 遊びの試合だろ……?

 ヒルダは正眼に、八重は居合の構えになったまま動かない。いや、じりじりと相手の間合いに近づいているのか? なにこの緊迫した空気……。

 八重が動く。稲妻のような踏み込みから抜き放った竹刀がヒルダの横腹へと向かう。

 しかしヒルダが返した竹刀で八重の竹刀を下から弾き、くるっとその流れのまま、彼女の肩口へと斬撃を振り下ろす。

 あわや打たれそうになった八重だが、それをギリギリで躱し、バックステップで再び距離を取った。

 追いかけるようにヒルダの突きが八重を襲う。互いに打たせない丁々発止(ちょうちょうはっし)? とした打ち合いが続く。いや、だからなによ、これ?

 やがてパァン! と小気味良い音と共に決着がついた。八重の竹刀がヒルダの足に当たったのだ。


「やられましたね。あの体勢から打ってくるとは」

「いや、一か八かの賭けでござった。読まれていたら負けていたでござる」


 二人ともやり切った笑顔をしているが、僕はそんな本気を出さんでも……と微妙な気持ちになっていた。ほら、公園内のお母さんらも唖然とした目で見ているじゃないか。


「冬夜、冬夜。これって柔らかいガントレットのはないの?」

「残念ながらありません」

「えー」


 エルゼが不満そうな声を漏らす。いや、ボクシンググローブとかオープンフィンガーグローブとかあるかもしれないが、公園でそれをつけて殴り合ってたらやっぱり通報されるわ。


「面白そうなんだよ! 次は私がやるんだよ!」

「あ、私も……!」


 フレイと八雲がそれぞれ母親からやわらか竹刀を受け取り、対峙する。

 またじりじりとした緊迫した雰囲気が漂ってきた。あの竹刀だと受け止めたり弾いたりとかは心棒の入った少し固い根本でしかできないから、どうやってもこんな感じになってしまうのだろう。

 どうにもその雰囲気に耐えられなかった僕は、アスレチックコースの方で遊んでいる久遠らの方へ行ってみることにした。

 丸太などを組み合わせて作られたその場所は、ロープがネットのようになっているところを登ったり、地面ギリギリにぶら下がったいくつもの大きな金属リングの中を渡るようなものが置いてあった。

 どれもこれも子供が遊ぶような簡単なものだ。リンネやアリスには簡単すぎてつまらないんじゃないかね?

 と、思っていたら、空中にぶら下がる金属リングのを駆け抜けるリンネの姿を見て、子供たちの発想を舐めてはいけないと考え直した。

 金属リングから飛び降りたリンネをこっちに呼び寄せる。


「リンネ。その遊具はそうやって遊ぶものじゃない」

「こっちの方が面白いのに……」

「他の子が真似したら危ないだろ? 地球こっちには回復魔法も魔法薬ポーションもないんだ。怪我をしたら何日も遊べなくなっちゃうんだよ」

「あ、そっか……」


 なんとかリンネを説き伏せて、ほっとしていると、ブランコをめいいっぱいに漕ぎ、最高到達点から体操選手のようにくるくるっと回転して、すたっ! と着地するアリスの姿が目に飛び込んできた。

 あーもぅ、あーもぅ……!



          ◇ ◇ ◇



 アリスの超絶技により目立ちまくってしまった僕らは、公園から逃げるように撤退した。動画とか撮られてなかったよな? まあ撮られていたとしても認識阻害の魔法をかけてあるから、ノイズだらけの画像になると思うけど……。


「あーあ、もうちょっと遊びたかったなー」

「いや、アリスのせいですからね?」


 ボヤくアリスに久遠が突っ込みを入れる。いやまあ、八雲とフレイも真剣さながらの打ち合いをしていたのでかなり目立っていたから、アリスだけのせいではなかったが。


「あ、野球やってるんだよ!」


 歩いていた河原の土手で草野球をやっているのをフレイが見つけた。ああ、ここでもじいちゃんとキャッチボールしたな。懐かしい。


「ちょっと見ていこうか」

「いいわね。あ、あそこにベンチもあるし、ちょっと休みましょうよ」


 土手のすぐ降りたところにベンチが四つ置いてある。野球観戦のためのベンチかな。ちょっと遠いから違うかもしれない。野球場のすぐ近くにもベンチがあるしな。あっちは試合選手たちか座る用だろう。

