千年王城(47/56)縦書き表示RDF


千年王城
作:黒雛 桜



47.ハゲ竹へGO!


昼のチャイムが校内に響き渡る。
給食を食べながら、俺と謙吾とリョウおまけとして朱雀が作戦会議を開いていた。

「でも、ハゲ竹林(略してハゲ竹)ったって、かなりでかいし簡単には見つかんねぇと思うな」
顎に手を置き、リョウは難しい顔をした。

その言葉に、朱雀がピクリと眉を動かす。
「竹林・・・あの西の林に何をしに行くのだ?」

この表情、少し機嫌が悪いのだと、俺だけが感じ取った。

「ちょっとね、山Tの飼い猫が逃げちゃってさぁ〜俺たちが仕方なく探しに行くわけ」
さも自分は悪くない。みたいな言い草だな、謙吾!

「『やまてい』・・・?」 小首をかしげる朱雀。
朱雀には『ティー』が聞き取れないらしい。お前はおじいちゃんかよ?

「そゆうこと。朱雀は関係ないから、ついて来なくていいんだぜ?」
俺がからかうように、意地悪く言った時、思いもしない返事が返ってきた。


「ハル! 西の林へは行ってはならぬ! あそこは白虎が有する領地、あの地にだけは行ってはならぬ!!」
給食の食器をひっくり返す勢いで、朱雀がバンッ!と机に手を付き、猛然と立ち上がる。


朱雀の大声で、テンションの高い3−5も一気に静まり返った。
こんなに声を荒げる朱雀を見るのは、俺も初めてのこと。

俺の目線に合わせて朱雀が落ち着きを取り戻した口調で続ける。

「白虎は玄武や青龍と違って、甘くはない。あやつは己に害する者であれば、ためらいなく打ち捨てるのだ」

俺は朱雀の迫力に押され、黙って頷く。

謙吾とリョウはその緊迫さがさほど伝わっていないらしく、給食のおかわりに席を立っていた。

ちょっとは話聞こうぜ・・・



そんな熱を帯びた給食時間が終わり、5時限目の授業もほどなく終った。
生徒は皆騒ぎながら玄関へ向かっていく。

放課後の捕獲作戦は始動した!

朱雀にハゲ林へ行くのを止められている俺たちは、朱雀に内緒で山へ行くことにした。

「朱雀、俺たち山Tにイット・イズ・コール、だから先に家に帰っててくれないか?」
朱雀の肩にポン。と手を置き、諭すように語りかける俺。
英語はデタラメだが、必殺技には違いねぇ。

「『やまてい』に・・・いと、い、えずこーる? うむ・・・ならば仕方あるまいな」

口をもごもごさせて、最後は頷く朱雀。


勝った・・・!!

朱雀がおとなしく学校を出て行くのを確認した後、俺たちは急いでハゲ竹へ向かった。












ケータイ表示 | 小説情報 | 小説評価/感想 | 縦書き表示 | TXTファイル | トラックバック(0) | 作者紹介ページ


小説の責任/著作権は特に記載のない場合は作者にあります。
作者の許可なく小説を無断転載することは法律で堅く禁じられています。




BACK | TOP | NEXT


小説家になろう