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卒業式の、その後。
作:緋月チハヤ


 今日、私たちは中学校を卒業した。

 卒業式を無事に終えて、私たちは教室に戻って担任の話を聞いたり記念撮影したりと何かと忙しく時間を過ごし、最後はみんなで泣きながら教室を出た。これでもう、この教室に来ることはないのだろう。そう思うと、少し寂しい。
 その後は校舎の玄関を出て、もう一度思い出に記念撮影。今度は違うクラスの子や後輩も入って結構混雑している。
 記念撮影もほどほどにして、友達がある提案をした。
 「卒業式なんだから、告白する人も多いはず!面白そうだから見に行こうぜ!」
 それを聞くなり「それいいね!」「青春だねー!」「そういえば隣のクラスの子が今日告白するって気合入れてたよー」「よし、ターゲットはそいつだ!となると、告白といえばやっぱ校舎裏でしょ!」
 と、いうことで。さっきまでの涙はどこへやら、まだまだ好奇心旺盛な私たちは、人だかりの場を出て校舎裏に行くことになった。
 「うわーっいるよ!ほんとにいる!」
 校舎裏を覗いた誰かがこそこそと報告。うわ、本当にいるとは思わなかった。
 しかし騒いでる私たちに気がついて、男子の方がこちらを睨む。私たちはあわててその場から逃走した。
 ダッシュで走ったので息も切れてきて、みんなでそこらへんにあった花壇に座り込む。
 「バレちゃったねー。せっかく告白してたのに、悪いことしちゃったかな?」
 「あんだけ騒げば普通にバレるだろ!まぁ、中学生最後だし、いいんじゃない?」
 「いやぁ、でも青春だったねぇ。あー私も告白されたいー」
 「じゃあ私が告白してあげよう。好きだ!!付き合ってください!」
 「よろこんで!」
 ふざけて告白ごっことかして、お腹が痛くなるまで笑いまくった。
 そんな姿を見ていると、こうやってみんなで笑えるのも今日が最後だなんて思えなかった。いつもの教室の風景。今思い出しても、馬鹿やってたなぁって笑えてくる。
 「あ、そうだ!」
 ここでまた、友達の一人が何かを思いついたらしい。悪戯っ子の表情で、
 「探検ごっこしよう!」
 と叫んだ。
 もちろん、内容を聞くまでもなくみんな賛成である。
 どうやら探検ごっことは、先生に見つからないように校舎をこっそり探検するというもの。まぁ、名のとうりだね。
 でも、最後に校舎をじっくり見ておくのもいいかもしれない。みんなもそう思ったのか、すごく乗り気だ。
 まずは教室に行くことになった。入学したてで、まだ何も分らなかった私たちがいた、一年生のときの教室。1年○組、というプレートが入り口前についていた。
 「あのころは私らも若かったよねぇ」
 なんて年寄りくさいこと言いながら、校舎をまわっていく。教室の中へはさすがに入れないので、少し見るだけである。
 クラス対抗の合唱コンクールに向けて、必死に練習した音楽室。みんな必死で、けれどなかなかクラス全体がまとまらなくて、クラス内がちょっとぴりぴりしていた。でも最後は、優勝はできなかったけれど満足する合唱ができた。
 次に、美術室。変なもんばっか描いて、これは傑作だ!とか言いながら遊んでばかりいた。みんな、すっごく絵上手いんだもんなぁ。
 家庭科室ではお菓子を作って、食べすぎてお昼の弁当が食べられなかったこともあった。
 他にもパソコン室やら体育館やら、思い出のたくさん詰まった場所へ行った。私たちは先生に見つかってはいけないというルールなど忘れて、職員室へも行った。やっぱり怒られたけど、先生もなんだか嬉しそうだった。最後に、今までお世話になった先生に挨拶をして、探検ごっこが終わった。なかなか楽しかった。
 その後も飽きることなくみんなで思い出話をしてから、昼になってお腹もすいたということで、ようやく帰ることになった。
 「じゃ、またどっかで会おうねー」「たまにはメールしてね!」
 帰る方向が違う子たちとは先に分かれて、残った子たちでまたたくさん話をした。
 「私たち、みんな高校分かれちゃったじゃん。また会えるんかねぇ?」
 「あー、これから先、連絡とれなくなる子もいるかもね・・・」
 さっきまでの楽しかった時間から、急に現実に戻された気がした。
 みんな自分の将来に向けて、自分の進路を決めていく。だから当然、進む高校も違うのだ。みんな自分の夢を持って、少しずつそれに向かっている。けれど私はまだ将来なんて考えてなくて、高校を卒業してからも大学へ行くのか、それとも就職するのか、将来の自分が何をしているかも想像することができないのだ。
 それを冗談っぽく友達に言ってみた。意外にも真剣に答えてくれた。
 「自分が何してるかなんて、分るわけないよ。まだ高校に入学もしてないんだよ?卒業してからなんて、ゆっくり考えていけばいい。ま、一度しかない高校生活を楽しまないとね。深く考えすぎ。もっと気楽に行きなって」
 そう語る友達は、いままで私が見たこともない表情だった。しっかり自分の意思を持っていて、かっこよかった。私は悩んでる自分が可笑しくなって、自然に笑ってた。友達はさっき言った言葉がなんだか恥ずかしかったのか、冗談をいくつか言って笑った。
 そうだよね。うん。少しずつ、決めていけばいいか。
 私はこんなに頼もしい友達を持っているのだ。きっと大丈夫。悩んだときは、また相談にのってもらって、嫌なことがあったときは励ましてもらおう。悩むなんて、私らしくないんだ。
 「何にやけてんのさ。あ、じゃあ私、家こっちだから。ばいばーい」
 別れを告げて、私も早く家に帰ることにした。友達がいなくなると、急に寂しくなった。でも、さっきまで馬鹿みたいに騒いでたから、これからもう二度と会えないとか思えないよなぁ、と思い出し笑いしてしまった。
 私は高校生になった自分を想像してみた。周りが知らない人だらけで、おろおろしていて、いろいろ不安だらけだろう。
 今もすごく不安だ。実は卒業式中、みんなと離れることが怖くて、私は卒業を祝うことができなかった。友達や先生におめでとうと言われても、悲しかった。
 でも今は、心から自分と友達の卒業を祝って、将来に向かって頑張っていこうと思える気がした。
 携帯電話を取り出して、新規メール作成の画面を開く。宛先は、今まで私を支えてきてくれた友達に。題名は、いつもみたいな気安さで適当に。本文は、寂しさとかを悟られたくなくて精一杯に絵文字で飾った。文章を打ち終わると、送信ボタンを押す。
 私は送信完了の表示を確認して、携帯電話を閉じた。
 

 Re:あ、そういえば言い忘れてた
  >☆☆卒業おめでとう!!☆☆
  中学校生活すっごい楽しかったよー!高校生になっても、また遊ぼうね!私も高校生頑張るよ♪
  今までホントに、ありがとう!!


卒業式をテーマに書いてみました(時期はずれてね?)。相変わらず文章めちゃくちゃですが、笑って誤魔化してやってください。もっと感動できる文章とか書ければいいんですけど・・・力不足でして・・・。













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