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水色
作:森本エリ



悪ガキ戦隊ヨゴレンジャー!!誕生。


次の日。
事件は起こった。
3時間目、山崎のクラスは美術だった。
山崎は一人で紙ネンドで工作をしていた。
「山崎くん?」
美術の担任・川村登喜子が山崎に声をかけた。
皆、油絵のまね事をしている。中で一人、紙ネンド。
「なに?登喜子せんせー」
「なに?じゃない。少しは周りを気にしなさい!」呆れたのを通り越し、怒りを表す美人教師!
厳ついガタイの山崎はキョトンとした顔で美人教師を見つめる。
「登喜子先生!!美術と言うのはアーティストな一時を過ごす時間だろ?!表現の自由を奪うなよ!!」
「うるさい!大体何なのよ!これは!」
「これか?」
指を指されたのは紙ネンドで作られた4枚のお面。
「見てわかんねーのかよ!これはなー!悪ガキ戦隊ヨゴレンジャーのお面だ!」
−GON☆
美人教師怒りの鉄拳。
赤、青、黄色、黒のお面はやたら上手く出来ていた。
「いてー!!」
周りから爆笑が起こった。
「何すんのーー!!か細い癖になかなか痛いぞ!!」
「ええい!喧しい!」
しかし、登喜子さん。作品を壊したりしない。
「だいたい、何に使うのよこんなもの!」
「よくぞ聞いてくれた!これはね〜あいつらとヒーローごっこを…」
−BOM‐☆
「痛いぞ!!」
「痛くしたもの。もういい。知らない!」
山崎一平。見た目は27歳。心は未だに7歳くらい。
厳ついガタイとは裏腹に優しさと人情と愛が彼の心の主成分。
好きな言葉は『愛だろっ、愛』と『心にいつでも青空を』だ。
プチ波乱の3時間目が終わる。
お面もすっかり完成していた。
山崎はにんまり笑ってお面を持って行った。
                        
「ニスくさっ!」
「ダサっ!」
「うぁ〜!すっげぇ!」
今のはお面を手にした、龍、イチ、清児の感想だ。
「何だよ!清ちゃん以外」
「ダサい。こんなん誰がつけるか!」
イチが青いお面をぷらぷらとうちわの様に扱う。
「でも、上手いな。」
龍が黒いお面を見て笑った。
「つーかさ!これピッタリ顔にはまるんだけど!」
「だろ!?皆ちょっと顔に当ててよ!」
「ちゃっかりティシャツの色と合わせやがって…うわ!何コレ!すげーフィットすんだけど!!」
「嘘…?…おぉッ?!」
「だろー!?職人技がテカってるだろ!?」
「テカってるのはテメーの頭だ!技は光らせろ!」
青レンジャーと黄レンジャーが取っ組み合う。
「やめろってー!」
赤レンジャーが止めに入る。
「スゲーよ山崎!お前太鼓叩き辞めてお面職人になれよ。」
黒レンジャーが言う。
「やだよ!」
「…何してん?」
「てか、キモいよ?」
屋上の入口に立ちすくむ、少女二人。
「キモいって言うな!!」
イチ…もとい、青レンジャーが沙織を指差して叫ぶ。
「小夜子ちゃん!」
赤レンジャー・清児が小夜子の許に走る。
「どないしたん?それ。」
「山ちゃんが作ってくれた!小夜子ちゃん達何してんの?」
「清児くん一味を探してくるように先生から任命された捜索隊やで。」
天使の微笑み。
「そーなん?」
「二人もこっち来いよ。なかなか見つからんかったって言ってゆっくりしてけば?」
黒レンジャー・龍が手招きをする。
「さすが、影の正義の味方やね、ほな。」
小夜子と沙織がにんまり笑って人数分のジュースを取り出した。
「おー!ナイス!」
悪か正義か、悪ガキ戦隊ヨゴレンジャー。
間もなく、天使と小悪魔のため出動する羽目になるとは、この時、誰一人として思っていなかった。
                                    事件は起こった。
4時間目が半分過ぎて、教室に戻ると周りから冷やかしを受けた、清児、小夜子にイチと沙織。
「何しよったんか!お前らは〜!」
「浅倉くん達がなかなか見つからんでした。」
「えへッ!」
小夜子の後ろから清児がふざけた。
「浅倉…先生がいっそ消息不明にしてやろうか?」
「いや!ごめんなさい!」
クラス中が笑い出す。
4人が席につく。
沙織の机に紙切れが乗っている。
『沙織へ。
昨日はごめんね。
今日の昼休み体育館に来て下さい。皆で謝りたいよ(>_<)』
木下こずえからだった。
同じく小夜子の机の上にも。
『黒川さんへ。
今日の昼休み体育館に来て下さい。皆で謝りたいです。木下こずえ』
沙織は、嫌な感じがした。小夜子は嬉しそうに手紙をポケットにしまった。












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