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学校1のゲーマーと学校1の天才が迷い混んだ生き残るためには勉強が必要な世界 作者:サブローム狼

第4章 この世界よりも血の気が多い盗賊

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第36話 終わりと始まり

「オオオオオオオオオ……」

カカリはけたたましく雄叫びを上げる。もうそこには人間であった痕跡など残っていなかった。

「これはマジでヤバイんじゃないか?」

「私的にはなんとかなる気がするけど……」

「少しステータスを見てきます」

そう言うと、モルはカカリであったものの方へ向かっていった。そして、しばらくすると、恐ろしい形相で帰ってきたのだ。

カカリ

国語 2314
数学 1685
英語 2141
理科 1863
社会 2212

「これは……」

「流石にきついわね」

「幸いまだこちらには関心がないようですし、少し作戦を考えましょうか」

「ああ。そうだな」

3人で作戦を考えていると、遠くからなにか聞こえる。

「オオオオオオオオオオオオオオオオオオ!」

まだ叫んでいるよ。いったい何があるって言うんだ。
その声は遠くまで聞こえたのか、なにかがやって来る音がした。近くの草むらが揺れる。そこから、見慣れた兵士と、縄で縛られた盗賊―シュウシが現れたのだ。

「これは……いったい何事だ……?」

オームがシュウシに声をかける。しかしシュウシも何がなんだか分かるわけがない。
更にそのあとすぐに、アボとポトゾルが帰ってきた。

「どうしたんだ? 安全なところ、病院とかに連れていったんじゃないのか?」

その言葉にアボは少し申し訳なさそうに答えた。

「実は体温調整の魔法が使える兵士が待機していまして、その人に治してもらいました。本当はそのあと万事をとって病院に行く気だったのですが、ポトゾルがどうしても帰ってきたいと言うので……」

なるほどな。なんだかんだ言って皆、揃ってきたということか。
更にそのあとパスカルもやって来て、8人でカカリを見上げる。

「オオオオオオオオオオオオオオオオオオ……」

なんだ……? あいつ雄叫びを上げることしかしてなくないか?

「様子がおかしいですね……。何があったのでしょうか」

「カカリ様! どうか……どうかご無事で……」

各々がそれぞれ思ったことを言う。確かにカカリはこちらを見ようとしないし、それ以前に動こうともしない。明らかに様子がおかしいのだ。

そして、次の瞬間、そのカカリであった巨大な化け物が、ポロポロと砕け始めた。

「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」

雄叫びが最大まで大きくなる。僕たちは耳を塞がずにはいられなかった。

「オオオオオオオオオ……オオ……オ……」

やがて悲鳴のようにも聞こえるその声は、徐々に小さくなっていき……、

「オ……」

そして、消えた。
僕たちは何が起こったのか理解できなかった。特にシュウシは目の前で起きたことが信じられないようだった。

「な、なんだよ……これ。カカリ様だよな……。いや! 違う! あんなのがカカリ様のわけがない! そうだ! 何かの間違いなんだ! 勘違いしているだけなんだ! そうだよな!」

そう言ってシュウシは僕の肩を揺さぶる。僕は何も答えることができなかった。
辺りが静まり返るなか、突然ひとつの声がした。

「やはり異種混合はダメですかねぇ……。カカリさんには伝え忘れてましたねぇ……。吸収するのは人類だけにしとけよって……。まあ、面白いデータが取れたのでそれでいいんですけどね」

その声がした後ろの方へ振り向くと、一人の老人が立っていた。

「何ものだ! お前!」

オームが老人に声をかける。もちろん警戒した様子で。

「何者ですか……。取り合えず魔類とだけ言っておきましょうか。私としてもこれ以上無駄なことはしたくないので」

「どう言うことだ! それは!」

そう言ってオームがその老人に近づく。しかしある距離まで近づいたとき、オームは足を前に出すのをやめた。よくみると足が小刻みに震えていた。

「そうそう。それが賢明な判断ですよ」

そう言うとその老人はオームを見つめた。

「ムスビ様。変える準備が整いましたよ」

更にもう一人やって来た。その男は見覚えがある顔だった。あの雪山の時の、そうあれは

「レン「お兄ちゃん!」

僕がすべてを言い終わる前に、ポトゾルが口をはさんだ。なんだよ……。せっかく名前が言えそうだったのに……。ん? て言うか……お兄ちゃん!?

「だよね! ラトソルお兄ちゃんだよね!」

あまりにテンションが高くなっているからか、ポトゾルの口調が変わっていた。こちらが素の口調なのだろうな。

「……。残念ながら君のお兄さんではない。生まれ変わったのだよ。レンタイと言う名で!」

「でも、それは! 操られて……」

ポトゾルの声がだんだんと小さくなっていく。

「話は終わったようですね。そろそろ帰らせていただくとしようか」

そう言ってムスビと呼ばれた男とレンタイはこの場を去ろうとする。

「待て!」

僕はとっさに彼らを引き留めた。そして、彼らにゆっくりと近づく。このままではいけない気がしたのだ。

「まだ何かすると言うのですか……。これを見ても!」

そう言ってムスビとレンタイは僕の目の前に現れた。そして、僕の目に映ったのは衝撃的なものだった。

レンタイ

国語 2315
数学 521
英語 1685
理科 1236
社会 4215

ムスビ

国語 6325
数学 8421
英語 6142
理科 9052
社会 5112

「あ……あ……」

「さて、私達は本当に帰らせてもらうとするよ。これが人類と魔類、そして、属性類のステータスの差だよ」

そう言って彼らは消えた。残ったのはただただ喪失感だけだった。

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