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学校1のゲーマーと学校1の天才が迷い混んだ生き残るためには勉強が必要な世界 作者:サブローム狼

第2章 この世界よりも戦いが多い学校

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第10話 高速の生徒 1

「ここが学校です。ってまあテスト受けているんで知っているとは思いますが」

セツナはモルに言われて学校まで来ていた。そして、既に編入手続きもすんでいるみたいだ。

「……やっぱり通わないとダメ?」

「ダメです。せめてバイトではなくならないと話になりません」

モルが冷たい言葉を放ってくる。

「でも、たった1ヶ月ですよ。短期集中コースなのですぐに終わりますよ」

モルが教材が入った袋を渡してくる。それを受けとると中身を確認した。
中には数学、理科、英語の教材が入っていた。

「あれ? この3教科だけなの? 」

その質問にもるはもうひとつ袋を出しながら答えてくる。

「ええ。見た感じ、国語社会は本当に苦手そうですし。いいところを伸ばすべきです」

「そうかぁ。ところでそのもうひとつの袋は?」

「あ、一応わたしも通いますので。その準備です」

そう言うとモルは袋から教材を取り出した。見ると国語数学英語社会理科すべてとっているようだった。
……しかしこの世界で凄く気になることがある。この世界で使われているのは日本語だし、数学、科学論が一緒なのはまあわかる。ただ……英語と社会ってなんなんだ?

「英語と社会っていったいなんなんだ?」

「知りません」

モルが即答する。モル曰く、英語も社会もイマイチよくわからない教科らしい。実際に使うことはなく社会もただ妄想の世界について学んでいるだけと考えられるらしい。
この世界って世界があって、ゲームから繋がれているのかなぁ?それともゲームによってこの世界が生まれたのかなぁ?

「とにかく学校に通いますのでお入りください」

モルが背中を押してくる。そのまま校門をくぐる。
中に入ると校庭の木々が歓迎するかのようにざわめいた。校庭の木々は青々しくたたずんでいる。現実にいた頃は二学期、つまり秋くらいだったのにこっちではどうやら夏のようだった。
校庭では生徒たちが遊んでいた。……なんか殴りあって。

