予知夢
私は数年に一度の頻度で予知夢を見ていた。
5歳のころ見た予知夢は両親に魔術書を買ってもらう夢。
その夢を見て私は初めて魔術に興味を持った。
10歳のころ見た予知夢は都市の大きな魔術師学校に入学する夢。
その夢を見てから、子供だまし程度の魔術に満足していただけだった私は考えを改め。
勉強方法を変え、より深い魔術の勉強に取り組みはじめる。
入学した魔術師学校で、予知夢を見るのは光精霊の力のおかげだと習った。
精霊の力は体に現れ
金の目と赤い髪を持つ私はどうやら、光と炎の精霊を身に宿しているようだ。
17歳のころ見た予知夢は旅に出る夢。
その夢を見たとき、初めて予知夢に従うことをためらった。
なぜならその時にはお城へ勤める資格を持っていて、将来を約束されていたようなものだったから。
結局は城の誘いを断り旅に出たのだけど、これでよかったのか首をひねり悩む日々が続く。
そして、20歳のころ見た予知夢は・・・・
******
窓を開けると綺麗な青空、いい旅立ちの日になりそうだ。
22歳になった私は旅の途中で出会ったお師匠様の弟子になり。
その後、お師匠様の活躍が認められ、私はお師匠様とともにお城勤めの魔術師になった。
旅をしてた頃に聞いた噂によるとお城はドロドロとした人間関係、悪い人のたまり場だったらしい、が
私たちがお城に上がった時には人数が少ないけど、一生懸命なにかをなそうとする人たちが揃っていた。
どうやら第一王子であるグライ様が王に就任したときから何かが変わり始めたらしい。
その城の一員として選ばれたことは誇らしくあり、師匠と一緒に緩やかに微笑みあって喜んだ。
そして、お城に来てから数年たち、27歳になった私は決意する。
「お師匠様の弟子」を卒業することを。
お師匠様は私より3歳年上の30歳という
有名な魔術師としては珍しい若さだけど、性格はずいぶん落ち着いていて
ここにずっといたいと思わせるような柔らかい雰囲気をしている。
師匠は優しいから何も言わないけど、そろそろ私は弟子を卒業する時期なのだと思う。
普通は25歳ごろになると弟子は卒業して一人前の魔術師と認められる時期だ。
半人前の弟子をずっと抱えたままの師匠は周りからも何か言われていてウンザリしているのだろう。
現に師匠からは何かいいたげな視線を感じることが時々あり、最近ではその頻度が増した。
この年になっても師匠について回るなんて申し訳ない。という居た堪れない気持ちと
周囲からの嘲りに、師匠の傍にいつまでも居たいという気持ちが負けてしまった私は決心する。
師匠から突き放される前に私から出て行こう。
優しい人にはきつい言葉は言いにくいだろうし、聞きたくない。
顔を見ると決意が揺らぐから、何も言わず旅立とう。
でも最後の挨拶だけは手紙に残して部屋をそっと抜け出す。
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・・・・・という夢だった。
27歳になった今の状況を一言で言うと、最悪だ。
予知で見た夢とは違い、空は常に暗闇に覆われ日を見ることはない。
一日中、あたりを探りながら行動しなければ、いつ魔族に襲われるかわからない生活をしている。
安全なところなどどこにもなく、城も安全な場所ではない。
むしろ、城の内部がこの悪夢を助長させているため、あの城自体が危険だと言ってもいいぐらいだ。
予知で見た王に立つべき、第一王子グライ様は行方不明だし。
変わりに王に立ったのは、魔族に襲われて国が滅びかけている現状などどうでもいいといわんばかりに
毎日、酒池肉林を繰り広げている第二王子のシェルマ様。
優秀なはずの騎士団はシェルマ様の下手な指示により、その強さを生かせず数を減らせるばかり。
王の周りにいた優秀な者たちはシェルマ様の不況を買い、投獄や辺境の地へ飛ばされてしまった。
何もかもが最悪。
そしてもう一つ大きく違うこと、それは私のそばに夢で見た師匠はいなかった。
何を間違えたのか。
それはきっと20歳の頃に見た予知夢通り旅を続けなかったからだろう。
なぜ旅を続けなかったのか。
その理由は簡単、師匠に出会いたくなかったからだ。
どうせ分かれて辛い思いを胸に抱くはめになるのなら、はじめから師匠になんか会わなくてもいい。
後に抱く思いを知ることなく師匠に出会えたのなら、素直に出会えたことに感謝をして幸せをかみ締め
自分で選んだ別れの辛さも耐えることができたのかもしれない。
でも、最初から訪れる別れを知ってしまえば、師匠に出会うことは恐ろしいことに変わる。
