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水色
作:森本エリ



プロローグ


山の向こうに、夕日が落ちていく。
赤やオレンヂ色やすぐ側にある濃紺と闇。
生まれた街を見下ろす山から僕は街に憎しみを覚える。
美しい空に嫉妬しているのかも知れない。
「大嫌いだ。」
と呟き、
「愛している。」
と心で思った。
サヨナラ、美しい時間。
傍に置いていた自転車に跨がり、山道を下った。
学校が終わるとこの景色を見る。
いつの間にか出来た、僕の日課だ。
夕暮れ時は、美しく、悲しい。
僕はそんな気持ちが嬉しくてここに来る。
もっと上にあがると、溜池がある。そこのに水面に浮かぶ花がある。
もうすぐ夏が来る。
そんな時期に咲く、かわいい花。それは、僕の愛するものだった。
あの娘に会うまでは。












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