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学校1のゲーマーと学校1の天才が迷い混んだ生き残るためには勉強が必要な世界 作者:サブローム狼

第3章 この世界よりも異常気象がひどい世界

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第23話 コバルト=ドラゴン

コバルトドラゴンはしばらく辺りを見渡すと、静かに、そしてそっと羽ばたいた。翼を広げた大きさは5mくらいだろうか。天井も体育館と同じくらいあるため、頭を打つなんてバカな真似をしてはくれない。

「なあ、これはヤバくないか。僕たちもう武器が無いぞ」

「そうですね。逃げるのがもっともよい手段な気がします」

「どうする? 逃げるの?」

ふむ。確かにこれは逃げた方がいいな。そう思って、入り口の方へ向かって走っていく。
しかし、コボルトの方が速い。高速ではばたくと、一瞬でなにかを加えた。

え? 何かって? 僕ですが。

「助けてくれぇぇぇぇ!」

連れさらわれてく。モルはそれに気づくと、必死に石をコボルトに投げつける。しかし何も効果が得られない。メイラに至ってはなにもしてくれない。

「メイラ! 助けてくれ!」

するとメイラは少しうつむいて、

「いや。 だって助けるためには、そのドラゴンを攻撃しなきゃいけないもの」

……。あいつ……! 人は平気で殴るのに、モンスターは傷つけられないってか。あとで何かお仕置きを考えとかないとなぁ!
っ!そんな場合じゃない!

「だ、誰か! 今にも僕、食われそうなんだけど!」

「ああ! セツナさん! なんとか! なんとか耐えてください。今方法を考えますので!」

そう言いながら、モルはリュックを漁る。しかし何も準備できてない。というか映画版で役に立ててないドラ○もんみたいなことになってるし。
そう思っていると、ドラゴンが動いた。ヤバイ。こいつ僕を食べるモーションに入りやがった。
その時、2人の会話が聞こえてきた。

「お。なんか明るいところがあるぜ。 人が居るかもしれん」

「そうみたいだな。シュウシ。本当にやらせるのか」

「ああ。そうしないと俺の気がすまねえ」

2人の見たことのある影が、この空間のなかに入ってきた。あいつらは……確か。モルの盗賊のリーダー(違ったけど)と、えーと。あ! あの鉱石のところに居たレンヨウとか言う盗賊だ。
その2人がこちらを向いた。そしてしばらくの間沈黙すると、

「ああ! テメーらは!ここで会ったが100年目! モルを返してもらうぞ!」

そうシュウシが叫んだが、またしばらくの間沈黙する。そして、シュウシはまきびしを腰に着けていたポシェットから取り出すと、僕にめがけて投げつけてきた。
あ、これ死んだな……。
そう思った瞬間、まきびしは急に進む方向を変えた。そしてコバルトドラゴンの体に刺さった。コバルトと言うだけあって体は固いのだが、まきびしはしっかりと刺さった。その衝撃で、僕の体を放す。地面に落ちそうになるのをやはり、メイラが拾って、モルの居る場所に連れてきてくれた。

「セツナさん! 大丈夫ですか? 怪我はないですか?」

「ああ。何ともない」

怪我の方は何ともない。ただ僕には目の前のドラゴンよりも大事なことが頭のなかによぎった。
何であいつは僕を助けたんだ? 僕が食われた方が、モルを取り返す分には都合がいいはずなのに。
すると、シュウシが口を開いた。

「……勘違いするなよ。俺はお前ら全員が揃っているところに勝ってモルを連れ返す。一人でも欠けたらつまらないからな」

その言葉に僕たちが唖然として突っ立っていると、シュウシが

「つ、つまり! 俺としてはだな! ここは一旦共闘ってことでいいんじゃないかなと思ってるんだぜ!」

そう一言付け加えた。

「ふーん。 あれ? それで? 全裸土下座は?」

レンヨウがシュウシに何か話しかけている。ここからじゃよく聞き取れない。

「い、いや。あれはだな……。まさかモル達だとは思わなかったしだな……」

「ふーん」

するとレンヨウが少し笑ってこちらを見た。そして近づくと。

「なあなあ。あそこのおっさん、女の子達を裸にして土下座させる気だったらしいぜ」

「てめぇぇぇ! こらレンヨウ! なにいってんだよ! 冗談に決まってるだろうがぁ!」

シュウシがレンヨウに向けて針金のようなものを飛ばす。レンヨウは軽くその攻撃をかわした。

「おっと。あぶねぇな。仲間に飛ばすもんじゃねえだろ」

「うるせぇぇ! いいから黙ってここで力尽きろ!」

2人がなぜかおいかけっこを始めたのを見て、メイラが一言呟いた。

「なるほどね……。変態の周りには変態が集まるっと」

あのー。メイラさん? 変態って誰のことでしょうか? レンヨウのことですか? ねぇ。一体誰のことをいっているのでしょうか。
そんな目で、見つめていると

「あんたに決まってるじゃない」

……うわぁぁぁぁぁ! あんまりだぁぁぁぁ!
僕は走って出口に向かい始めた。しかしそれは大きな黒い影に阻まれる。そこには今まで忘れられていたであろう、コバルト=ドラゴンの姿が、目に映った。
すると後ろで、剣を鞘から抜く音がした。シュウシとレンヨウが剣を抜いたのだ。

「お、おい! 危ないぞ! こいつは!」

「鉄などの物質をくっ付ける。だろ? それぐらいは知ってるぜ!」

そう言いながら、シュウシが走ってコバルトの足を切りつける。しかし、その攻撃は少しだけ傷跡をつけただけで弾かれてしまった。

「いってぇ。さすがにかてぇな」

何故だ? なぜ剣がコバルトに付かないんだ?

「それはこの剣がアルミと銅なんかで出来た合金だからだ」

後ろからレンヨウが解説をしてくれる。

「盗賊としては重い武器は装備しない方がいい。だから少し切れ味が劣るかもしれないが、こっちの武器を使ってるんだ」

なるほど。合理的だ。しかし、確かにその分の切れ味じゃ、敵を倒せないんじゃないか?

「さあて、俺も戦闘に参加するかな」

そう言うと、レンヨウもコバルト討伐に参加した。そうか。よし。僕も参加するかな。出来ること無いけど。

「おい! セツナとか言ったな! お前は俺たちに指示を出してくれ!」

シュウシが叫ぶ。なるほど。それなら僕の得意分野だ。この場合やることは決まっている。

「モル! メイラの攻撃力をコピーだ!」

すると元気よくモルは飛び出して、メイラの前でコピーを使った。
モルの目が怪しく光る。コピー成功だ。

「なるほどな。これは確かにカカリ様が欲しがるわけだ」

シュウシが呟く。

「よし! これで僕たちの勝ちはほぼ決まったもんだ! メイラの攻撃力を持ってして、破壊できないものはまだない!」

こうして、モルをコバルトのもとに送り出したその時だった。 突然、灯りが消えた。

「なっ! 一体何が!?」

ポトゾルの方を見ると、ポトゾルが倒れていた。僕は急いでポトゾルのもとへ向かう。ドラゴンに攻撃された様子はない。一体何がっ?

「お腹が空きましたぁ」

……なんだって
その一言にすぐに誰も突っ込みを入れることは出来なかった。




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