旅に出ないという選択肢もあるが、予知夢通り、私には色々な事が耐えられそうにもないし
もし、耐えられたとしても後々、師匠から直々に弟子の卒業を言い渡され、出て行けと言われるのも御免だ。
レンガ色の赤い髪を見つめため息をつく、もっと華やかな容姿
かわいらしい容姿をしていたらこんなに悩むことはなかっただろう。
師匠に思いを伝え、離れたくないと縋りつくことも出来たかもしれない。
でも現実はお世辞にも艶やかとは言えない、手入れしても無駄なボサボサの赤い髪。
どこにでもいるような平凡な顔に不釣合いな金色の瞳。
こんな私ではとうてい勇気は出せないし無謀だ。
正に”当たって砕けろ”。
さらに思い人の師匠はというと、櫛が一度も引っかからないような、さらさらの金髪に黄金の瞳。
笑うとへにゃりととける顔がたまらなく可愛い。
あの顔が拒絶の色をしたとき、きっと私は生きていけないほど絶望するだろう。
私は砕けて関係がすべて終わるよりも、かなうことは無いが
もしかしたらという馬鹿な希望を胸に生きていく方がまだましだ。
でも、私が予知夢に従わなかったのは師匠のことがあるからであって
国をこんな目に合わそうと思ったわけではない。
それに、私が旅を続けないからといって世界がここまで違うとは思いもしなかった。
予知夢では22歳の頃、師匠が考案した魔法道具で魔族の弱体化に成功していたが
現実で私が22歳の頃、そんな魔法道具も師匠の名前も聞かなかった。
予知していた未来が少し変わったのか、とその時はそんな程度で思っていた私は
旅の途中で見つけた小さな村で魔術師の仕事を請け負って暮らしていた。
小さな村では魔術を使えるものは私以外誰もいないため、村の結界や警護、おまじないなど
様々なことを依頼され忙しく日々を過ごしていく間に気づけば27歳となり、国は最悪な状況となっていた。
光精霊も闇の力に押され、数が減り
予知夢の力も弱まり、私は未来を見ることが出来なくなってしまっていた。
私が住む村まで魔族の手が及ぶようになり、このままでは駄目だとやっと決意する。
師匠を探そう。
夢の中で見た師匠が住んでいる場所は、海の近くの港で貿易が盛んな町の
片隅にある小さなレンガで出来た家に住んでいた。
そして、現実でも変わることなくその家は記憶していた場所と変わらない位置に存在していて
ドアをノックして出てきたのも、夢の中で見た師匠だった。
「何故来たんだ・・・。」
私の顔を見たとたん呟いた一言で胸がズキリと痛む。
あんなに穏やかで優しい師匠が初めて会った人、私に向かってそんな言葉を吐くとは予想していなかった。
「あの・・・私、シリアと言う者で・・・突然押しかけて申し訳ありません。」
頭を下げると、師匠は私の好きな笑顔ではなく歪な笑顔で皮肉げに笑った。
「知ってる。」
「え。」
「何もかも知ってる。君の事。・・・いや、やっぱり分からない。」
扉の前で戸惑う私に、師匠は横にある簡素な椅子を指差し、座ってとそっけなく言う。
そう言った師匠はお茶の用意をするためか奥の部屋に向かう。
師匠の家は小さく・・・そして汚かった。
洗濯物もそこらじゅうに放ってあり、壁にはカビが生えていた。窓を何年も開けてないのだろう。
「砂糖は3つでよかったよね。」
「・・・はい。」
私は戻ってきた師匠を訝しげに見る。
甘党に見えたから・・?偶然・・?それとも・・・・
師匠は先ほど見せた歪な笑顔ではなく、少しなきそうな笑顔で私の眉間をさする。
「考え事をするとしわを寄せる癖はやっぱり同じなんだね。」
目を見開き師匠を見る。
ふっと一つ息を吐いた師匠は椅子に身を沈ませた。
「僕もね。予知夢が見れるんだ。」
「え。」
君からは見れると夢で教えてもらったけど、僕からは教えてなかったね。と師匠が言う。
「君と出会う予知夢を見たよ。一緒に生活して、お城での生活も。すべてがまさに夢のようだった。
あの日々を幸せというんだろうね。」
遠い場所を見て言う師匠は疲れている顔だけど穏やかで本当に幸せそうで・・・。
金色の細めた目を見て思い出す。
精霊の力は身体的に現れると。
そして、師匠は金髪金目。光精霊の力をたくさん持っている人だった。
光精霊は予知夢を見るのに適した力。
そうか・・・師匠も同じ夢を見ていたんだ・・・。
その事に胸が少し温かくなった。
「私も幸せでした。」
私も同じ思いだと伝えようと口にした。
だけど。
師匠はその言葉を聞くと、急に立ち上がり、怒った顔で見つめてきた。
「君は・・!」
私がびくりと身をすくませると、師匠は頭を振る。
「ごめん。全部夢だ。夢の話なんだ。」
