こういう開始です
初めての投稿です。
正直いって作者も乙女ゲームはしたことあっても全て苦手です。乙女ゲーム要素が少なかったりしたらあしからず
※短め
―――あれ?これどこかで……
重力に従い落ちていく身体。
遙か下……ってわけでもないけど地面や木々が見える。
落ちてる。そう理解するのに時間はいらなかった。
恐怖とかより先に来るのは親近感。
これをどこかで体験したことがある。
あの時もそうだ。何が何だかわからず落ちて、そして……
ガザガザガザッ
バキバキバキッ!!
強い衝撃と耳元で聞こえるいろんな大きな音。
うるさくて耳をふさごうにもふさげなく、止まったかと思ったらもう一度背中から落ちた。
うおおおおおおっ!!いてえええええええ!!?
何が何だか本当にわからない!
てか痛い!!動けない!!声でない!!
「姉さん!!」
地面を揺らしながら近づいてくる人影。
太陽の逆光の中、その人の髪は金色に光っていた。
てか待て。誰だこの人。
オレに弟はいたが金色の髪なんて奴ではなかった。てか日本人だし。
その人は何かを取り出して(多分ケータイか?)話し、またこっちを見てきた。起き上がりたいのに動かねー。
「動かないで姉さん。事態が呑み込めてないだろうけど今の姉さんは体中鞭打ち状態なんだ。頭の方も揺らさないで大人しくしててくれ」
だから、あんた誰だよ。そう言いたいのに口すらも真面に開けない。てかまだ痛い。
確かにオレに弟はいたけどそれはもう昔と言うか前の話だ。多分、今は違う。
だから疑わしげにその人を見る。よくよく見るとイケメンかよ、ちっ。
「え、あ、違うか。今は姉さんは姉さんじゃないんだった。えっと、すみません王華様」
オウカ?これまた誰のことだ。オレの名前はオウカって名前じゃない。……うん?オウカなのか?
その曖昧さが顔に出ていたからかイケメンの表情が変わった。
驚いてる。そう断言できる顔。
「まさか、記憶が……」
ツキンッ。頭が痛む。
割れそうなほどではないけど、痛い。それと同時に視界が暗くなってく。
まだ目を開けていたいのに、言うことを聞かず瞼が降りてくる。
そこからテレビ画面が急に消えるようにオレの意識も途切れた。
読んでくださりありがとうございました!!