「あ、あれはですね。授業の一環ですね。自分のステータスがどれくらいか学ぶのと同時に、戦闘スキルを身につけます。ステータスだけ高くても何にもなりませんからね」

あ、なるほどな。確かにステータス高くても戦えないと使えないからな。どこかの誰かさんみたいに。

「ん? ってあれ? メイラは?」

メイラがいないことに気づいた。大体一緒に行動するのに。

「あ、彼女ならクエスト受けに行ってますよ。と言っても配達ですけどね。ちょっと遠くまで行ってもらっているので当分帰らないかもしれませんが」

あー。なるほど。まあめいらは学校に行く必要ないしな。それなら稼いでもらっとくのが一番か。
そんな考え事をしていると向こうの戦っている生徒が声をあげる。

「あ! モルじゃん! 久しぶり! また学校にかよい始めるの?」

そういってポニーテールの女の子が近寄ってくる。年は……中学生くらいかな。

「うん。色々あって。あとこっちにいるのが冒険メンバーのセツナ。ちょっと勉強させに来たんだ」

もるがその友達に返事をする。その間に他の人たちも集まってきたようだった。
集まってきた生徒は4人。これにモルを加えた5人でよく遊んでいたらしい。

「えっと私は<アンペア>。よろしく」

ポニーテールの女の子が自己紹介をする。全体的に顔が整っていて、モテるんじゃ無いかなぁと思った。
「ウチは<パスカル>。好きな食べ物は混ぜご飯」

なぜここで好きな食べ物を……。そんな説明をしてきたのはもると同じくらいの髪の毛の長さで、前髪をくくっている少女。

「ああ。俺は<ボルト>。んで、こっちの髪の毛がかかって目が見えてないのが<ワット>。よろしく」

ボウズの男の子が声をかける。なるほど愉快そうな仲間たちだ。

「いやー。しかしモルとまた学校に通うなんて思ってもなかったわね」

アンペアがそんなことを言う。

「まあ、私もびっくりだよ」

モルがそれに返事をする。こいつの敬語って常にかと思ってたけど、僕たちが年上の人だから敬語を話していただけなのかな。そういや打ち解ける前はタメ口だったような。

「な、なあ。これアボにも伝えるべきなんじゃないのか」

ボルトがワットに耳打ちをする。

「……するべき」

ワットは少し呟くと日陰の方に行って休み始めた。

「よし! ちょっとアボを読んでくるわ」

そう言うとぼるとは校舎の方に走り出した。

「あれ。アボを呼ぶの。まあ、モルのライバルだったし。それに面白いものも見えそうだし」

パスカルがそんなことを言う。面白いもの? それっていったい……。

「あ、あの。なんですか? 見せたいものがあるって」

すると校庭のほうから眼鏡をかけた少年が出てきた。少年は背が高く、170はありそうだった。13にしては高いかな。

「いいから見てみろって」

ボルトがモルを指差す。

「え? あ! ああっ! モルさん!ど、どうしてここに」

アボ、と呼ばれている少年はみるみるうちに顔が赤くなっていった。あ、分かりやす。

「アボ。久しぶり。元気にしてた?」

モルがアボに話しかける。

「え? あっ! はっ! どうして今さらここに。もうでていったんならそれでいいじゃないか」

アボが冷たく接する。ああ。もっと素直になればいいのに。

「いやー。色々あって。よろしく」

その言葉を聞いたあとアボはこちらに気づいたようだった。

「あれ? こちらのお方は?」

「ああ。この人は私の冒険メンバーなの」

そういって紹介されたので自分の名前を名乗る。すると向こうも一歩前に出て自己紹介を始めた。

「僕は<アボガドロ>です。大体皆からはアボって呼ばれています。よろしくお願いします」

あぼは礼儀正しくお辞儀をすると

「では、勉強があるので」

そう言うと校舎の方に戻っていった。
その後ボルトと、ワットも教室に戻っていった。
残った二人の少女とモルが昔ばなしに花を咲かせる。

「けど、モルがいなくなってもう2年も経つのね。早いような遅いような」

「やっと学校を卒業したときのもるの成績に追い付いた。本当、モルは気持ち悪いくらい頭がよかったもの」

……は? え? なに? モルってそんなに頭よかったの?

「やめてよ。あれからほとんど勉強してないから全然成績伸びてないんだよ」

「それでも今の私たちと同じくらいでしょ? いいなぁ」

「あれ? そういえばアボはどれくらいになったの?」

「ああ。アボは唯一もるといい勝負できてたものね。アボが卒業してからずっと勉強してるわよ。気持ち悪いくらい」

「へぇ。ちょっと見に行こうかな」

「そうね。ここで話すのも何だかおかしいし一旦教室に入りましょう」

こうして僕たちは教室に向かった。



……しかしモルって頭よかったんだなぁ。







――――――――――――――

そのまちの入り口は何やら騒がしかった。

「どこのものだ!」

臨時で雇われている門番が叫ぶ。その視線の先には二人の背の低い黒毛と金髪の男が立っていた。

「うーん。どこのもの? どこのもになるんだろうね僕たち」

「どこのものでもいいよねそんなこと」

そう言うと首がとれているもう一人の門番の体を蹴り飛ばした。

「そんなことをする正体不明のやつをこのまちにいれることはできん! 立ち去れ!」

門番が声をあげる。
すると一瞬。髪の毛が黒いほうの男が姿を消した。と思うと町のなかに入っていた。

「え? クスクスいれることができない? ごめんね。『已に』入らせてもらったよ」

その男は笑って見せる。

「貴様! いったいどうやって!? 」

門番は驚いた様子だったが、すぐに気持ちを建て直すと、門をくぐってない方に剣を振りかざした。が、そこの攻撃は肩のところで勢いが止まった。

「何だか弱いなぁ……『未だ』攻撃を与えられず、か」

そう言うともう一人の男も町の門をくぐった。

「く、くそ! 行かせるか! 命に変えても」

そういって門番は剣を振り上げ二人に襲いかかった。

「……命に変えても? へぇ。それって命がなくてもできることなのかな。 だってあなた『已に』死んでしまっているのに」

「『未だ』死んでることに気づかないなんてね。ビックリだよ」

次の瞬間、門番の首は吹き飛んだ。刹那。いつ攻撃されたかもわからないような攻撃で。

「はあ……。目立っちゃったな。まあいいか。すぐに用事を済ませば」

そう言うと二人は町の奥深くをめざして歩いていった。



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