そうだ、私たちはともに生活をした記憶があるけれど、すべてが夢だ。
ただ、それは普通の夢ではない。
私は姿勢を正す。
「ですが、予知夢。光精霊が見せる夢でした。精霊が見せる夢は現実に起こる未来。
今見ている現実は・・・私が未来を変えた結果です。」
「・・・そうだね。」
「ですが、師匠も変えてしまいましたよね。あなたは開発した魔法道具を世に発表しなかった。」
師匠は下を向きうなだれる。
「今からでも遅くはありません。一緒に未来を元に戻してくれませんか?!」
勢いをつけ言ってみたが、師匠は下を向きうなだれたままだ。
「師匠・・?」
私の呼びかけに、師匠はゆっくりと顔を上げる。
「戻しても、何も変わらないよ。」
「え?」
「何も変わらない。」
「師匠・・?」
「・・・出て行ってくれ。」
ドクンと心臓がなる。
痛い。
この言葉を聞きたくなくて、夢の自分は逃げて。こんな思いをするのが嫌で現実の私も逃げたというのに。
どうやったって変わらないんだ。
私が下を向いたまま顔を上げないから、師匠は訝しみこちらに近づく。
「シリア・・?」
私の目から一粒、涙が零れ床にしみを作った。
ポタリと小さく響いた音が師匠にも聞こえたらしい。
「シリア!?」
右手が私の肩におかれ、左手で頬をとられ顔を上げさせられると
同じように泣きそうな顔の師匠がいた。
綺麗な金髪がお風呂に入ってないせいか、栄養が偏っているせいか
不規則な生活のせいか、鈍い色をしてボサボサしている。顔には伸びっぱなしの髭。
だけど、行動や表情は夢で見たあのやさしい師匠のままだ。
その顔を見て私は決心をする。
「出て行きません。」
師匠は目を見開く。
「私、もう弟子じゃないんです。いえ、あれは夢で現実は弟子でもなんでもないんですよね。
だったら、何で私は師匠って呼んでるんだろう。これからは、名前で呼びます。
いいですよね。ね、アルバさん。」
名前を呼ぶと、アルバさんと呼ばれた師匠は目に見えて固まる。
もうどうでもいいのだ。
嫌われようが、追い払われようが。
恐れていた言葉を聴いて、傷つき、そして一気に吹っ切れた感じだ。
私が師匠に嫌われようとなんだろうと、世界から見るとどうでもいいことなんだ。
師匠にやる気を出してもらって、魔法道具を完成させて世界を救う第一歩とする。
それでいい。
師匠はこんなところで落ちぶれた魔術師なんかしているような人であっては駄目なんだ。
本当は凄い人であることは私だけが知っている。
なら、背中を押すのは私の仕事。
うん。それでいい。
それから、アルバさんの髪を切り髭をそり、ご飯作りと掃除して、魔法道具をつくる手伝いの日々が始まった。
最初のころは表情が暗かったアルバさんも数日経てば私がいることになれて
数週間もすれば笑顔を見せるようになってくれた。
その笑顔を見て私は思った。
きっともう数日したら、魔法道具は完成するだろうと。
私が来る前から細々と研究はしていたようで、後は細かい部分を埋めるだけだった。
ただ数年前からぱったり魔術の類に手をつけなかったらしく、勘を取り戻すのに時間が必要だっただけ。
今日も徹夜になるかと思って、夜食の準備をしていると
部屋から出てきた師匠が今日はいらないといってきた。
まあ、最近根をつめていたからなぁ。
とその日はそれだけ思って特に何も追求することなくおわったけど。
そんな日が数日続き。
ついには昼間も魔方道具には手をつけず、花壇の水や掃除を始めてしまった。
「師匠・・スランプですか?」
私が後ろにいるとは思わなかったのだろう。
わっ、といって驚いて振り返った師匠は私の顔を見るなり視線を下に向けた。
「いや、違う・・・え、あ、いや、うん。スランプかも・・・しれないな。」
なら相談してくれればいいのに。
「何か問題でも?」
「いや・・。」
お茶を入れるため台所に向かうと、アルバさんは暗い表情のまま私の後についてきた。
「何ですか?夕食のリクエストですか?」
「いや、違う。」
はっきりしないでもごもごしているアルバさんに茶器を渡し、お菓子を持って居間に戻る。
「このお菓子、アルバさん好きでしたよね。」
夢で、だけど。
私の言葉を聴いた瞬間、はっとした顔をしたアルバさんは硬い表情になり、私の顔をじっと見つめる。
あんまり見つめられると恥ずかしいんですけど。
「シリアは・・・魔法道具が完成したら、ここから出て行くんだよね。」
ため息をつきながらアルバさんが酷いことを言った。
1回めより2回目のほうがショックは小さいが、何回言われても気持ちがいいものではない。
でも!
