双子岬
リバースマウンテンを越え双子岬に到着した二人は、灯台守のクロッカスの自宅に招かれていた。だが、二人はなにやら険悪な雰囲気である。
「あの時おれにやらせとけばこんな事にはならなかったんだ」
「それは関係ないだろ」
「関係あるだろボケ」
「なんだと!?」
いまにも決闘を始め出しそうな二人の間に、料理を運んできたクロッカスが割って入った。
「これでも食べて少し落ち着かんか」
そう言ってクロッカスは二人の前に料理を並べた。
二人は出された料理を無言でがっつく。
「君たちにはラブーンが申し訳ないことをした」
クロッカスが謝るが、ジョーカーは聞いてないようなのでエースが答えた。
「もともと奪った船だから気にしないでくれ」
エースの言葉に安心したようだが、クロッカスはもう一度あたまを下げて謝罪した。
クロッカスがなにを謝罪しているかというと、リバースマウンテンを越えて双子岬へ到着したときに舵取りに失敗しレッドラインに吠えていた巨大鯨のラブーンにぶつかり、船が大破したことだった。どちらかというと悪いのは、操船技術の無い二人なのだ。
「船を一隻しか持ってないから船はあげれないが、ほかの船がくるまで泊まっていってくれ」
二人はこの申し出を受け、しばらく世話になることにした。
クロッカスの世話になってから五日目。ついに一隻の船が岬を訪れた。その船は帆にドクロを掲げ灯台へ近づいてきた。
「きさまら、我々ナマコ海賊団に有り金と食料をよこせぶぇぁ」
船長とおぼしき人物は、ジョーカーによって一撃で倒された。
残った船員たちをジョーカーは睨みつけ言った。
「この船はおれたちが貰う。文句がある奴は前にでろ」
指をパキパキとならすジョーカーを前にして文句あるなんて言える者は居らず、全員がジョーカーの前に整列した。
「いい船だな」
遅れてエースが船に乗り込み感想をもらした。そして船員のほうへ歩み寄り言った。
「次の島に着いたら船は返すよ」
その言葉にジョーカーの顔は険しくなった。
「どういうことだいエース?」
「言ったままの意味だ。文句あるか?」
ジョーカーの顔はさらに険しくなり、ふぅとため息をついた。
「わかったよ」
そしてジョーカーは船室へと入っていった。
「君らはうまくいってないのかい?」
クロッカスがエースに問いかけた。
「いや、うまくいってるよ」
エースが言うと、クロッカスはそうかと言ってポケットからある物をだし、エースに渡した。
「これはなんだい?」
「ログポースってもんだ。これがないとグランドラインは渡れん」
「そうなのか」
エースは頭を下げ礼を言った。
「ありがとう。おれたちはもういくよ」
「元気でやれよ」
クロッカスはそう言ってエースと握手を交わし、船を下りて二人の船出を見送った。
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