手製のチョコレート(200文字小説)
200文字小説です。
「貴方のために私が初めから作ったチョコレート。受け取ってくれる?」
「え、本当?」
「本当よ。まずは気候風土に見合ったカカオを栽培して、サトウキビも育てたの。
収穫したら最新鋭の技術と秘伝のノウハウでチョコレートにして、それを基幹産業にしながら工場を中心とした社会を形成。
住民が集まり独立戦争で主権を認めさせ、国家として成立。
国の名前は、手。
わが国で作られたこれは手製チョコレートなのよ。
もらってくれる?」
チョコレートのような余韻をお楽しみいただけたら嬉しいです。