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学校1のゲーマーと学校1の天才が迷い混んだ生き残るためには勉強が必要な世界 作者:サブローム狼

第4章 この世界よりも血の気が多い盗賊

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第29話 レンヨウ シュウシ

しばらく歩くと、開けた土地についた。そこには古い洋館のような建物があった。そして、その門の前には多くの武装した人が集まっていた。みんな同じ服を着ている。多分兵士だろう。
近づいてみると、向こうもこちらに気づいたのか、こちらの方をじっと見つめている。その中でも、一人、見知った顔、オームを見つけた。

「結局来たのな」

オームが声をかける。

「ああ。来なければならないから来ました」

「だが、あの小さな子が居ないじゃないか」

「モルなら風邪を引いたので、何も伝えずに来ました」

「なるほどな」

ただそう一言オームは言うと屋敷の方を眺めた。オームたち兵士が乗り込んでいないのは理由がある。
それは何か、不思議な音が聞こえてくるからだ。叫び声とも、雄叫びとも聞こえるようなその音は建物の二階から聞こえてくるようだった。
その屋敷は、とても古びていた。その庭も大きいが、やはり目を引くのは建物の大きさだろう。町の中にはないほどの大きさだ。門はがたついていて、すでにその役割を果たしていなかった。庭も特に何もなく、玄関まで着くことが出来た。

「いくぞ」

僕は仲間たちに声をかける。僕の仲間たちの後ろに兵士がついてくる。兵士30人すべてがついてきているわけではない。10人くらいは庭で待機している。
扉を開けて中にはいると、一直線の廊下が広がっていた。見ると、横の扉は釘で打ち付けられており、まるでこちらに進めとばかりに道の分かれ道なんてなかった。
しばらく歩くと、奥に一人の男が立っているのに気づいた。

「来たか」

そう言うと片腕の男は剣を鞘から抜いた。彼は少し前に、モルによって腕をちぎられているのだ。もちろん、相手も納得しているようだ。

「さあ! 勝負だ!」

片腕のレンヨウは剣を振りかぶって、メイラを切りつけた。しかし、メイラは間一髪のところでかわした。
レンヨウは少し体制を崩したが、すぐに立て直すと、もう一度剣を構えた。
しかし、次の瞬間、レンヨウは膝をついた。彼は少し苦しそうにしている。彼の踏んでいる廊下の板がミシミシと鳴る。まるで彼の体重が増えたかのように。
後ろを見ると、パスカルが何かスキルを使っている。圧力操作だ。

「先に行って! あとで追い付くなんて言わない! すべてが終わるまで私がこいつを引き付ける!」

迷っている暇などない。ただひとつここで答える言葉は

「分かった!」

ただ、その一言だけだ。先に行けるのならば、相手の戦力を分散させられるのならばそれが一番いい。僕たちは、レンヨウをパスカルに任せて先に進んだ。
しばらく歩くと、裏庭に出た。裏庭には何もないように見えた。すると、木の陰や、草むらから盗賊がぞろぞろと出てきた。

「決着をつけようか」

シュウシはそう言うと、盗賊たちと共に構えた。ポトゾルが、落ちている小枝を拾う。僕も剣を抜く。今にもお互い斬りかかりそうだった。しかし、すぐにその状態は崩れた。
僕たちの間の前には多くの鎧が現れた。兵士たちが、僕たちの前に立ったのだ。

「こいつらは俺たちに任せろ。お前たちは早く行け!」

そう言うと、オームはシュウシに斬りかかった。オームとシュウシが剣を交える。それに合わせて兵士たちも盗賊たちに斬りかかる。僕たちは、後ろで金属の当たる音を聞きながら、外にあった階段から2階へ上った。
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