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こちら討伐クエスト斡旋窓口  作者: 岬キタル@鬼他
第一章【異世界の日常編】
9/82

俺の失敗

主人公がフラグいっぱい立てすぎて困りますね。

バキバキに折って、サクサク進めたいと思います。

 あくる日の午後。

 今日は晴れて、とってもいい天気だ。

 俺はギルド宿舎の食堂で、少し遅めの昼食をとっていた。


「先輩!」


 俺はゆっくりとした午後の時間を楽しみながら、紅茶を口に含む。


「ノア先輩ってば!」


 ちくしょう。

 俺の平和な昼休みが……。


 食堂に飛び込んで来たお邪魔虫は、ムッスと言う鳥の獣人である。

 鳥だろうが爬虫類だろうが、こちらでは獣人と区分されている。耳だけ尻尾だけの獣人もいれば、顔が獣そのものの獣人もいて多種多様だ。

 ムッスの手は羽っぽいのに、指になっていて器用に動くので面白い。

 可愛らしい人の顔をしていて、もう少女と言う年でも無いのにいつまでたっても子供っぽい。

 アイテム鑑定所にいた時、支部長に言われて後輩を育てる為に人材を探していたが、ムッスはその中でも一番才能の伸びしろがありそうだった。ちょっとドジっ子なのが玉に傷ではあるが。

 実際、「鑑定士」のスキルも発現したので、俺の目に狂いは無かったから良しとしておこう。

 そいつが俺を呼びに来たと言うことは、よっぽど大量のアイテムが持ち込まれたか、ムッスでは鑑定できないものが来たかだろう。


 結論から言うと、どっちもだった。

 チュンチュンうるさいムッスが、俺を引っ張ってギルド裏の持ち込み専用口に向かう。

 到着すると、大量の討伐部位とアイテム、そしてワームの死体が馬車から降ろされている所だった。


「アルフォンス、さん」


「あ、窓口の。こんにちは」


 爽やかな笑顔で挨拶された。

 一応挨拶を返すが、笑顔が引きつっていないだろうか心配である。

 昨日の昼過ぎに馬車で出発して、村に着くのは夜だ。まさか夜にゴブリンの巣穴まで行くとは思えないので、朝から駆除作業に当たったとして、それから休みなく昼過ぎには村を出る。途中湖で休憩、そこでついでにワームも狩ってきた。

 そうじゃなければ、アルフォンスさんが今ここにいる筈がない。

 ゴブリンの数が大した事無かったのか?

 そう思ったが目の前の討伐部位を見る限り、かなりの頭数がいただろう事が分かる。

 ついでになんて表現をしたが、ワームはついでにで狩れるようなモンスターじゃない筈だ。

 一瞬でそこまで考えて、どうにも分からないので、アルフォンスさんに聞いてみたが、俺が考えた行程で合っていた。

 嘘だろ?


 思ったよりアルフォンスさんのパーティーは強いみたいだ。

 ギルドカードにパーティーメンバーのランクも登録されていだが、皆Bランクだった。絶対そんなレベルじゃないぞこいつら。

 支部長にはワームの事は一応報告しておいた。理由はごまかしたが、噂で旅人から聞いたと言う感じでだ。

 ワームが住み着いてから何日か経っているので、村から出てきた人間から噂を聞いてもおかしくないぐらいである。

 ワームは性格的に水辺の深くに静かに潜んでいるモンスターなので、緊急性も無いだろう。


 そう思って、のんびり考えていたが、報告損である。

 結果的には問題ないので、今はとりあえず置いておこう。


「あの、窓口の方ですよね?」


「うお、はい。ノアと言います」


 アルフォンスさんの後ろから突然出てきたフードの人物に声を掛けられた。

 俺が何故此処にいるか不思議に思ったらしいので、軽く説明しておく。


「基本的には窓口におりますが、スキル持ちなのでこうやって駆り出される事もあるんですよ。」


「そうなんですか。申し遅れました、私、ソフィア=ウィスと言います」


 ソフィアさんはフードを外して名乗ってくれた。キレイな金髪に、ビスクドールの様な顔立ち。そして、彼女の耳は長かった。エルフである。


「女の方だったんですね。てっきり細身の男性かと思っていました」


「ええ。あの、驚かれないのですか?」


「エルフ、なんですね? 確かに珍しいですが。あ、不躾で申し訳ない。それでフードを被ってらっしゃったのですね」


 しまった。もっと驚いておくべきだった。どうも知り合いにエルフがいて見慣れているので忘れていたが、こちらではかなり珍しいのだった。

 今更大げさに反応するのもわざとらしいので、正直に知り合いにハーフエルフがいるのだと言っておいた。

 フードを被り直したソフィアさんが、軽く頷いた。

 納得してくれてたら良いな。うん。


「そうなんですか」


「ええ。では、鑑定させて頂きます。しばらくお待ち下さい」


 俺は笑顔で押し切り、ゴブリンの討伐部位をカウントしているムッスに走り寄った。




2015/01/10 修正


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