 離れたベンチに座ったみんなに壁になってもらい、こっそりと【ストレージ】から缶ジュースを取り出して渡す。もちろんキンキンに冷えているやつだ。

 僕もベンチに座ってグレープジュースを飲みながらぼんやりと野球場の方を見てみる。白いユニフォームのチームと黒いユニフォームのチームが試合をしていた。

 スコアボードを見ると三回表だった。まだ始まったばかり……いや、草野球って七回までしかないんだっけか?

 まあ公式試合とかじゃないだろうから、細かい決まりなんかないと思うが。お互いが納得するなら七回でも九回でもやればいいと思うし。

 にしても三回で6対0か。かなりの差がついているなあ。


「向こうの白いユニフォームの方は全員女性でござるな」

「え? そうなの?」


 八重に言われてよく確認してみると、確かに女性が多い? ……女性にしては体格がよろしい人もいるけど、全員女性みたいだ。女性チーム対男性チームなのか。

 負けてるのは女性チームだ。どうしても筋力などの差が出てしまうのかなあ。

 僕がそんなふうに思っていると、カン! と大きな音を立てて、打たれたボールがこっちへと飛んできた。


「っと」


 エルゼが飛んできた軟式のボールをグローブも無しに平然とキャッチする。それを見た選手たちがちょっと固まっていた。


「す、すみませーん!」


 キャッチャーの女性がマスクをとってぺこりと頭を下げる。


「いえいえ。返しますねー!」

「え?」

「あ、エルゼ、手加減して────」


 僕が言うより速く、シュビッ! という風切り音とともに、レーザービームのような送球がキャッチャーの人のミットに突き刺さった。遅かった……。

 手の中に突然現れたボールにキャッチャーの人がオロオロとしている。エルゼのことだから正確に狙ったんだろうけど……どんなコントロールだよ。

 なんか向こうがざわついてるけど……。

 あれ? ピッチャーの人とキャッチャーの人がこっちにきたぞ?


「あの、すみません! 今お時間あったら助っ人に入っていただきませんか!?」

「え? あたし?」


 突然二人に頭を下げされたエルゼがちょっとびっくりしている。


「一人身体の調子が悪いメンバーがいて、試合にならなくて……お願いします!」

「向こうのチームからも構わないと了承は得たので、なんとかお願いできませんか?」

「えーっと……」


 エルゼがちらりとこちらを見る。まあいいんじゃないかな。本気を出さなければ。程よく手を抜いて、勝ち過ぎず負け過ぎずを心掛ければ。

 エルゼの視線を受けて、僕は小さくこくりと頷いた。


「あたしでよければ」

「「ありがとうございます!」」


 エルゼが球場の方のベンチへ向かうのに僕らもついていく。

 ベンチには青い顔をした女性が座っていた。どうにも体調がよろしくないというのはこの人らしい。

 こっそりと【リカバリー】をかけたら治るかな?


「ほら見なさい。昨日飲み過ぎだって。久しぶりの合コンだからって調子に乗るからー」

「反省してます……うぷ」


 うん、治さないでもいいか。このお姉さんは少し反省した方が今後のためにも良さそうだ。


「エルゼ、わかってるだろうけど……」

「わかってる。全力ではやらないわよ。うまいことやるから」


 こっそりとエルゼに声をかけると、任せておけとばかりにウインクが飛んできた。本当に大丈夫かなぁ……。

 どうやらエルゼはセンターに入るようだ。エルゼもブリュンヒルドで野球をかじったことはあるから、ルールは知っている。時々騎士団チームに混ざってプレーしてたりもしたしな。

 とか思っているうちに試合再開。

 カキン! といい音がしてまたしても女性チームが打たれる。打球はちょうどエルゼのいるセンター前にポテンと落ちた。

 前に出たエルゼが球を拾い、そのままシュバッ! と一塁へと投げる。

 先ほど同じような矢のような送球が、ズパン! といい音を立てて、構えていたファーストのグローブに突き刺さった。


「あ、アウト……」


 審判のおじさんが掠れた声を絞り出す。

 うーむ、エルゼとしてはかなり手を抜いているのだろうけども、それでもプロ顔負けのプレーになってしまっているな……。

 だが、センターのエルゼ一人だけプロ並みでもどうしようもない。カキンカキンと打たれて、あっという間に追加点が入ってしまった。

 今、ボールを取ろうとしたサードのお姉さん、ボールが足首に当たっていたけど大丈夫か?


