密談?
龍、イチ、山崎。
三人は霊園の近くの廃ビルにいる。
「清児、どうなんかな?」
龍は新しい煙草を開けた。
「どーなんだろーね。」
いっしっしと山崎が笑う。
「あ、そーだ!中山が清児の事好きらしいよ!」
「「はぁ?!!」」
二人はイチの言葉に耳を疑った。
「俺、6時間目にあいつらが、清児たちがね、なんかいー雰囲気だったんだけど、中山が超ムカつくって言ったの聞いたもん。」
「…。」
「清ちゃん、俺達と比べたら可愛いって感じやもんね、俺達の中じゃ一番女ウケいーし。」
「うん。」
「羨ましいぜ!」
「…」
「なに?龍っちゃん、あ!中山が好きやったとか?!」
「ちげーよ!バカ!」
がん!!龍は山崎の頭にげんこつを落とした。
「いだッ!!なら何黙ってんの?」
頭をさすりながら山崎は聞いた。
龍はちらりとイチを見る。
イチも龍を見る。
「まずい…な。」
「…やっぱり?」
「なに?なに?」
「中山。」
「なんで?」
「ったく…頭の弱い…。」
イチが舌打ちをして呟いた。
「うるせー!説明しろ!」
「まぁまぁ、清児とあの転校生…」
「小夜ちんね。」
とイチ。
「あの二人はいい感じやけど、中山が清児を好きって言ったじゃん?」
「うんうん。」
「もしかしたら邪魔されるか、あの娘がなんかされるかもしれねーんだよ。」
「なんで?」
「嫉妬だよ。」
「えぇっ?!そりゃ、両思いになれないのは悲しいけど、なんで、小夜子ちゃんになんかするの!」
「かもしれねーって話だよ!」
「んんん…。ダメじゃねーか!そんなの許せねー!」
山崎が一人でばたつき始めた。
「まぁ清児ならあの娘がなんかあっても守ってやれるだろ。」
「だな。俺達の出る幕はねーよ。」
「女の子は殴れないけど、なんかあった時はビシッとね!」
「ま、清児の初恋成就祈願をかねて、エディでも行くか。」
「おう!」
「バイト代も入ったしな」
「あ、龍っちゃん、火消した?」
「うん。唾つけて消した。」
「うっし!行こう!」
「コンビニかスーパーで酒買って公園で飲むのもよくね?」
「お、いーかもな。」
「暖かくなったしな、近所の公園行くか。」
「酒飲んだらバイク乗れねーしな。」
「「「お邪魔しましたー」」」
三人は廃ビルに挨拶して帰った。
入るときと出るときに山崎が言っていたのがいつの間にかみんなで言うようになった。 |