私はもう決めているのだ、自分の気持ちは二の次だと。
世界を救うためにアルバさんから嫌われようが傍にいるのだと!
「いいえ!出て行きません。」
手に持っていたカップを叩きつけるように机に置く。
「魔法道具が完成したら、各要塞に配って、その後、騎士団と連絡を取りつつ王子を探して体勢を整えて城を奪い返し
魔族を追い払い国を建て直し夢に見た未来に近づけるまで
ぜっっっったいにお傍を離れませんからね!」
大きな声で一息で言ったために呼吸が乱れる。
一度大きく息を吸ってはいて、調子を取り戻すとアルバさんに
”どうだ文句は言わせないぞ!”てきな意気込みで睨み付けて・・・・・
睨み付けようと視線をアルバさんに合わせたところで調子が崩れてしまった。
ほんのり顔を赤くして、きらきらした表情をしていたから。
・・・・何故?
私が怪訝な面持ちでアルバさんを見ると、アルバさんは赤い顔はそのままで横を向きすねた顔をして
「じゃあ、平和になったらシリアは出て行くってことですよね。」
またひどいことを言った。
「残念ですね。魔族はこの国に住み着いてるといっても過言じゃないんですよ。
それを追い払うなんて私たちの代で終わるわけないじゃないですか。
きっと死ぬまでアルバさんの傍にいることになりますから。」
そんなに傍にいてほしくないのかとイラッとしてしまい、願望交じりでアルバさんの嫌がりそうなことを言ってしまった。
駄目だ。
こんな調子じゃ。
自分で自分を制御できていない。
一旦、席をはずして冷静にならないと。
無言で席を立ち外への扉を開ける。
バタンッ!
引いた扉を後ろから伸びてきた手に押され、勢いよく閉められた。
そして・・・・・・・何故だか後ろから抱きしめられる私。
「君のことが分からない。」
「わ・・わ、私のほうが分かりませんよ!」
何故抱きつかれてるのか意味が分からない!
「僕のこと嫌いなくせに。」
何言ってるんですかこの人!
私がアルバさんを嫌い!?
どこがどうやってそんな結論に結びつくんだ?
私がどんなに目の前の人を好きか知ってるのか!
いや、知らないからそんな無神経なことをいえるんだろう。
大好きなのに、この気持ちは無いものとして行動しようとすることがどんなに辛い事か!
怒りがたまって頭に血が上った私はアルバさんを睨み付け、怒鳴りつける。
「好きですよ!好きだから、会いたくなかったんです。離れるのがつらかったんです!」
目の端に写ったアルバさんは首まで真っ赤になってしまったけど、私も同じだろう。
「でも、いつまでも弟子が傍にいるのはおかしいでしょう!」
「おかしくありませんよ。人がどう言おうと僕はおかしいとは思いませんでした。」
「嘘!師匠は何か言おうとしてました。私、気づいてたんですから!」
「あ、あれは・・・。」
私の言葉に目を左右に泳がせるアルバさん。
ほらね。嘘をつく人は視線が泳ぐって言うし。
「だから、師匠に出てけって言われる前に出て行ったんですよ。」
「違います!あれは・・・プ・・プロ・・・」「でも!」
勢いで好きと言ってしまったが、返事は欲しくない。絶対に。というか、言わせない。
拒絶されて、傍にいられなくなることは今は避けたいし、関係も変に壊したくない。
纏わりついたり、煩く思って嫌われるのはかまわないが
男女の問題で距離をとられたり拒絶されるのは嫌だ。
「今の状況からそういうことって言ってられないと思いませんか?
私は師匠の弟子ではないですし、好き嫌い言ってる場合じゃなく
一緒に平和のために頑張りましょうよ!」
ね!っと、口角を上げてみたが上手くいっただろうか。
「アルバさんは何も変わらないって言いましたけど
簡単なことで変わっちゃうんですよ。未来なんて。」
なんせ私が旅を続けなかったせいでここまで変わろうとは思いもしない。
「・・・本当ですね。」
アルバさんは私の手をとりぎゅっと握り締める。
「本当にそうだ。」
そういった後、夢で見たへにゃりとしたとけるような私の大好きな笑顔をしてくれた。
私、自分のことは二の次だって言い聞かせたのに
かなう事の無い馬鹿な希望だって分かっているのに、なんでドキドキしてしまうんだろう!
ごまかすようにムッとした顔をついしてしまう。
「だから、魔法道具を早く完成させて出発しましょう!」
「はい。」
アルバさんは祈るように私の手を握りこみ、額につけて
「ずっと一緒です。」
と嬉しそうに呟いた。
一瞬にして顔が染まるのが分かる。
だ、だから叶うことの無い希望なんだってば!
こうして私とアルバさんの長い長い旅がはじまった。
世界を巻き込んでのじれじれカップル