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魔法使いの菓子屋  作者: クドウ
第五章
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3年になると任意の剣術大会があるので、武術の選択は剣術にした。

これはオースティンも一緒だ。

相変わらずライバル認定のようで、同じものにすると宣言されていた。



自然魔法の授業は、クラス単位1コマ、選択魔法3種それぞれ1コマと、2年の最後と変わりはない。

クラス単位の授業が無詠唱魔法に入るので、無詠唱でも点数が貰えるようになる。

詠唱の出来ないイチイにはそれが凄くありがたい。

授業にも参加出来るようになるので嬉しい。





「イチイ」


「こんにちは、オースティン」


剣術の訓練場までそのまま連れ立って歩く。


「確か剣術は経験があると」


「ああ、うん。この学校に入学する前に、知り合いの冒険者に習ってたんだ」


「ほう、それは楽しみだ」


オースティンがにやりと笑う。

えー・・・何だか面倒な予感がする。


「貴族は幼い頃から剣術を習う。ただ実践経験は少ない」


「へぇ」


「貴殿は経験豊富だからな、きっと剣術も実践に特化していることだろう。勉強になる」


「いやいやいや。剣術はそこまで実践してないから期待しないで欲しい」


ほぼクライスによる指導のみだ。

実践とは言わない。





「うげ」


訓練場には30人以上、集まっていた。

剣術は人気だと聞いていたが、予想以上だ。

その中に嫌な人間を見つけてしまった。

しかも気付かれた。


「イチイ・ディ・プリアレスト!!」


「はーい・・・」


「先日は世話になったな。剣術ではそうはいかないぞ、覚えてろよ!」



ブラックマンはどうやら、剣術に覚えがあるようだ。

ああ面倒臭い。



まずは準備運動から開始、全くの初心者はいないので2人1組で軽く打ち合う。

簡易防具を身につけ、イチイはオースティンと組みになった。

本当に軽く打ち合う。

交互に剣を繰り出し、剣で受け止める。

剣の持ち方、打ち方は全員大差ない。

今回はイチイも奇抜なことはなく、悪目立ちもしていない。


少しずつスピードを上げて打ち合う。

特にミスはなく、淡々と進む。

途中で休憩が入り、1人ずつずれて組を変え、繰り返す。

初日なのでこの繰り返しで終わりらしい。

来週は実力を見るためにトーナメント戦を行うようだ。

オースティンの期待に満ちた目とブラックマンの視線がウザい。

憂鬱である。



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