「た、タイム!」

 

 ピッチャーのお姉さんが一時中断を申し出た。ピッチャーマウンドにエルゼを含む選手たちが集まる。なんとなくこの後の展開が見えたな……。

 

「ピッチャー交代!」


 ほらな。まあ、そうするしかないんだろうけども。

 エルゼがピッチャーマウンドに立つ。異世界むこうでもたまに投げていたから、エルゼもピッチャーはできるはずだ。

 ただ、エルゼってスピードとコントロールはいいんだけども、変化球は全くできないんだよな……。

 ズドン! と地響きが起こるかと思うような音を立てて、キャッチャーミットにエルゼの投げた球が突き刺さる。


「ス、ストライク!」


 バッターも審判も、受けたキャッチャーも目を丸くしている。本当に大丈夫か……? 今の抑えに抑えたパワーで投げたんだろうけど、百五十キロくらい出てなかったか……?

 その後もエルゼは豪速球を投げ続け、あっという間に三者三振にうち取った。少なくともこれ以上追加点は入らないんじゃないかな。


「ご、ごめんなさい……」

「い、いえ、ちゃんと捕れない私が悪いのよ」


 と思ったらキャッチャーのお姉さんが左手を押さえてベンチに戻ってきた。あちゃー……あの球を受け続けたら、そらそうなるよなあ……。

 エルゼが謝りながらこちらに視線を向けてくる。わかってるって。

 保冷剤を当てるキャッチャーのお姉さんに近づいて回復魔法をかける。全快させてしまうと怪しまれるし、じわじわと回復させるようにした。試合が終わる頃には治っているはずだ。


「よければ代わりに拙者がエルゼ殿の球を受けるでござるよ。いつも受けなれているゆえに問題はないでござる」

「そちらのサードの方も足首を痛めたご様子。よろしければ代わりに私も参加させていただきたく」


 八重とヒルダが選手交代を名乗り出た。『義を見てせざるは勇無きなり』といったところだが、ただ単に楽しそうと思っただけかもしれない。

 この申し出をキャッチャーとサードのお姉さんは喜んで受け入れた。サードのお姉さんの足首は赤く腫れ上がっていて、こちらもキャッチャーのお姉さんと同じ回復魔法をこっそりとかけておく。

 ちょうど打順がサードのお姉さんからだったので、ヒルダがバッターボックスに立つ。

 相手のピッチャーが振りかぶり、バズン! とエルゼほどではないが、キレのある球を投げた。


「ストライク!」


 ヒルダは第一球を見逃したか。様子を見ようとしたのかもしれない。


「なかなか速いでござるな」

「相手のピッチャー、甲子園にもいったことのある選手なのよ。さすがにそう簡単には……」


 サードのお姉さんがそう話していると、カァン! という金属バットの甲高い音と共に、白球が空の彼方へと飛んでいくのが見えた。おー、飛んだなあ。


「ホ、ホームラン……」


 ぼそりとつぶやいた審判に、ヒルダがペコリと一礼するとゆっくりとベースを回り始めた。しばしポカンとしていたこちら陣営だったが、やがて『キャー!』とうるさいくらいの黄色い歓声に沸く。

 逆転開始かな?







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■スラムで暮らす私、サクラリエルには前世の記憶があった。その私の前に突然、公爵家の使いが現れる。えっ、私が拐われた公爵令嬢?
あれよあれよと言う間に本当の父母と再会、温かく公爵家に迎えられることになったのだが、同時にこの世界が前世でプレイしたことのある乙女ゲームの世界だと気付いた。しかも破滅しまくる悪役令嬢じゃん!
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新作「桜色ストレンジガール 〜転生してスラム街の孤児かと思ったら、公爵令嬢で悪役令嬢でした。店舗召喚で生き延びます〜」をよろしくお願い致します。
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