47.ハゲ竹へGO!
昼のチャイムが校内に響き渡る。
給食を食べながら、俺と謙吾とリョウおまけとして朱雀が作戦会議を開いていた。
「でも、ハゲ竹林(略してハゲ竹)ったって、かなりでかいし簡単には見つかんねぇと思うな」
顎に手を置き、リョウは難しい顔をした。
その言葉に、朱雀がピクリと眉を動かす。
「竹林・・・あの西の林に何をしに行くのだ?」
この表情、少し機嫌が悪いのだと、俺だけが感じ取った。
「ちょっとね、山Tの飼い猫が逃げちゃってさぁ〜俺たちが仕方なく探しに行くわけ」
さも自分は悪くない。みたいな言い草だな、謙吾!
「『やまてい』・・・?」 小首をかしげる朱雀。
朱雀には『ティー』が聞き取れないらしい。お前はおじいちゃんかよ?
「そゆうこと。朱雀は関係ないから、ついて来なくていいんだぜ?」
俺がからかうように、意地悪く言った時、思いもしない返事が返ってきた。
「ハル! 西の林へは行ってはならぬ! あそこは白虎が有する領地、あの地にだけは行ってはならぬ!!」
給食の食器をひっくり返す勢いで、朱雀がバンッ!と机に手を付き、猛然と立ち上がる。
朱雀の大声で、テンションの高い3−5も一気に静まり返った。
こんなに声を荒げる朱雀を見るのは、俺も初めてのこと。
俺の目線に合わせて朱雀が落ち着きを取り戻した口調で続ける。
「白虎は玄武や青龍と違って、甘くはない。あやつは己に害する者であれば、ためらいなく打ち捨てるのだ」
俺は朱雀の迫力に押され、黙って頷く。
謙吾とリョウはその緊迫さがさほど伝わっていないらしく、給食のおかわりに席を立っていた。
ちょっとは話聞こうぜ・・・
そんな熱を帯びた給食時間が終わり、5時限目の授業もほどなく終った。
生徒は皆騒ぎながら玄関へ向かっていく。
放課後の捕獲作戦は始動した!
朱雀にハゲ林へ行くのを止められている俺たちは、朱雀に内緒で山へ行くことにした。
「朱雀、俺たち山Tにイット・イズ・コール、だから先に家に帰っててくれないか?」
朱雀の肩にポン。と手を置き、諭すように語りかける俺。
英語はデタラメだが、必殺技には違いねぇ。
「『やまてい』に・・・いと、い、えずこーる? うむ・・・ならば仕方あるまいな」
口をもごもごさせて、最後は頷く朱雀。
勝った・・・!!
朱雀がおとなしく学校を出て行くのを確認した後、俺たちは急いでハゲ竹へ向かった。 |