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水色
作:森本エリ



じゃれあう子供だまし


二人分のアイスミルクティー(アッサム)を盆に乗せ、清児は急いで二階に上がった。
「お待たせ!」
小夜子は清児の課題を見ていた。「何してんの?」
「清児くんほんまはできるんやん!」
小夜子の話し方がギコチナイ。
「そう?」
「う、うん…」
真っ赤な顔でギコチナイ小夜子の頬に触る。
「ごめんね?焦った?」
清児は笑いながら小夜子の頬を撫でる。
「俺のほうが焦ってるよ」
清児はクスクスと笑う。
小夜子は俯いて目だけで清児を見る。
「あの人は天使だって言ったけど、小夜子ちゃんは、悪魔だよ。俺の事、惑わすから。」
困ったように笑う清児が意外にもあどけなくて、小夜子の中で何かが疼いた。
シロップ漬けのチェリーが艶やかにぬめる。
思わず清児はそれを甘く噛んだ。
清児の歯が赤く濡れた。
「…刺激が強すぎます。」
清児がベットに倒れ込む。
「人の事言えへんって…」
小夜子は椅子に座った。
「さっ!小夜子さん?!」
清児が鼻を押さえている。
「また?!」
小夜子はフェイシャルティッシュを4、5枚引き抜いて清児の上に乗るような姿勢で鼻を押さえてあげる。
「嘘だよ!」
「きゃあ!」
小夜子を抱きしめ転がる。
「好きだよ。」
「っっ!!落ちる!」
「落ちちゃえ!」
「いやー!!」
「じゃあ一緒に落ちる?」
「…恋に?」
「あっはっはっは!!」
「言わせんで!」
「小夜子ちゃん肌出過ぎ」
清児が起き上がり俯いた。
「…清児くん?」
「勘弁して。俺、限界。」                                    暫く沈黙が続いて、真紀が帰って来てすぐに小夜子を送っていってもらった。
清児は課題があるからと言って家に残った。
暗くなった部屋で一人体育座りをしている。
下半身の充血は治まらない。
じわじわと喉が渇くようなわけの解らないもやもやが胸に溜まる。
思い切り壁に枕を投げつけた。
その夜清児は部屋から出てこなかった。












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